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【J2:第13節 鳥栖 vs 草津】プレビュー:苦悩する鳥栖。システム変更も功を奏せず、いまだ結果出ず。必勝のためには、先制点をあげたい草津。両者の想いがGWのBAスタジアムで激突。(09.05.04)

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5月5日(火)J2 第13節 鳥栖 vs 草津(16:00KICK OFF/鳥栖
スカパー!生中継 Ch185 15:50〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
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「今の鳥栖が、一番力が出る形を試す」と第9節熊本戦で敗れた後に岸野靖之監督は語っていた。
そして、攻守のバランスが一番良いと言われる4−4−2のシステムを4−3−3に変えて3節を戦った。4-3-3-よりは、4−5−1(4-1-4-1)に近いといったほうが分かりやすいかもしれない。鳥栖は前線からプレッシャーをかけて、奪ったボールをつないでフィニッシュを迎えるサッカーを展開する。その生命線である、前線からのプレッシャーが思うように効かないので、より前線に人数を割いた。そして、フィニッシュを多く迎えるために全体のラインを高く上げて、好機には誰でもが飛び込めるようにしていた。しかし、この3節では思うような結果を得ることができなかった。

試行錯誤の末に結果が得られれば、システム変更も有効な手段と評される。
種々の方法を繰り返し、様々な選手を試し、失敗を重ねながらも結果を出せるように今は耐え時である。そして、連戦の中に一番求められるのは、システム論ではなく“戦う姿勢”であることを再認識して、以下のプレビューを呼んでいただきたい。

前節の鳥栖は、上位につける水戸を相手に“まんまとはめられ”てしまった。
プレッシングの中でボールを奪うことも、奪ったボールをつなぐことも、好調な水戸には通じなかった。
「攻撃的にポゼッション」(木山監督/水戸)を展開する水戸のロングボールに“まんまとはめられ”て、DFラインは下がり前線との距離を開けてしまい、ボールを奪ってもつなぐことができなかった。そして、一番の敗因は、そのロングボールを簡単に蹴らせてしまったことではないだろうか。ボールを奪うためには技術も必要だが、“奪いたい・蹴らせない”という気持ちも必要である。その部分が感じられなかったことが非常に残念である。

連戦の疲れもあるだろう。けが人も多く、思うようなメンバー構成で戦えない不運もある。そして、シーズン前から指摘されていた“大きな穴”は、いまだ埋まらずに12節を終了した。「負けに偶然の負けなし」とはよく言ったものだ。
だからと言って、戦う前に言い訳を用意しておくわけには行かない。まずは、“勝利を掴み取る”という気持ちを持ってもらいたい。
個人で局面を打開することができるMF高地系治とFWに元気者の谷口堅三も戻ってきた。MF島田裕介は、前線の高い位置に入ってその実力を随所に見せている。MF野崎陽介も、徐々に出場時間が伸びてきた。FWトジンも前々節に2ゴールをあげた(今節は出場停止)。DF柳沢将之と磯崎敬太は、相変わらず積極的に前線に顔を出している。
これらの歯車が上手く噛み合わせるためには、“奪いたい・蹴らせない”という気持ちもを多く注入することである。

対する草津も前節は“悔しい敗戦”を喫している。仙台相手に前半は互角以上の戦いを演じ、先取点を取るものと見えた。
FW高田保則は、5試合振りとは思えないほど元気な姿を見せてくれた。MF松下裕樹も得意のミドルシュートでゴールを脅かした。今節は、出場停止明けから6ゴールをあげている都倉賢も戻ってくる。前節の悔しさを晴らすために、鳥栖のゴールを一直線に狙ってくるに違いない。
気がかりなのは、DF田中淳とMF熊林親吾が出場停止となることか・・・。開幕3連勝の勢いこそ失ってはいるが、第8節(札幌戦)以降は、●○●○●とホーム戦で破れアウェイ戦で勝利をあげている。これは、今節のアウェイ戦に臨むにあたりポジティブに捉えることができそうだ。

GW中、最後の戦いとなる今節。選手もスタッフも、疲労はピークをはるかに超えていることだろう。しかし、見ている我々には、スタンドから鼓舞するしかできない。その声援に応えて、『ぜひ勝点3を・・・』と臨むのは、少々申し訳ない気もするが・・・頑張って欲しい。今節のBAスタジアムも熱くなりそうだ。5日のこどもの日のキックオフは16時である。

前述した『負けに偶然の負けなし』とは、楽天イーグルスの野村監督の言葉である。
1500勝を達成した名将でもあるが、1506敗も喫している。この言葉の前には『勝ちに偶然の勝ちあり』とある。
『偶然でも構わないから勝って欲しい』と思うのは、ファンやサポーターの特権でもある。
『そんな勝利では、“昇格”なんでできない』と叱責を受けそうだが、51節もあるリーグ戦の中では、そんな勝ち方も見てみたい気もする。
勝利の快感は、選手にとってもファンにとっても、何物にも変えがたい。
サッカーは、勝っても負けても病み付きになるスポーツである。

以上

2009.05.04 Reported by サカクラゲン
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