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【J2:第15節 湘南 vs 草津】レポート:連勝と連敗を止めた春の水入り。荒天の下、湘南、草津ともに勝点1ずつを分け合う。(09.05.18)

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5月17日(日) 2009 J2リーグ戦 第15節
湘南 1 - 1 草津 (16:03/平塚/5,350人)
得点者:6' 後藤涼(草津)、26' 中村祐也(湘南)
スカパー!再放送 Ch182 5/18(月)15:00〜(解説:川本治、実況:中村義昭、リポーター:児玉美保、プレーヤー解説:名良橋晃)
顔写真クイズ勝敗予想ゲーム
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都倉賢のポストプレーを経て、右サイドの廣山望から左の熊林親吾へと大きく展開する。さらに、熊林からのクロスに都倉がヘッドを合わせてコーナーキックを得ると、コーナーのこぼれ球から熊林がシュートを放った。ゴール前を固める湘南もいったんはブロックするが、さらにこぼれ球に詰めた後藤涼が躊躇なく右足を振り抜く。ホームチームを尻目に草津が先制点をかっさらうのは、開始間もない6分のことだった。

下からも吹き上げてくるような荒れ模様の風雨が、この日のピッチ上を難しくしていた。荒天ゆえの慎重さも加わったのだろう、湘南らしいシンプルなパスワークが立ち上がりは少ない。対して草津は、後藤が右に流れ、あるいは熊林が左に張るなどしてサイドを崩しにかかる。

中盤の攻防が次第に激化していくなか、得点機を迎えたのは湘南だった。26分、ジャーンのロングフィードを契機に、左サイドを駆け上がった山口貴弘が折り返す。受けたのは、この日の先発に抜擢されたトゥットだった。「相手DFがコースを締めてきたのでパスを選択した」と振り返るトゥットからのパスを中村祐也が足下に収め、敵をかわし、らしく冷静にコースを突いた。14分にも、寺川能人と坂本紘司が両サイドを駆けるなか、田村雄三を起点にワンツーで中央突破を図っていた両者のラインがゴールに結ばれたのだった。

「空気が重くなりそうなところで声を掛け合って凌ぐことができた」と小池純輝が語る通り、追いつかれた草津はすかさず反撃に転じた。30分には右サイドを駆け上がった佐田聡太郎のスルーパスに廣山が裏へと抜け出し、チャンスをつくった。守ってはアジエルを外へと追いやるなど、しつこいディフェンスを弛まない。かたや湘南も田村を中心にケアしつつ、ふたたびトゥットと中村のワンツーから臼井幸平がペナルティエリアを目掛けて走りこむ、あるいは臼井のパスから中村が裏を突くなどして応戦した。

互いに見せ場をつくった前半を終えると、後半の攻防はさらに激しさを増した。湘南が臼井のインターセプトから攻め込むと、草津も廣山を起点に佐田がクロスを入れ、走りこんだ都倉が頭で合わせた。都倉が繋ぎ、廣山が切り返してシュートを放つ、またショートコーナーから佐田がクロスを送る場面では、ジャーンの死守や野澤洋輔の落ち着いた対応があった。逆に、湘南が押し込んで掴んだ再三のコーナーキックは、草津が防いでいる。

草津の攻撃に対し、村松大輔の粘り強い守備などで凌いだ湘南は終盤、田原豊と原竜太を相次いで投入し攻勢を強めた。原がシュートを放ち、こぼれ球に坂本が詰めれば、田原は時間をつくり、あるいはミドルを撃った。坂本と寺川もシュートを狙い、ジャーン、アジエルを経た坂本のクロスに合わせ、田原がヘディングシュートを放つ。しかし湘南の猛攻もクロスバーに嫌われるなどして届かず、試合終了の笛を聴くのだった。

セットしたボールが動くほどの風のなか、湘南の連勝と草津の連敗はひとまず止まり、両者は勝点1ずつを分け合った。コントロールが難しく、ボールが落ち着かない時間帯もあったが、互いにあわやのシーンをつくり、凌いだ。次節、草津にはホームに栃木を迎える北関東ダービーが、湘南にはアウェイ徳島戦が中2日で控えている。この日の勝点1を繋ぐのは、次のゲームに他ならない。そして、この日の荒天がそうさせたように、今は判断の難しい勝点1も、シーズンが進むほどにその重みを増していく。

以上

2009.05.18 Reported by 隈元大吾
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