スカパー！生中継 Ch183 13:50〜（解説：小田島隆幸、実況：吉田学、リポーター：円戸由香）
☆勝敗予想ゲーム
----------
耐え抜いた末の勝利だった。前節、敵地・福岡戦は互いのサッカーがかみ合わずに、草津の長所が発揮できない展開となった。だが、チームは成長を遂げた。要所を締めた戦いで福岡を倒した草津は、最近4試合で3勝1分と負けなし。攻守のバランスが整わずに不安定な戦いを繰り返したチームの姿は消えつつある。今節の草津は、3月22日以来、勝利から遠ざかる鬼門・敷島に愛媛を迎えてホーム8試合ぶりの勝利を狙う。
草津が挙げた8勝のうち、6勝が敵地だ。ホームで弱いのか、敵地で強いのかは分からないが、ホームで勝てないのは確かだ。対戦相手による部分もあるものの、相手の守備ブロックを崩せないことが要因として挙がってくる。敵地では、相手が積極的に攻め上がるためスペースを活かした攻撃ができるが、ホームでは反対の構図になりがちだ。「引いた相手をいかに崩すかがチームの課題」（高田保則）。今季の草津は、先制された試合すべてで敗れている。草津がゲームを優位に進めるためには先取点がポイントになる。
前節、草津にはアクシデントがあった。J2得点ランク2位の10ゴールを決めている新エース都倉賢がケガで途中交代、右大腿二頭筋肉離れで戦線離脱となった。しかし、代わってピッチに出た後藤涼が先制ゴールを決めて仕事を果たした。今季、出場時間が1090分に留まる後藤だが得点は5。すべてが敵地でのゴールで、完全なアウェイキラーと化している。「トク（都倉）がここまでチームをけん引してくれたので、僕らが結果を残さなければいけない。愛媛戦ではホーム初ゴールを決めて絶対に勝ちたい」と後藤。ちなみに前節、再三にわたる飛び出しでピンチを救ったＧＫ北一真も今季の全4勝がアウェイ。今節は、アウェイキラーたちがホームで牙をむく。
勝点を積み上げるチームの中で、輝きを増してきたのは廣山望だ。17節岡山戦では1ゴール1アシスト、18節東京Ｖ戦では１アシスト（その他、ＣＫから後藤のゴールを誘引）、20節福岡戦では１ゴール。最近4試合の8ゴールのうち、5得点に絡んでいる。「ヤス（高田）と涼（後藤）も得点を決めてきているし、攻撃のバリエーションが増えている。自分だけではなくチーム全体の状態が良くなっていると思う」（廣山）。岡山戦からは廣山がゴールを決めると、都倉が「靴磨きパフォーマンス」を行っていたが都倉不在の今節は後藤が代役を務める予定。「トクの代わりに自分がしっかり磨きますよ」（後藤）。選手たちは、リハビリを続ける都倉へ「靴磨きパフォーマンス」を捧げる。
対する愛媛は前節湘南に敗れて3連敗となった。草津と同じく開幕3連勝を果たした後は、連敗と連勝を繰り返し上位進出のチャンスを逃している。上位陣を倒したと思えば、下位にあっさりと白星を献上するなど波に乗り切れない。前節は2点を奪ったものの守備が耐え切れずに4失点。最近3試合で10失点しているだけに、草津戦では守備の修正を図ってくるだろう。中5日の草津に対して、愛媛は中3日。日程的なハンデを背負ってのゲームとなる。
07年からの今カードの対戦成績は草津の6勝2敗。草津は06年の第4クールに5失点の大敗を喫して以来、愛媛に対しての相性が良く、第1クールの対戦でも3対1で一蹴した。クラブのJ通算200ゴールまであと3点に迫る草津は今ゲームで一気に記録達成といきたいところ。前回対戦で豪快なミドルを決めた松下裕樹は「愛媛はなぜか相性が良い相手。100ゴールが自分のＰＫだったので、200点目も決めてクラブの歴史に名を刻みたい」と対戦を待ちわびる。
第16節の北関東ダービー栃木戦で屈辱的な敗北を喫した草津は、チームの構造改革を決行した。17節以降の4戦は8得点に対して失点はわずかに1点。17節時点までリーグワースト失点だった守備は劇的に改善された。「守備が落ち着いたことで攻撃力の高さが際立ってきた。チームに自信がついてきているし、ホームで勝てればさらに勢いがつくはず」（ＧＫ北）。守備が安定したことで草津の攻撃サッカーは破壊力を増した。ホーム敷島に8試合ぶりの勝利を呼び込めれば、草津の視界は一気に開ける。
--------------
★J2クラブサポーターのみなさま！クラブへの熱き思いを旗に！
第３回の撮影予定は6月13日(土) 福岡、6月14日(日) 札幌、栃木、Ｃ大阪です。
--------------
以上
2009.06.12 Reported by 伊藤寿学
