6月27日（土） 2009 J1リーグ戦 第15節
京都 2 - 0 広島　（13:04／西京極／11,806人）
得点者：37' 染谷悠太（京都）、67' 水本裕貴（京都）
スカパー！再放送 Ch185 6/29（月）05:00〜（解説：上田滋夢、実況：寺西裕一、リポーター：和田りつ子）
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第15節、京都と広島の対戦は京都が広島の攻撃を完封し勝点3を積み上げた。
試合は、京都が水本裕貴を中央、角田誠を左、染谷悠太を右に置き3人で、広島の佐藤寿人、柏木陽介、高萩洋次郎とマッチアップする形とした。さらに広島の右、ミキッチに対し中谷勇介が、左の服部公太に渡邉大剛がマークし、柳沢敦、豊田陽平、ディエゴが広島の最終ラインへも積極的に当たりに行ける布陣とした。

開始5分に柳沢が裏へ飛び出し、飛び出したGKの頭を超えるループシュートを放つ。これはポストに嫌われたが京都はまずまずの立ち上がりを見せた。だが、20分過ぎから広島がポゼッションに入ると、槙野智章が積極的に上がり京都の裏を突き、さらに頭で京都ゴールへ迫るようになる。

その流れを断ち切ったのが前半37分の染谷悠太。右サイドでボールをもらうとそのまま持ち込み左足に切り替えてシュートを放つ。これがDFに当たりコースが変わって広島ゴールに吸い込まれる。染谷のプロ初ゴールで京都が先制する。そして、広島にさらなるアクシデントが発生する。40分、柏木が打撲で足が動かなくなり高柳一誠との交代を余儀なくされる。

後半開始から京都は豊田に代えて増嶋達也を投入し服部のケアにまわす。渡邉には「槙野が出てこられないように、逆に大剛が裏を狙えるように」（加藤久監督）と槙野対策を任せた。しかし、広島ペースで試合は進む。後半9分にはエリア内にまでパスを回されるつなぎで服部にシュートを放たれ、同17分には佐藤寿人から高萩へとつながれ、エリア外ながらもフリーでゴールをおびやかされる。苦しい時間帯が続いた京都。だが、広島がシュートミスでチャンスを逃し続けると今度は京都にワンチャンスが巡ってくる。後半22分、京都は左サイドでF.Kをもらう。するとディエゴのクロスに水本が頭で合わせ、京都は待望の追加点を奪う。2-0にした京都だがなおも広島に攻め込まれ、後半33分には佐藤寿人にフリーでシュートを打たれる。だが、最後まで集中高く守り切りタイムアップ。広島に今季初の無得点黒星をつけて、京都が勝利した。

試合後、広島のペトロヴィッチ監督は「いい内容のゲームができた。運がなかった」とコメント。確かに決定機は広島の方が上だった。形は出来ている、後はフィニッシュの精度、ということだろう。
対する京都。後半、攻め急ぐ広島の背後を突くカウンターを時折見せたがフィニッシュは遠かった。柳沢は「（フィニッシュに持ち込むための）最後の精度というのは大きな差ではあるが、やり方という部分で光は見えた」と表現した。

形のできていた広島と、まだ、光が見え始めたという段階の京都。攻撃面でチームの成熟度に差があったのは確かだろう。角田は「前節も流れの中でやられていない、今回も抑えられた。いい感じだとは思う」と、何度かゴールをこじ開けられそうになったが広島を零封した守備に自信を見せた。
つまり、守備を安定させることができ始めている京都が、この先順位を上げるために必要なことは、一番に攻撃をフィニッシュで終わらせること、ということになる。それらをどう克服していくか、トレーニングの意識から問われることだろう。その準備が次節の戦いにどう影響するか、次の試合を楽しみにしたい。

以上

2009.06.28 Reported by 武田賢宗