スカパー！生中継 Ch183 15:50〜（解説：大西貴、実況：堀本直克、リポーター：重橋秀香）
☆勝敗予想ゲーム
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水曜日はアウェイでC大阪に敗れた愛媛。これで第2クールの成績は1勝1分4敗、黒星が先行する状況が続いている。前節のC大阪戦を振り返り「スペースを埋めることを意識し過ぎてボールにいけなかった。ファーストディフェンダーがしっかりいって、バランスを取れればよかった」と金守智哉は悔やんだが、愛媛の持ち味でもある前線からのプレスをC大阪にかわされ、前半から押し込まれる時間帯が続いた。その結果、4失点。前々節のホーム・福岡戦では完封勝利を収めていた愛媛だったが、再び複数失点に逆戻りした。
これで、福岡戦の完封を除けば、第2クールの愛媛は5試合で16失点。鳥栖戦に向けて「ボールサイドや前後の関係でコンパクトにしなければならない」と望月一仁監督は指摘するが、課題の守備を改善しなければ今節も勝利は遠い。第1クールの鳥栖戦では、愛媛が2−0で勝利を収めているが、FW山瀬幸宏やMF島田裕介らに起点を作られ守勢に回っている。その時は最後に決める選手がいなかった鳥栖だが、今はハーフナーマイクというターゲットも加わっている。「今度は外からの高さがあるので押し込まれるとヘディングがある」と望月監督は警戒するが、愛媛としては高い位置からプレスをかけ、ペナルティエリア内で競り合う機会を少なくするディフェンスが必要になる。
ただ、愛媛は守備が安定しない状況だが、一方で攻撃では4試合連続複数得点をあげている。前線からプレスをかけ、奪っては素早い攻守の切り替えから相手ゴールを狙う意識がブレていない。C大阪戦でも、自陣のセットプレーから速攻でサイドを崩し、横谷繁がヘディングで決めた。その横谷、あるいはジョジマールの1点目をアシストした赤井秀一ら、2列目の選手も積極的に前に飛び出し攻撃の厚みを増やしている。攻撃のバリエーションが増え、それが直近の4試合で9得点という高い攻撃力も生み出している。
しかし、ここで再び前回の鳥栖戦を思い出せば、愛媛は前線からのプレスで相手のミスを誘い、またはロングボールで裏を取って2得点を鳥栖から奪っている。その試合でも決してチャンスは多くなかったが、いい守備があってこそゴールも生まれ、その結果として勝利も手にすることができた。それを考えれば、やはり今節の愛媛はまず守備の組織を整えることで、前回の対戦と同じように勝点3を目指す必要があるだろう。
一方で、今回ニンジニアスタジアムに乗り込んでくる鳥栖は、直近の6試合で4勝1分1敗。これは前回、愛媛と対戦した17節からあと、第2クールの成績だが、上位の4強を猛追する体制に入りつつある。前回の愛媛戦では山瀬が加入しており、既に上向く兆しを見せ始めていたが、その後はハーフナーマイクも加入したことで、結果にも表れるようになった。194cmという長身を武器にするハーフナーマイクの高さは、分かっていても完全にストップすることは難しい。さらに「山瀬選手がサイドに流れたり1.5列目に入ったり流動的に動くので、FWにいいボールを入れさせないようにしたい」と金守が警戒するように、愛媛としてはこの2トップを封じた上で自らの速い攻撃で持ち味を生かしたい。
こうなると、第1クールの鳥栖に足りなかったフィニッシュの部分を補った新加入の2トップに目がいってしまうが、見落としてはならないのが堅守。目下、鳥栖は3試合連続完封中で、しっかり守れる鳥栖らしさが出ている。「前からのプレスが早いし、攻守の切り替えも早くウチが学ぶ部分は多い。強い時の鳥栖に戻りつつあるし、いつもより判断を早くしなければならない」と望月監督も語るように、愛媛はチーム全体として球際や攻守の切り替えで鳥栖の一歩先を行き、勝利を目指したい。
前回の対戦では苦しみながらも愛媛が勝って勝率を5割に戻し、第1クールを終えた。しかし、現在は順位が逆転。現在、愛媛が今季の目標に掲げる9位に位置する鳥栖を下し、第2クールの反撃開始にできるか。それとも、鳥栖が第1クールのリベンジを果たし、上位の追撃体制を固めるか。両者にとって勝点3が今後に大きな意味をもたらす一戦となりそうだ。
以上
★【J2 応援企画！】熱き思いを旗で示せ！ J2ゲーフラヶ原の戦い
6/27(土)は愛媛と横浜FCのゲーフラを取材予定です。
2009.06.26 Reported by 近藤義博
