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【J2:第23節 東京V vs 湘南】プレビュー:前回対戦とはメンバーもシステムも変わり、好気配漂う東京V。11戦不敗を続ける首位・湘南に今季3つ目の黒星をつけることができるか?(09.06.23)

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6月24日(水)J2 第23節 東京V vs 湘南(19:00KICK OFF/国立
スカパー!生中継 Ch184 18:50〜(解説:都並敏史、実況:藤井貴彦、リポーター:中野謙吾/桝太一)
勝敗予想ゲーム
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前節、ついにチームキャプテン服部年宏が復帰を果たした。さらに、ケガで状態が万全ではなかった平本一樹、河野広貴、レアンドロも揃って先発出場した東京Vは、ようやくほぼベストメンバーを揃えての戦いが可能となった。
首位・湘南との直接対決へ向け、高木琢也監督は「反町さんに胸を借りるつもりで戦います」と、チャレンジャーの立場を強調する。臨戦態勢は整った。

第1クールでのアウェイ戦では0−2で敗れているが、「絶対に同じような試合にはならない」と、FW大黒将志はきっぱりと言い切る。「あの時は1トップやったけど、今はシステムが変わった。今の感じでみんながMAXの力を出せば、どのチームとやっても必ず良いサッカーができる」エースはチーム良化に確かな手応えを感じているようだ。
現在、11得点を挙げJ2得点ランク1位につける大黒は、2010年ワールドカップへ向け、日本代表復帰も虎視眈々と狙っているという。「(僕が)勝手にまだチャンスはあると思ってるんで。ヴェルディでコンディションを上げて点を入れまくって、代表に選ばれたい」と、自信たっぷりの笑顔で語っていた。

これまでは、その大黒の得点力に頼る部分が非常に大きかったが、平本、レアンドロ、河野が入ったことで、「レアンドロと河野がキープする中で、(平本)一樹とかオグリ(大黒)が素早く飛び出すとか、緩急をつけられるようになった」(GK土肥洋一)ため、攻撃のバリエーションが増えた。
中でも、周りからの期待が高いのが河野である。前節は途中で足が攣りながらも90分間フル出場を果たした19歳を、服部も「攣るほどドリブルしたってことは、自分を出そうと努力した証拠」と評価する。しかし、一方で「まだまだ要求はある」と、ポテンシャルが高い故にさらに叱咤激励も飛ばす。
また、高木琢也監督も「河野には、とにかく『点を取れ!』って言い続けています」と、ゴールを強く要求する。というのも、「点をとらないと、ドリブルは怖くない」からだと指揮官は説明する。河野の大きな魅力の1つであるドリブルを、より‘武器’として生かすためにも、得点は河野に課せられた至上命令といえそうだ。

服部の復帰で、守備はより安定感を増した。「特に守備面で役割が大きかった。サイドのカバーなどサポートの位置が抜群。コーチングも光っていた」と、高木監督も絶賛する。
だが、チーム全体としては前節、2度リードしながらも追いつかれてしまったという意味では課題を残した。「決して引いたつもりはなかった。ただ、リードしても『同じような守備』をするためには、少し積極的なぐらい(の守備)を意識しないと、どうしても受けてしまう感があるのかなと感じた」と服部は振り返る。
中2日しかないが、「同じ過ちを繰り返さないように」(DF土屋征夫)するためにも、得点を奪ってからの戦い方をしっかり意識統一させたいところだ。

湘南は前節、劇的な逆転勝利で強豪・札幌を下し、勢いに乗って国立競技場へ乗り込む。現在首位の湘南の勝点はすでに50で、昨季王者・広島を凌ぐハイペースで勝点を積み上げている(昨季第22節終了時の広島の勝点は48)。
その原動力となっているのが、FW中村祐也、田原豊、アジエル、MF坂本紘司といった攻撃陣の得点力だろう。
中でも、中村の著しい成長がチームにとって非常に大きいようだ。昨季はボランチとして5試合出場したが、今季反町康治監督は就任してすぐに、中村の攻撃センスを見抜いたという。
シーズン序盤こそベンチスタートが続いたが、第12節で出場停止のアジエルに代わって先発出場すると、そこでC大阪から決勝ゴールを挙げ、スタメンの座を勝ち取った。以来11試合全て先発出場しているが、11戦8得点とゴールを量産し続けている。それと同時に、チームも中村が先発してからは無敗。すでにチームのエースと言っても過言ではないだろう。

また、前節、非常に大きかったのが、途中交代で入ったFW阿部吉朗、MF猪狩佑貴の2人が劣勢の流れを変え、両者のゴールで逆転したことだ。交代選手がしっかりと結果を残すことは、強いチームの条件の1つともいえるのではないだろうか。
阿部は、F東京時代の先輩・GK土肥(東京V)との対戦に、「前回は、チームは勝ったけど僕のシュートは止められた。今度は絶対に僕が決めて勝ちたい!」と闘志を燃やす。土肥も「敵にするとイヤな選手」と、実力を知っているだけに、より警戒を強めている。この2人の対決にも、注目してみたい。

一方、ここ4試合2失点以上が続く守備面には、若干の不安が残るようだ。特に反町監督が課題として掲げる「両サイドからのボールに対する守備」がどこまで修正できているのかが鍵を握りそうである。

ようやく、『自分たちの目指す形』が少しずつ見えかけてきた東京Vが、湘南を相手にどこまで自分たちのサッカーを貫くことができるか。互いのスタイルをぶつけ合う、アグレッシブな好ゲームをぜひ期待したい。

以上

2009.06.23 Reported by 上岡真里江
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