5月23日（土） 2009 J1リーグ戦 第13節
千葉 1 - 1 横浜FM　（19:04／フクアリ／14,833人）
得点者：50' 巻誠一郎（千葉）、88' 小宮山尊信（横浜FM）
スカパー！再放送 Ch183 5/25（月）14:00〜（解説：水沼貴史、実況：八塚浩、リポーター：飯田留美）
☆勝敗予想ゲーム
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千葉が１−０とリードした状況の88分、横浜ＦＭはＤＦ小宮山尊信のパスを受けたＤＦ金根煥がペナルティエリアへクロスボールを入れた。これを千葉のＤＦボスナーがクリアしたがボールは遠くへは飛ばず、ボールに反応した小宮山が右足のダイレクトシュートを決めて対千葉戦３試合連続のゴール。今季初の無失点試合の達成にまたもや失敗した千葉は追加点を奪えず引き分けで終わり、2004年３月20日のファーストステージ第２節以来となる対横浜ＦＭ戦での勝利、そしてフクダ電子アリーナでの対横浜戦初勝利を逃した。

千葉はヤマザキナビスコカップ予選リーグ第３節Ｆ東京戦で負傷したＦＷ深井正樹が大事をとった形で欠場。「横浜ＦＭは短いパスをつないでくるのでプレスをかけやすかった」（千葉のＭＦ工藤浩平）こともあり、前半は千葉が一対一の局面での粘り強い守備でボールを奪取する場面が目立った。その一方ではイージーなパスミスでボールを奪われ、ピンチを招く場面もあった。互いに得点機を作りながらも決めきれなかった前半は、千葉がやや優勢だった。

横浜ＦＭよりも手応えを得て臨んだ後半の立ち上がり、千葉に待望の先制点が生まれた。50分、左サイドでＭＦ谷澤達也がドリブル突破を仕掛け、横浜ＦＭのＭＦ山瀬功治とＤＦ栗原勇蔵をかわす。「巻さんは見えていなかった。適当にという感じだったけど、巻さんは練習からあそこに入るイメージなので」という谷澤のクロスボールがファーサイドから中へと走りこんだ巻にピタリと合う。横浜ＦＭのマークが外れた巻は、横浜ＦＭのＧＫ飯倉大樹の足下でバウンドするヘディングシュートを決めた。

その後、70分頃までは得点機を作った千葉だが、横浜ＦＭが次々と選手を入れ替えて前線に厚みを加えると、ジリジリとチーム全体が下がって受け身になった。千葉は77分に「ボールをコーナーへ運ぶように、ポジションが変わった相手選手を見るように指示された」ＤＦ斎藤大輔を入れ、無失点に抑えながらもチャンスと見れば得点を狙う策をとった。だが、カウンター攻撃でパスの精度を欠き、追加点を奪うことができない。ついに同点ゴールを許してしまい、ロスタイム突入直後に工藤のパスからＦＷ新居辰基が抜け出したかに見えたがオフサイド。その後は得点機を作れないまま試合終了となった。

試合後、斎藤は「前の選手が追いきれなくなったので、そのサポートをする意識もあった。（引き分けに終わって）責任を感じています」と話したが、この結果は誰か一人の選手の責任ではない。ＤＦ青木良太は「チームの甘さが出た。リードしていると、リスクを負わなくなってしまうところがあるかもしれないけど、もっとボールを受ける動きをするとか戦い方を考えてプレーしないといけない」と話し、他の選手も一様に『リードしている時の戦い方』のまずさに反省の言葉を口にした。だが、それはリーグ最終節までＪ１残留争いで苦しんだ昨季、そして今季もすでに何度かあった試合後の光景だ。チーム全体の共通意識のもとで的確に状況判断し、そのプレーを実践するための選手個々の技術レベルを上げていかなければ、千葉はせっかく先制点を奪っても勝点３を得ることはできない。

以上

2009.05.24 Reported by 赤沼圭子