3月14日（土）J1 第2節 大分 vs 京都（13:00KICK OFF/九石ド）
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黒星スタートとなった大分がホーム開幕戦に迎える相手は京都。昨季の大分のホームゲームは14勝６分２敗と圧倒的な勝率を誇っており、ここでの京都戦は過去３戦全勝というデータが残っている。「サポーターに再会できるのを楽しみにしている。いいゲームをして、いい結果をプレゼントしたい」とシャムスカ監督。今季ホーム初お披露目の試合で、初勝利をと目論んでいる。

２−３で敗れた開幕戦の名古屋戦をシャムスカ監督は「中盤が間延びし、カウンターでやられた」と振り返った。前半は大分ペースで試合が進み、先制点を奪い“逃げ切る”昨年までの必勝パターンをつくった。ただ、後半は名古屋の勢い、プレッシャーに耐え切れなかった。攻守の切り替えが遅れ、受け身になってしまい悪循環に陥ったのが名古屋戦での反省点であった。

今週の練習では、まずその点を整理し、昨季１試合平均0.71点と、リーグ最少失点記録を塗り替えた守備の再構築を図った。昨年のヤマザキナビスコカップ優勝、リーグ４位の好成績は全て、安定した守備のうえで成り立ってきた。「大分は守備からリズムをつくるチーム」（上本大海）、「失点しないのが大分の特長。粘り強い守備をしたい」（森重真人）と、選手らは自分たちのサッカーを再認識し、共通理解のもとで取り組んできた。

戦力的には、右足を痛めていたエジミウソンが復帰するのは大きい。攻守に安定感をもたらすだけでなく、ファイティングスピリットを持った選手なのでチームに勢いを与えてくれるはずだ。高橋大輔の出場停止は痛いが、“12番目のレギュラー”とシャムスカ監督の絶大な信頼を得ているユーティリティープレーヤーの藤田義明が十分に穴を埋めてくれるだろう。
攻撃に関しては、２トップの高松大樹とウェズレイにボールが収まることで、トップ下の金崎夢生、両サイドの鈴木慎吾、藤田が思い切って前へ仕掛けていく形はできている。前線で起点をつくり、いかに良い状況でサイドにボールを回せるかという部分が、大きな注目点となる。ただ、名古屋戦でも「チャンスはつくっていたが、しっかり決めていれば」という金崎の言葉の通り、最後の決定力という課題は残る。この部分は個の能力に委ねるしかないため、フィニッシャーの奮起に期待したい。

京都は開幕戦で、水本裕貴、李正秀のＣＢを中心とした安定感のある守備とＳＢの渡邉大剛、増嶋竜也の積極的な攻撃参加でダイナミックな展開を生んだ。攻撃を司るディエゴに対しては、「プレーの質が高く、ゲームの流れも読める選手。ゴールエリア前でプレーさせると危険であり、サイドの選手へ散らすパスに注意したい」とシャムスカ監督は警戒している。

開幕戦は途中出場した柳沢敦やパウニーニョのスタメンの可能性もあり、前線のメンバーの予測が難しい。「京都は相手によって形を変えてくるが、キープレーヤーを自由にさせないことを徹底したい。個人的には北京代表で一緒に戦った豊田（陽平）くんには負けたくない。ゼロで抑える」と完封宣言した西川。試合当日は、九州石油ドームの新名物となる自身のイラストを刻印した回転焼きが初登場するとあって、守護神の気合は十分！堅守復活で、今季初勝利を目指す。

以上

2009.03.13 Reported by 柚野真也