スカパー！生中継 Ch182 12:50〜（解説：サカクラゲン、実況：南鉄平、プレーヤー解説：布部陽功、リポーター：森田みき）
☆勝敗予想ゲーム
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第19節の横浜FC戦で10試合勝ちなしという最悪の流れを断ち切ったものの、前節の草津戦に敗れて、依然としてホームでの勝利が遠い福岡。4月15日の愛媛戦で勝利して以来、ほぼ2ヶ月間にわたってレベルファイブスタジアムでは勝ち星から見放されている。それでも、サポーターは熱い思いをチームに送り続ける。チームが抱えている課題を承知の上で、俺が町のチームの勝利を信じ、俺が町のチームへの思いを声に代え、俺が町のチームの背中を押す。そんな気持ちに応える方法はひとつ。力をひとつにして勝利を挙げることでしかない。
その福岡が迎える相手は14勝2分4敗で3位につける仙台。第8節から第15節まで7連勝を含む8戦負けなし。第16節の愛媛戦には敗れたものの、その後は4連勝中と安定した戦いを続けている強豪だ。現在の力を比較すれば、互いの間にある差は認めざるを得ない。しかし、吉田宗弘は話す。
「いまは順位は開いているけれども、内容も、闘争心でも、福岡は負けていないよ、互いの力に差はないよ、という試合を見せないと先につながらない。見てくれている人たちが、そういうものを感じられるようなサッカーを仙台との戦いで見せたい」
どんな状況であれ、ホームの戦いで後塵を拝するわけにはいかない。
得点36はJ2で3位、失点12はJ2最少という数字が示すように、仙台は攻守にわたってバランスが取れたチーム。相手の時間帯にも落ち着いてゲームをコントロールして自分たちのペースに持ち込み、勝負どころで一気に仕掛けてゴールを奪い、リードを奪った後は堅守でゲームを仕上げるのが基本的な戦い方。福岡がアウェイで対戦した第13節では、リズムを作れない仙台に対して先制点を奪うことに成功したが、結局は仙台の戦い方に飲み込まれて逆転負けを喫している。
仙台の攻撃の中心となるのは梁勇基と関口訓充の両MF。前線でボールを引き出す平瀬智行の動きに合わせて2列目から斜めに走りこんでチャンスを演出。さらにボランチの位置からは永井篤志、サイドからは菅井直樹、朴柱成の両サイドバックが積極的に攻撃参加を繰り返す。チームのバランスを整えるのは中盤の底に控える斉藤大介。最終ラインでは、エリゼウ、渡辺広大の両センターバックが高い守備能力を発揮する。奪ってから縦に速い攻撃が特長で、2004年からコーチとして、2008年からは監督としてチーム強化に関わってきた手倉森誠監督が作り上げたチームの熟成度は高い。
高い位置からプレッシャーをかけると言うよりも、中盤にブロックを形成して守備体制を整える仙台の守り方からすれば、前半は、福岡がボールを持ってゲームを進める時間帯が必ずある。この時間帯に、高い位置取りをする仙台の両サイドの裏のスペースを突いてフィニィッシュに持ち込めるかどうかが、福岡が勝利するためのポイント。しかし、不用意な形でボールを奪われると、縦に速い仙台の攻撃にさらされる危険性も高い。中盤でのリスク管理と積極的に仕掛ける姿勢。それをどこまで発揮できるかで勝負の行方が決まる。
そして、福岡が欲しいのは先制点。ここまで17得点の攻撃力を考えれば、仙台が守りを固める中での試合運びは避けたいところだ。それでも、思うようにならないのもサッカーというスポーツの常。たとえ失点するようなことがあっても、下を向かずに積極的に仕掛ける姿勢を忘れないことが何よりも大事だ。
「点を取らないことには勝てない。どこかでリスクを冒して点を取りにいかないといけない。そういう試合をサポーターは期待しているはず。1−0で勝てればベストだが、4−3でも勝ちは勝ち。そして、試合に直接かかわれるのは16人だけ。メンバーに選ばれた選手は、きちんとそこを意識してやらないといけない」と高橋泰は話す。
互いの状況を見れば、仙台との戦いは福岡にとっては難しい試合であることは間違いない。しかし、この難しい局面を乗り越えなければ福岡の復調はない。サポーターは、いつものように90分間にわたって熱い声援を途切らすことはないだろう。たとえ状況が悪くても、勝利だけを信じてチームを後押しする気持ちに変わりはないはずだ。だが、それを最後に結果に結び付けるのは、選手がどこまで戦えるかにかかっている。戦いは自分たちのためだけではない。福岡という町と、福岡というクラブと、それに関わるすべての人たちの思いを背負っての戦い。それを代表して戦う誇りと責任を仙台との試合で見せてほしい。それが、福岡に関わるすべての人たちの思いだ。
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★J2クラブサポーターのみなさま！クラブへの熱き思いを旗に！
第３回の撮影予定は6月13日(土) 福岡、6月14日(日) 札幌、栃木、Ｃ大阪です。
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以上
2009.06.12 Reported by 中倉一志
