5月20日（水）ヤマザキナビスコカップ 京都 vs 神戸（19:00KICK OFF/京都）
★ヤマザキナビスコカップ特集｜チケット情報
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やっと西京極にヤマザキナビスコカップがやってくる。京都、ここから巻き返すか注目だ。

予選リーグの上位2チームが決勝トーナメントに進出できるが、Ｂグループは、2節終わった段階でトップは柏（勝点4）。2位は山形（勝点3）となっている。京都はアウェイ2連敗で勝点を積み重ねるに至っていない。だが、トップとの勝点差は4、残りは4試合、さらに、やっとホームに戻っての試合。巻き返しに向けて希望の持てる再スタートとなるはずだ。

懸念はスケジュール。今節の水曜ナイトゲームの次は土曜日のリーグ第13節（山形＠NDスタ）と、タイトなスケジュールとなっている。加藤久監督も「リーグ戦もあるのでコンディションも考慮に入れることになる。怪我、疲労が溜まっている選手がいれば（先発から外す）可能性は否定できない」とした。しかしながら「トーナメント出場のために引き分けでも厳しい。勝利のために、しっかり準備をする」と予選突破への意欲をみせた。

対戦相手は神戸。17日に新潟（＠東北電ス）と戦い0-2で敗れているが、アウェイでの戦いでは芳しくない。予選第2節のF東京（＠味スタ）も0-1で敗れており、リーグ戦も合わせて、アウェイでは1度引分けただけで7戦6敗となっている。前述の新潟戦の前は抜群の勝率を誇るホムスタで、名古屋に引き分けに持ち込まれているだけに、引分（vs名古屋）、敗戦（vs新潟）、そして今回のアウェイでの京都戦と、神戸にとってはまず気持ちの引き上げがポイントになるだろう。

神戸との対戦は今季2度目。開幕戦、西京極で対戦している（京都1-0神戸）。当時と比べると神戸にはFWに茂木弘人が入っている。5節から先発出場を果たし、リーグ5得点。要注意プレーヤーだ。決定力のある茂木の他にも、加藤監督は右サイドバックの石櫃洋祐についても言及した。「センターラインを越えてから彼の良さが出てくる」とサイドバックの攻撃参加を警戒する。

対する京都は、安藤淳が累積警告で今節出場停止。シジクレイの先発が予想されるが、中山博貴も17日の千葉戦でベンチに入り調子を上げているだけに是非、ピッチで見てみたいところでもある。ゲームの組み立て、守備力でも安定感を見せている。そして、彼の良さは状況を一発で変えるパスセンス。これは京都でもNO.1とみる。注目して欲しい選手だ。

今節、京都の攻撃に大きな期待を寄せたい。17日の千葉戦では後半、京都の悪癖、相手に押し込まれて防戦一方という時間帯があった。
「守備から攻撃への切り替え」とはよく聞くが、防戦時の京都は「守備からクリアして、もう一度守備を整える」といった感じで、攻撃への切り替えができなくなるシーンが続く。相手が前がかりになり、相手のサイドバックも攻撃参加するため、京都も下がり、中盤でプレッシャーをかけても相手のセンターバックまでプレスがかからない。さらに、「セカンドボールを拾われ、またボールを散らされてしまう」（加藤久監督）と、悪循環が続く。相手を押し返す。それは、攻撃への強い意欲がないと始まらないのではないだろうか。

「好きなプレーは、スピードに乗ったドリブルですね」、とは林丈統の言葉だ。今季、サイドから攻撃の先鋒として鋭い突破を見せている。何よりもその強引さがいい。京都の攻撃を一気にスピードアップさせるドリブルは観ているものを惹き付ける。千葉戦でも「もっと（攻撃に）行けたシーンがあったんですけど」と攻撃的への積極姿勢を貫く。ドリブルだけではない。1、2本のパス交換でフィニッシュまで持ち込んだりもする。「ワンツーも好き。パスの出し手と受け手の質をもっと高めたい」と話す。林のプレーが輝くのは、「やっぱり攻撃が好きですから」という気持ちがプレーに表れているからだろう。

林だけではない、渡邉大剛も「どうやって勝負をするか、そこは毎回楽しみですよ」と試合の醍醐味を語る。パウリーニョ、ディエゴなどは言わずもがなだろう。攻撃は、選手にとって楽しいものであり、また、サポーターにとっても楽しいものであるはずだ。
もっともっと攻撃を。やっていて楽しそうな、観ていて楽しい攻撃を。

フレッシュな選手の出場が予想されるヤマザキナビスコカップ第3節、西京極での神戸戦。選手たちの、プレーする喜びの詰まった攻撃を観に是非、西京極に足をお運び下さいっ。

以上

2009.05.19 Reported by 武田賢宗