5日の富山との試合では後半に1点を失い敗れた熊本。次節は甲府を迎えるが、ここで踏ん張って連敗は避けたいところだ。
ところで、その富山戦ではフレッシュなメンバーが先発出場を果たした。トップに小森田友明、左に西森正明、右に西弘則、トップ下に宮崎大志郎という前めの4人に加え、左サイドバックの原田拓、センターバックの矢野大輔と、実に先発11人のうち6人、さらにベンチ入りしたGK吉田智志とMF山口武士も含めると15人中8人が熊本出身という構成となり、思わず目を細めた県内のサッカー関係者も多かったに違いない。
池谷友良総監督GMが監督として招へいされた際、就任会見の席で「1/3ぐらいは熊本出身の選手にしたい」と話していて、「それはあまりにリップサービスが過ぎるのでは?」と感じたことが思い出されるが、地元出身の選手を単に“集める”ということではなく、結果的にそういう構成になることで、地域の支援がいっそう盛り上がるはずだと見越しての見解だったと思われる。当然、クラブとして目指すサッカーを実現する上で必要な選手、という基本条件はつくのだが。
果たして、チーム発足から5年目を迎えた今シーズンの陣容は、富山戦でベンチ入りした8人を含め、全31人の内10人が熊本生まれとなった(現場のスタッフでは、上村・大瀬良両コーチ、吉本マネージャーも熊本出身)。もともとサッカー熱の高い土地柄ではあるものの、他のクラブと比較してもここまで地元出身の選手が多く在籍しているケースは稀。裏返せば、それだけの人材を輩出してきた、関係者の長年の指導の賜物だとも言えよう。
試合を見に来る多くの小・中・高校生にとっては、かつて自分と同じ学校のグラウンドでボールを蹴っていた(かもしれない)先輩たちがJリーグの舞台でプレーしている姿は、大いに励みになっているはず。もちろん、J2の舞台に留まらず、J1、さらには世界の舞台に羽ばたいていく選手が将来出てくれば、それはそれでうれしいし、地元出身だからといって引き止めるのではなく、このチームでの活躍が認められ、上のカテゴリーにステップアップする選手が登場するのも喜ばしい事ではある。
今シーズン取り組んでいる、テンポの速いパスワークで相手の守備を崩す“見ても面白い”サッカーは、熊本の土地柄や県民性にも合ったスタイル。今はまだ発展途上だが、時間をかけてそうしたカラーを作って行く事も、クラブが地域に根ざす上では必要な事。ひいてはそれが、「このチームでプレーしたい」と感じてもらえるようなクラブへと成長していくことにつながるのだ。
以上
★【J2日記】のバックナンバーはこちら
2009.05.07 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
一覧へ【J2日記】熊本:熊本ブラッドで作る、熊本ブランド(09.05.07)
今シーズン川崎Fから加入した原田拓選手も地元出身。パスをつなぐサッカーは自分にも合っていると話し、DFラインからのビルドアップやセットプレーでもその特徴を発揮している















