6月24日(水)J2 第23節 栃木 vs 仙台(19:00KICK OFF/栃木グ)
スカパー!生中継 Ch182 18:50〜(解説:セルジオ越後、実況:飯島誠、リポーター:萬代裕子)
☆勝敗予想ゲーム
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第2クールに突入してから栃木SCが5試合で喫した失点は10。第1クール序盤、5連敗を喫したものの失点数が6ということを考えれば、チームの根幹である「堅守」が揺らいでいると言える。悲しいかな、当時の面影は、今はない。松田浩監督も開幕当初と比べて、「今の方が緩い」と守備に関して述べている。今まで出来ていたことが出来なくなってしまったことで、「ここでネジを締めないといけない」と松田監督。前節のロアッソ熊本戦の翌日のミーティングで、重箱の隅をつつくような映像を編集し、ラインコントロールなど守備面の再確認を行った。
対戦相手にやりにくいと思わせ、うんざりさせるような戦い方を取り戻すためには、守備を再整備しなければならない。「堅守・栃木」は、今節のベガルタ仙台戦で復活する。いや、させなければいけないのだ。さもないと、今後も勝機はたぐり寄せられない。
守備に関する綻びは所々に見られるが、崩壊にまで至っていないのは救い。0-2で敗れた熊本戦(第22節)でも前半は上手く相手をはめ込めていた。ポゼッションする熊本のパスをかっさらっては、鋭利なショートカウンターを繰り出せた。切れ味は抜群で、GKとの1対1など決定機を生み出した。しかし、ゴールを決め切れなかったこと、オフサイドトラップというチーム戦術にはないことをやってしまい、後半4分と9分に失点を招く。守備面でいわゆる、「ディシプリンを欠いた」ことにより、失点は起こるべくして起こった。
「いい守備からのいい攻撃」というチームコンセプトは、当然ながら守備に重きが置かれる。守備が不安定では効率的かつ効果的な攻撃に繋がらず、好機は減るばかりである。持ち味を相手に発揮させないことが、結局は自分達を楽にするのだから、ベースとなる守備の部分でのハードワークが求められる。
失点後のメンタル面の立て直しも必要となる。ここ2試合、立て続けに失点していることからも明らかなように、1点を失うと途端に平常心を欠いてしまう。ことに後半開始から10分までの失点のダメージは小さくない。サガン鳥栖戦(第21節)では0-1の劣勢を挽回するのに、熊本戦(第22節)では前半の流れを持続するために、後半の入り方が重要だったのだが、失点することで自ら気勢を殺いでいる。流れを掴みきれない非は自分達にあっても、落ち込んでいる暇などなく、「1点を取られたら2点を取り返せばいい」と思えることが重要だと河原和寿。逆転され、同点に追い付かれた痛い経験を何度もした際、河原は「1点を取っても変なプレッシャーを感じていた」と言う。だからこそ、「1点を取れれば相手にプレッシャーが掛けられる。苦しいからこそラインを下げるのではなく、前に出る。攻撃的な気持ちで守るようにしなければいけない」と付け加える。例え失点しても戦い方を見失わず、ラインを後退させず、盛り返せると思考をプラスに持っていけるか。「凄くメンタル面の強さが要る」(河原)一戦になるが、仙台から勝点3を奪いたいと思うならば出し切るしかない。
連続失点は栃木と同じく3位・仙台も前節の東京ヴェルディ戦で許している。最終的に同点に持ち込んだメンタリティを手倉森誠監督は評価しつつ、ビハインドを追い掛ける展開はいただけないとした。ただいま、失点15はJ2リーグ最少だが、アビスパ福岡(第21節)と東京V(第22節)相手に2戦続けて失点を重ねている状況は看過できない。そのために、ここ2戦、白星から遠ざかっているからである。
「質と量ともにいい状態にある」と松田監督が評する梁勇基にドリブル突破が光る関口訓允、第1クールの対戦時(第9節)に決勝弾を決めている平瀬智行に覚醒したマルセロ・ソアレス。先行を許さず、立ち上がりから主導権を握りたい。東京V・高木琢也監督に「抜け目ない」と言わしめたしたたかさを武器にゴールを挙げ、3試合ぶりの勝利を、アウェイにも大挙して駆けつけることが予想されるサポーターに捧げる。
栃木にとってこの試合は今季初、J2参入以降初の栃木県グリーンスタジアムでのナイトゲーム開催となる記念すべき日。これまで照明設備が整わなかったことで国立、西が丘、熊谷と県外での試合を余儀なくされ、アウェイのようなホームでの戦績は1分2敗と散々だった。また、前回のホームゲーム、「県民の日スペシャルマッチ」ではサポーターの信頼を失う0-5の大敗。ここまで期待を裏切り続けているが、ホームスタジアムもJリーグの基準を徐々に満たし始めているのだから、チームもそれ相応の結果を残さなければならない。
「グリスタ」に新たな灯が点る。照明はこれまでの2倍の明るさになる。それに負けない目映い輝きをピッチで放つことで連敗から脱出し、下位から浮上するきっかけになる点灯式としたい。
自力で未来を照らす明るい灯を点せ。
以上
★【J2 応援企画!】熱き思いを旗で示せ! J2ゲーフラヶ原の戦い
6/27(土)は愛媛と横浜FCのゲーフラを取材予定です。
2009.06.23 Reported by 大塚秀毅
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第23節 栃木 vs 仙台】プレビュー:3位・仙台を迎える一戦は、今季初の「グリスタ・ナイトゲーム」。堅守・栃木の復活が未来を明るく照らす(09.06.23)
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