6月7日（日）ヤマザキナビスコカップ 大宮 vs 横浜FM（14:00KICK OFF/NACK）
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予選リーグ４節、アウェイ広島戦で０−７と大敗を喫した大宮。１節休みをはさんで、今節は横浜FMをNACK5スタジアムに迎え、大敗のショックを払拭することと、チーム史上２度目の決勝トーナメント進出を目指して試合に臨む。現在勝点７でグループ４位につける大宮。得失点差は−５で他と大きく開いており、最終的にそこでの勝負には持ち込みたくないため、今節で引き分け、次節（浦和戦）に勝利する、もしくは今節・次節の２連勝しか残された道はない。一方の横浜FMはこの試合で予選リーグが終了するため、現在の勝点８から最大で１１までしか伸ばすことができない。つまり、横浜FMにとっても７年連続の決勝トーナメント進出に向けて負けられない試合なのだ。

大宮のこの１週間は、まず大敗のショックを払拭することから始まった。「簡単には切り替えられないけど、忘れなくては」と張外龍監督が話すように、さすがに０−７という結果はこたえたようだ。指揮官やスタッフは選手たちのメンタルケアに気を配ったという。だが、選手たち、特にベテラン勢はたくましい。
「もちろんショックだけど、テレビゲームで最初の敵にコテンパンにやられた感じ。なかったことにしてリセットしなくては」（藤本主税）
「切り替えは難しいです。だから、この試合は古巣と対戦することをモチベーションに、楽しめるようにしたいです」（波戸康広）
自分たちなりに切り替えるためのスイッチを見出し、明るく次へ向かう姿勢には、さすがだと感じさせられる。

０−７の大敗となると、原因は一つに特定することはできない。その中でも今週、特に取り組んだことは「カウンターを仕掛けるところとボールをキープするところを状況によっていかに使い分けるか」。つまり状況判断が悪かったと多くの選手が振り返っている。今季特に取り組んできたシンプルなカウンターも、一本調子になれば相手にも読まれるし、ディフェンスラインが下がった相手に対しては有効ではない。そして、とにもかくにも一か八かでもボールを前線に入れるという攻撃は体力を消耗する。「機械じゃないから、ピッチの中での判断を、プレーで他の選手に示していきたい」と話すのは波戸。言葉通りにポゼッションと、カウンターの使い分けができれば、大宮にとってターニングポイントの一戦になるだろう。

メンバーは大きく変わりそうだ。負傷者が多く、石原直樹、橋本早十、内田智也、パク　ウォンジェが離脱中。だが、冨田大介の先発復帰が濃厚だ。ＧＫに高木貴弘、中盤には片岡洋介、金澤慎の２人が入り、厚みを加える。中盤は右に藤本、左に土岐田洸平、前線はデニス　マルケスと藤田祥史が組むことになりそうだ。注目はもちろん、久々に先発復帰となる冨田だ。小林慶行が移籍してしまった今、チームを精神的にも支えるべき存在の復帰はチームに安心感を与えるはずだ。

横浜FMといえば、前節アウェイで新潟に３−０と勝利。アウェイで未得点だった渡邉千真が得点を挙げ好調さが光る。「個人能力が高いチームだと思う。１対１で負けないことは基本として、チームとして対処できれば」と冨田は話す。日本代表・中沢佑二は不在だが、松田直樹を中心に最終ラインも安定。４−３−３のシステムは「安定期に入った」と張監督が表現するほど、コンビネーションも熟成され出している。大宮にとっては、まずは元気な中盤から前線を食い止めること。焦らずに得点機をうかがうことの２点が必須だ。
両チーム共に意味合いが決して小さくはない一戦。激しく、熱い試合を期待したい。

以上