8月2日(日) 2009 J2リーグ戦 第31節
甲府 2 - 0 横浜FC (18:33/小瀬/12,107人)
得点者:3' 森田浩史(甲府)、60' ガウボン(甲府)
スカパー!再放送 Ch183 8/3(月)18:00〜(解説:前田秀樹、実況:横内洋樹、リポーター:土橋諒)
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開始3分、藤田健からディフェンスラインの裏に出たボールをペナルティエリア内で受けたガウボンが、背後にあったスペースに走りこんでくる森田浩史にパスを出し、先制ゴールに繋がった。ガウボンの背中から走りこんだ森田は「(自分が走りこんでいることが)見えていないかなぁと思ったけれど、『(ボールが)来るかも』と思って走った」と話したが、ガウボンはずっと横目で森田を見ていた。このあたりは「エリア内でのパスが通るようになった」と安間貴義監督が評価するガウボン効果。今節から運用が開始された大型ビジョンは、甲府のエンブレムに小さく入っている県花・富士桜まで表現できそうなほど繊細だが、大型ビジョンがあることに慣れていないからリプレイを見ようと気がついたときには、ゴールを決めた188センチの森田がアシストした187センチのガウボンに抱きついていて、下界で他の選手が喜んでいる場面が映し出されていた。
立ち上がりから横浜FCのボールに対するプレスは弱く、それに助けられた甲府のパスとクロスのバランスはよかった。ガウボンの足元の上手さも前節より発揮されていた。甲府に心の中で求めたのは、この状況で畳み掛けるゴールを挙げること。14分のCKではJリーグ最大のトップ下・森田が頭で上手く合わせたように見えたが、「コンマ数秒、入るのが遅れた」と悔しがる枠外シュート。しかし、「ここ5年くらいは1試合1得点の壁を破れていない(森田)」なんて思えるのはレギュラーで出場する機会が増え、6ゴール決めている実績があるからだと思う。30歳以上のストライカーのゴールランキング(J2)は5位タイの実績。森田の場合は、前線での起点という仕事以外に、セットプレーの守備での貢献度が非常に高いからゴール数だけでは正当な評価にはならない。ただ、このことばかり褒めると、「守備のことばかり言う(森田)」と、ストライカーのプライドと機嫌を損ねてしまう。中盤の選手の守備を褒めるのとは訳が違う。やっぱり、ストライカーは「点を取ってナンボ」というプライドが凄く強いことを教えられた。それでも、貢献度の高さは素晴らしい。横浜FCのコーナーキックの場面を見返せばよく判ると思うが、森田がはじき返している場面が多い。でも、言えば言うほどフォローにはならない…。
前半の24分ごろから本格的に降り出した雨は、28分には土砂降りに変わった。小瀬は水捌けがいいからピッチコンディションは悪くならなかったが、ボールを持てる甲府はパス病の症状が出始める。クロスを入れる場面でパスを回すことが増えると、ボールが来ない前線の選手の動きは止まり、前線の動きが止まると中盤以降は出し所に困ってクロスは更に入らないという悪循環に入ってしまった。でも、一番気になったのは雨の強さ。屋根の下にある記者席にも雨が吹き込んできてノートがグニョグニョになるし、どこかの排水が詰まっているのか階段にはチョットした滝のように水が流れてくる。こんなことを気にすることが出来たのも失点する可能性をあまり感じなかったから。しかし、試合後の会見やコメントでは戒める言葉が出てきた。豪雨で、見る集中力が足りなくなっていたことは反省点だが、今の甲府にとって1点のリードは以前の1点よりも少し大きなリードになっている。
後半になると小瀬のピッチに水が浮く場所が出てきた。予想外にボールが止まることで危ない場面が出てくることを心配したが、60分に片桐淳至がリスタートで起点になった。集中力を切らさずに反応した大西容平の頭を経て、ガウボンの2試合連続のゴールがDFとGKが作った2つの水飛沫に後手を踏ませて決まる。このゴールもリプレイを見るのを忘れてしまったのが、ほぼ勝負が決まったと思わせるゴールだった。横浜FCの難波宏明が「甲府のDFは横浜FCの攻撃に怖さを感じなかったと思う」と話したが、横浜FCはフィニッシュの形をなかなか作ることができなかった。3-1で勝利した前節の東京V戦はセットプレーから2ゴールを挙げていたが、その武器であるセットプレーを甲府は上手く抑えた。三浦淳宏が64分に投入されてからはかなりの数のクロスを入れられたのだが、67分に投入された御厨貴文がサイドバックに入って高さでも十分に対抗できていた。最後まで、安間采配も冴えていた。
試合後、横浜FCの樋口靖洋監督が淡々と記者会見で話をしていたことと、横浜FC担当の記者も淡々と質問をしていたことは少し意外だった。悔しさという熱をそこに感じることが出来なかったことが気になった。東京Vに勝って手に入れたはずの活力や熱が前面に出る試合になるかと予想していたが、それを感じることが出来なかったのは豪雨の所為だけではないだろう。勝った甲府担当の記者も淡々と質問をしたが、それは熱が無いのではなく2位という順位に慣れていないから。J1昇格を決めた2005年は滑り込みセーフで3位に入って入れ替え戦に進んだし、J1では負けることの方が多かった。今は浮き足立つ時期ではないことが判っているから、変に冷静になろうとして気持ちがギクシャクする。安間監督のコメントや甲府の選手コメントにある「難しい試合だった」という趣旨の言葉を同じ温度で感じることが出来なかったが、その違いの答えは次節に出るはずだし、記者として答えを出したいから鳥栖に行く(ホテルは中州だけれど…)。
J’s GOALでJ2の順位表を見ながら一応ニヤニヤしてみるのだけれど、そのうち頭に浮かんでくるのがアンブロの赤いキャップをキャッチャー被りした監督の顔。岸野靖之監督の顔が思い浮かぶと気合が入ってくる。次節、アウェイで挑戦する鳥栖には去年から1回も勝っていないのだ。勝った次の試合が大事。しんどい試合になることは確実だが、ピッチにあって記者席から感じることが出来なかった危機感が、どう発揮されるのかを楽しみにしたい。
以上
2009.08.03 Reported by 松尾潤
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第31節 甲府 vs 横浜FC】レポート:記者席から感じることが出来なかった危機感がピッチにあった勝利(09.08.03)
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