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【AFCチャンピオンズリーグ G大阪 vs 川崎F】川崎F側プレビュー:クラブの歴史を変える大きなチャンス。気迫のこもった試合を期待したい。(09.06.23)

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6月24日(水)AFCチャンピオンズリーグ G大阪 vs 川崎F(19:00KICK OFF/万博
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 G大阪との一発勝負というと、07年のナビスコ杯決勝を思い出す。攻撃的なチーム同士の対戦は、一触即発という言葉そのままの試合展開に。ジリジリとした緊張感の中で進んだ試合は、G大阪がハリの穴を通すようなワンチャンスで得点し勝利。川崎Fはタイトルを目の前に、悔し涙にくれる事となる。

 一発勝負の難しさという点では、同じ07年のACLでの経験も忘れられない。決勝トーナメント準々決勝のセパハン戦である。第一戦のアウェイマッチを0-0のまま折り返したホームでの対戦は、90分を終えて0-0。さらに延長でもスコアは動かずPK戦にもつれ込む事となった。

 十分なチャンスはあったし、勝てる試合内容ではあったとは思うがそこで決めきれず。運が作用するPK戦にまでもつれ込んだ時点でホームのアドバンテージは消える事となる。そういう悔しさを川崎Fは過去に繰り返してきている。

「セパハンには0-0(アウェイ)、0-0(ホーム)だったし、ナビスコ杯決勝のG大阪戦でも0-1と0(無得点)で抑えられている。そういう試合の難しさは経験の中でもわかっていると思う」と話すのは関塚監督。勝つためには絶対に得点が必要になるが、それが絶対に欲しい試合で決まらない、という経験は実は今も継続している。

 先日等々力で行われた今季のACLのグループリーグ最終戦。1位通過をかけた浦項との直接対決でも川崎Fは無得点。攻撃的と形容され実際に07年と、シーズン途中の今季とでリーグ2位の得点力を誇ってはいるが、それをここ一番で発揮できないという状況が続いているのである。だからこそ、この試合の意味は大きいのである。タイトルを目指す川崎Fにとって、どうしても勝たなければならない試合はこれからも何度も出てくる。そしてそうしたプレッシャーの中で得点を決められなければ、これから先も「惜しかった」止まりのチームになってしまう。もちろんそれではチームとしても、クラブとしても進歩はない。だからこそ、この試合でのゴールが持つ意味は大きいのである。クラブの歴史が変わるくらいのインパクトを持つゴールになる可能性を持つのである。

 そんな大一番を控えた川崎Fは主力の多くが復帰する中での試合となる。肉離れで戦線を離脱していた寺田周平は日曜日の練習試合に出場し「昨日できましたしリバウンドもありません」と月曜日に述べており、試合前日の練習にも参加。ケガをした箇所については問題はないとの事。また「休養を与えざるを得なかった」(関塚監督)との事で大分戦を回避した中村憲剛、鄭大世はともにコンディションを戻しており、サウジアラビア帰りの鄭大世は「時差は大丈夫です」と復調振りをアピールしていた。

 チーム独自のペナルティを与えられているジュニーニョについてはこの試合の扱いについての正式なアナウンスはなく、ヴィトール・ジュニオールに関してはまだ復帰は難しそうな情勢である。ただ、それでも少なくとも主力の3選手が復帰することは確実視されておりベストに近い状態での試合となりそうだ。

 そうした状況ではあるが、川崎Fは持ち前の攻撃力を前面に押し出すのかというとそうではないという。鄭大世は「点の取り合いになってはダメ。アウェイだし1点は大きい。負ければ次はないですから、打ち合うつもりはないです」と冷静に話していた。複数の選手の口から「内容よりは結果」だとの言葉も出ており、ただひたすらに勝利を狙う戦いになりそうである。

 上記の通り、川崎Fは勝たなければならない試合で勝てていないという歴史を持つ。ただ何度でも書くが、今後とも紡ぎ出されて行くクラブの歴史の中で、勝たなければならない試合は何度でも出てくる。そしてその都度、負け続けるわけにはいかないし、そうした戦いを制してこそ、タイトルにふさわしいチームになりうる。そういう意味で、G大阪というビッグクラブを相手にしたこのACLの大一番は、過去の悲しい歴史を打破し、大きな一歩を踏み出すための最高の舞台となる。

 もう悲しい思い出はいい。「勝たなければならない試合を勝利する経験はいつか訪れるだろう」と、あるがままに試合をするのではなく、何が何でも歴史を変えるんだという気迫を持って試合に臨んで欲しい。勝利に向けて不細工にでももがいて欲しい。そうやって勝利を手にした時、口にし続けてきたタイトルにふさわしいチームへとまた一歩近づけるのだろう。ぜひとも、魂のこもった戦いを見せて欲しいと思う。

以上

2009.06.23 Reported by 江藤高志
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