5月9日(土)J1 第11節 山形 vs 新潟(18:00KICK OFF/山形)
スカパー!生中継 Ch180 17:50〜(解説:越智隼人、実況:小出匡志、リポーター:成田ひみこ)
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新潟がJ1昇格を決めたのは2003年。以来、途絶えていた山形と新潟の対戦が、山形のJ1出陣によって再開される。今年は大河ドラマの追い風を受け、「天地人ダービー」として新たな歴史の幕が開かれることとなった。越後に生まれ育ち、上杉家に仕えながら、関ヶ原合戦後には出羽米沢藩の礎を築いた直江兼続。兜の前立に「愛」の文字を掲げた知将が取りもつJ1での初陣は、ホーム山形が6位、アウェイ新潟がひとつ上の5位で迎える。ともに上位に踏みとどまっているが、山形の下には勝点3差以内に9チームがひしめく大混戦。その渦に巻き込まれないためにも、義と同時に利(勝点3)も求めたい一戦だ。
山形は大宮に3−0と4月最後の試合を勝利したが、古傷である右もも裏の違和感を訴えたFW古橋達弥が、5月最初の試合となった柏戦の出場を回避。続く前節の神戸戦では長長谷川悠も怪我で欠場し、キムビョンスクと秋葉勝の急造2トップで臨んだが、パスは回るもののフィニッシュをお膳立てするところまではいかなかった。柏戦はスコアレスドロー、神戸戦は新加入のジャジャのJデビュー弾で一矢報いたが1−3の敗戦となった。柏戦で今季初めてフォワードに入り、ほぼ1年ぶりに長谷川とコンビを組んだ北村知隆も、「1週間空いていれば、もうちょっとなんとかなったと思いますけど…。昨シーズンもいい感じになるまで2試合ぐらいかかったので」と時間の少なさは何ともしがたいところ。連戦での修正の難しさと同時に、ここまでチームを牽引してきた古橋−長谷川の2トップの存在がどれだけ大きかったかを再確認する5月のスタートとなった。
問題は攻撃面にとどまらない。神戸戦では今季初の3失点で守備の問題も引き起こしている。「相手がシステムを変えてからフリーランニングが多くなったので、それの受け渡しだったり、マークに付くところがはっきりしなかった。走られたときに後手を踏む場面が多かった」(石井秀典)と守備で落ち着けない状況に陥った。小林伸二監督も「攻撃しているところでのバランスが悪い。人数が多かったら判断ミスしてもカバーする人間がいるんだけど、数的不利だったり同数で判断をミスしたらやられるというのがわかってもらえれば」と、これもチームがステップアップするための不可避の道であることを示唆する。
山形ほど試合内容は深刻ではないが、思うように勝点を伸ばせていないのは新潟も同じだ。第9節、緊張感あるスコアレスで迎えた浦和戦のロスタイムでは、田中マルクス闘莉王のヘディングに沈み、前節・磐田戦でも3−2と1点リードで迎えたロスタイムに痛恨のPKを献上し、勝点3を逃した。特にホームでは、ペドロジュニオールがハットトリックを記録した第6節・広島戦、前半25分までに3−0とリードした前節・磐田戦など3試合連続でリードを守りきれない試合が続いている。鈴木淳監督は「時間帯に合わせて、どういうプレーを選択するのか。時間帯や得点差を含めて、そういうところを学んでいかないと勝ちきるチームになれないのかなと思います」としながらも、「チームは攻撃的にやっています。攻撃的な分、失点が増えるのはある程度計算のうち」と、今のバランス自体を修正することは考えていない。
取られたら、それ以上に取り返す。今の新潟には、そうした破壊力が確かにある。高さも足元もある大島秀夫を頂点に据えた3トップ。その大島が中央に張れば、矢野貴章、ペドロジュニオールがサイドで生き、大島が中盤まで下りれば空いたゴール前のスペースを矢野、ペドロがうまく飛び出して使っている。大島が下りたときに、ディフェンスラインとボランチがどう対処するのかは、今後も新潟と対戦するチームの課題となるだろう。曹永哲は自分の持ち味を出しながら、大宮戦のペドロジュニオールや、磐田戦で出場停止のマルシオリシャルデスの穴をしっかりとカバーしている。今節はマルシオリシャルデスと入れ替わりに左サイドバックのジウトンが出場停止となるが、攻撃力が弱まることはなさそうだ。
山形が昇格争いを演じた04年当時の監督は鈴木淳監督。その鈴木監督の指導を受けた大島が22得点を挙げて一気にブレークし、翌年の横浜F・マリノス移籍への足がかりをつくる。また、宮沢克行はそのシーズンの途中に新潟から山形へ期限付きで移籍し、ポゼッションを志向するチームにすぐにフィットして半数の22試合すべてに先発出場。シーズン終了後には惜しまれながら新潟に戻ったが、06年に完全移籍で山形の一員となった。2人がチームを去ったあと、05年も引き続き山形の指揮を執った鈴木監督も、オファーを受け06年に新潟へ。堅い信頼で結ばれた大島が今年、メンバーに加わった。さまざまな道を歩んで来たサッカー人生が、5月9日(土)、NDスタで一点に交わる。
新潟でも山形でも愛されてきた宮沢は、心の整理をしながらこう話す。「新潟のサポーターは、僕が新潟へ移籍したときにあたたかく迎えてくれたサポーターです。僕はこのサポーターのためにプレーをしたい、という思いになったのが新潟でした。そのサポーターの前でプレーして、頑張ってる姿を見せるのが大事だと思います。でも今はモンテディオ山形の宮沢ですから、山形のサポーターのためにプレーしたいと思っています」
掲げる旗は「毘」から「懸かり乱れ龍」へ。機は熟した。
以上
2009.05.08 Reported by 佐藤円
J’s GOALニュース
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