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【J2:第33節 福岡 vs C大阪】レポート:福岡の今シーズンベストゲームも、C大阪の攻撃力の前に2点のリードを守れずにドロー。(09.08.10)

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8月9日(日) 2009 J2リーグ戦 第33節
福岡 2 - 2 C大阪 (19:03/レベスタ/14,031人)
得点者:27' 久藤清一(福岡)、46' 田中佑昌(福岡)、71' 小松塁(C大阪)、75' 小松塁(C大阪)
スカパー!再放送 Ch181 8/10(月)15:00〜(解説:乾眞寛、実況:後藤心平、プレーヤー解説:布部陽功、リポーター:森田みき)
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 福岡にとっては狙い通りの、いや、それ以上の出来だった。
 この日の福岡にとって最大のテーマは、乾貴士、香川真司、マルチネスの3人をいかに抑え込むかということ。立ち上がりの15分間こそ、C大阪の個人技を中心とした迫力ある攻撃に押し込まれたが、ほどなく、自分たちのペースにC大阪を引き込んだ。自陣に戻るのは、前線の黒部光昭を除く9人のフィールドプレーヤー。最終ラインとボランチの6人で乾、香川が飛び込んでくるスペースを消し、高い位置からプレッシャーをかける大久保哲哉がマルチネスのプレーに制限を加え、両サイドハーフもしつこく相手に付いていく。C大阪が強引に前へ出ようとすれば、釘崎康臣、丹羽大輝が、時にはラインブレイクし、時には待ちかまえて、攻撃の芽を摘んだ。

 攻撃面でのポイントは、奪ったボールを相手のバイタルエリアを利用して素早く攻め上がるというもの。その狙い通りに、久藤清一が巧みにバイタルエリアに入り込んでボールを回し、前線では10試合ぶりの先発出場を果たした黒部が確実にボールを収めてチャンスを作った。ボール支配率はC大阪が上回るものの、ゲームをコントロールしていたのは間違いなく福岡だった。
 そして27分、福岡に待望の先制ゴールが生まれる。ゴールに絡んだのは、随所に好プレーを見せていた釘崎、黒部、久藤の3人。一瞬の隙をついて前へ出た釘崎から黒部へ。DFに囲まれながらボールをキープした黒部が再び釘崎へ戻すと、そこからのラストパスが久藤に渡る。最後は、囲みに来た4人をドリブルでかわした久藤が振り向きざまに右足を振りぬいて、ここしかないというコースへシュートを流し込んだ。

 福岡の2点目は46分。自陣の低い位置でボールをカットした田中佑昌から黒部へ。激しいプレッシャーを受けながらもボールをキープした黒部がボールを戻すと、宮原裕司がC大阪DFの裏へボールを送り込む。そこへ長い距離を走りこんできた田中が飛び出した。持ち前のスピードでC大阪守備陣を切り裂いた田中は、そのまま1人でゴール前まで持ち込むと、対峙するGKキム・ジンヒョンの股の間を通してゴールを奪った。50メートル以上を走り抜いてのスーパーゴール。スタジアムを埋めた14,031人の歓声がスタジアムを包みこむ。全ては福岡の勝利のために流れているように思えた。

 だが、福岡にとって惜しまれるのは2点をリードした後の戦い方だった。流れから見て3点目を取れそうな空気はあった。しかし、総得点の6割以上を後半に挙げているC大阪の攻撃力を考えれば、わずかな油断は命取りにもなりかねない。攻めるのか、守りに入るのか、福岡は戦い方を定められないままに中途半端な時間を過ごす。さらに55分、久藤の交代で福岡は攻守に渡っての司令塔を失った。

 この流れをC大阪が見逃すはずがなかった。59分、羽田憲司に代えて小松塁を投入。システムを4-4-2に変更して福岡に襲いかかった。最終ラインをハーフウェイライン近くまで上げると、マルチネスを中心に徹底してボールを回して、福岡をゴール前に釘付けにする。ズルズルとラインを下げ、ただボールを追いかけるだけの福岡は体力を失い、やがてピッチのあちこちにスペースが生まれ、そのスペースを使ってさらにC大阪の攻撃が迫力を増す。

 そして71分、左からのCKに小松が頭で合わせて2-1。その勢いのままに75分、福岡の中途半端なプレーからボールを奪って分厚い攻撃を展開。香川が左サイドから上げたクロスに、再び小松が頭から飛び込んで、あっという間に同点に追いついた。
「あっさりと、簡単にやられてしまった」と久藤が振り返ったように、福岡にとっては我慢のしどころで簡単に集中力を欠いたことが悔やまれる。しかし、福岡から集中力を奪ったのは、C大阪がこれでもかと言わんばかりの分厚い攻撃を仕掛けたからこそ。チームの総合力で1枚も、2枚もC大阪が上回っていることを自ら示した2ゴールだった。

 最終的に福岡が粘りに粘って試合はドローで終わったが、リーグ戦は積み上げてきたものの大きさを競う勝負である、という当たり前のことが改めて印象に残った。C大阪は守備面に課題を残したものの、最後まで慌てることなく、自分たちの特長である攻撃的なサッカーをやり通して勝点1を奪った。それは首位を行くチームの自信と、戦いの中で自分たちのスタイルを確立させてきたからに他ならない。

 一方、福岡は今シーズンのベストゲームと言える試合をしながら、最後の仕上げが出来ずに勝点2を失った。90分間をどう戦うのか、苦しい時間帯をどう過ごすのかを明確にできなかったのは、やはり、これまでの戦いの中で自分たちのスタイルを見つけきれていないからだろう。もったいない試合。福岡にとってはその言葉しか浮かばないが、サッカーの深みを感じた試合だった。

以上

2009.08.10 Reported by 中倉一志
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