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【J1:第15節 千葉 vs 大宮】レポート:修正力不足で攻守にミスが出て敗れた千葉はJ2降格圏から脱出できず。堅守と攻撃の工夫を見せた大宮が無失点で今季初の連勝。(09.06.28)

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6月27日(土) 2009 J1リーグ戦 第15節
千葉 0 - 2 大宮 (16:05/フクアリ/13,079人)
得点者:36' 藤田祥史(大宮)、77' 藤田祥史(大宮)
スカパー!再放送 Ch183 6/30(火)21:00〜(解説:金田喜稔、実況:清水大輔、リポーター:新井麻希)
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 大宮のJ1初年度から千葉と大宮が交互にリーグ戦で2勝をあげてきた法則は、ついに破れた。大宮が堅守復活となる無失点で今季初の連勝を飾った。

 試合の入り方がよかったのは千葉のほうだった。選手が適切な距離感でプレーし、2分には最初のビッグチャンスを作った。積極的な仕掛けを見せていたFW深井正樹が倒されて得たFKをDF和田拓三が蹴り、FW新居辰基が大宮のDFマトを振り切る形で抜け出してワンバウンドのボールをシュート。だが、ループ気味のシュートはクロスバーの上に飛んだ。さらに、12分にはMF谷澤達也のパスからFW巻誠一郎がシュートを打ったが、大宮のGK江角浩司がキャッチ。流れが千葉に傾いていた序盤に得点できていれば、追いかける形になる大宮の焦りを誘い、千葉が優位に試合を進められる可能性は高かった。

 2分のピンチの直後、大宮はDF冨田大介がすぐさまマトと話して守備の修正を図った。また、攻撃は序盤こそ千葉のプレスにボールロストする場面があったが、FWの石原直樹と藤田祥史が中盤に下がってボールに絡む動き、右サイドハーフのMF藤本主税が中央へ仕掛ける動きが奏功し、千葉のプレスの網をかいくぐるようになった。20分過ぎからは主導権を握り、次第に千葉を押し込んだ。36分、果敢にサイド攻撃を仕掛けてきていた左サイドハーフのMFパクウォンジェがゴール前にボールを入れると、ゴールポスト直撃の石原のシュートの跳ね返りに藤田が反応。大宮が勝利を手繰り寄せる先制点を奪った。

 反撃したい千葉だが、仕切り直しの後半にも前半の後手にまわった守備で失った流れを取り戻せない。前節の決勝ゴールをアシストしたMFミシェウをはじめ5人の選手が負傷中の千葉は、今節の試合メンバーがJ1の規定より2人少ない16人。62分には加入3年目のMF米倉恒貴、71分には加入2年目のMF益山司がピッチに送られたが、劇的な変化をもたらすまでには至らなかった。序盤にはあった効果的なサイドチェンジのパスやサイドをスピーディーに突く動きが大宮の守備もあって減り、手詰まり感は否めなかった。

 77分、大宮はFKの場面で藤本が素早くリスタートしてロングボールを前線に送ると、飛び出した藤田が千葉のDFボスナーと競りながら隙を突いてシュート。この試合で大宮はルーズボールへの反応や球際のプレーでの気迫で千葉を上回ったが、藤田の2点目はそれを象徴していた。今節の出場がなかったDF村山祐介が試合後、「(リーグ戦再開前の)ヤマザキナビスコカップ予選リーグ3試合は悪かったので、リーグ戦にかける気持ちはみんな強かった。無失点に抑えて連勝できたのはチーム一丸となって頑張ったからで、うちにとって大きい」と話したように、今節の勝利は大宮に確かな自信を与えた。

 千葉は試合中の修正力という課題が今節も出た。「集中力をもう一回高めてボールを失わないようにすること、自分にもあったけどシュートが打てるところで打たないということをしないようにすることが必要」とはMF工藤浩平の弁。だが、シーズン中の練習試合をほとんどしない千葉が、試合の中で相手の変化に対応しながら連動した攻守ができる力をつけるのはそう簡単なことではない。難しい状況が続くが、J2降格圏脱出には選手のより一層の知恵と勇気あるプレーが今は必要のようだ。

以上

2009.06.28 Reported by 赤沼圭子
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