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【J2:第34節 草津 vs 湘南】レポート:ホーム敷島のパワーが、湘南のスーパーコンピュータを制御不能に陥れた。都倉の1ゴール1アシストで、草津が2対0で完勝!(09.08.16)

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8月15日(土) 2009 J2リーグ戦 第34節
草津 2 - 0 湘南 (19:33/正田スタ/5,364人)
得点者:28' 都倉賢(草津)、76' 山崎渡(草津)
スカパー!再放送 Ch181 8/16(日)14:30〜(解説:前田秀樹、実況:梨子田友和、リポーター:円戸由香)
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 3月22日のホーム横浜FC戦以来、約5ヶ月間に渡ってせき止められていたホームのチカラが大きなうねりとなって湘南に襲い掛かった。これまでのうっ憤を晴らすかのように躍動した草津の選手たちとそれを後押ししたホーム敷島のパワーが、湘南の誇るスーパーコンピュータを破壊した。

 2試合の出場停止が解けた都倉賢と、ベテラン高田保則が2トップを組む草津に対して、湘南は、島村毅が都倉へ、村松大輔が高田へマンツーマンで対応し、ジャーンを余らせるクラシックな3バックで対応する。結果的には、湘南DF陣が草津FWを抑え切れなかったことがゲームの命運を分けた。
 マンマークを命じられていた湘南のセンターバックは、草津の両FWに徹底的についていった。完全なマンマークを察知した草津のFW陣は、柔軟な対応をみせた。「ああいう形は何度も経験しているし、いくらでもスペースが作れるのでやりやすかった」(高田)。高田が下がってスペースを作ると、そこへ都倉が走り込む。さらに2人が同サイドへ張ることで逆サイドへ大きなスペースを見出していく。

 この日の草津は切り替えの速さでも湘南を圧倒していた。草津は中盤でボールを奪うと、FW陣が作った裏のスペースへシンプルにつなぐ形と、幅を使ってサイドへ展開する形を臨機応変に使い分けてゲームの主導権を握る。草津優位の態勢が見え始めた28分に、都倉の左足から待望の先制点が生まれる。
 湘南のカウンターを凌いだ草津は、廣山望が絶妙なタッチのミドルパスを前線に配給。マークに付いた島村を振り切ってゴールへと突進した都倉が、慌てて飛び出してきたGKをもかわしてゴールネットを揺らす。「ジャーンが滑り込んでくるのも見えていたので浮かしたシュートを打った。ペナルティエリアでも落ち着いてプレーすることができた」と都倉。都倉のダイナミックな動きが呼んだ衝撃のゴールだった。

 1点ビハインドで前半を折り返した湘南は3バックのシステムをあきらめ、4バックに戻して攻撃に出る。島村を前線へと上げる4-4-2のシステムでリズムをつかみかけるが、草津のゴールを割るには至らない。「後半の立ち上がりに失点しなかったことが大きかった」(田中淳)。苦しい時間帯を草津が耐えたことで、湘南はしだいに全体が間延びし、システム変更による勢いが薄れていく。
 ゲームの大勢を決める草津の追加点は、またしても都倉のプレーから生まれた。ペナルティエリア左でパスを受けた都倉は、湘南の壁・ジャーンを抑えつけてニアへと走り込んできた山崎渡へラストパス。それを山崎が相手DFともつれながらもゴールへと押し込んだ。「都倉がうまくタメてくれたので、スペースに走り込むことができた。途中出場でゴールに絡む仕事ができて嬉しかった」(山崎)。追加点で余裕が生まれた草津は、湘南の猛攻を凌いでホーム15試合ぶりの勝利を挙げた。

 敗れた湘南は、2連勝を果たしていた3バックのシステムが草津にマッチせず、都倉のパワーを抑え込めなかった。反町康治監督がハーフタイムに残した「ピッチにハートが落ちていない」という言葉通り、草津の気迫に押されて湘南のサッカーが展開できなかった。また、草津・田中が「田原(豊)がいなかったのが正直、デカかった」と話したが、FWの高さ不足も響いた。今後は、緊急補強したリンコンがカギとなりそうだ。

 湘南を下した草津は、選手たちが長短のパスを展開する臨機応変な戦いを体現し、結果をつかみ取った。J2リーグ戦序盤は両サイドバックを同時に上げることを推奨するなどイケイケなサッカーを演じていたが、苦い経験を重ねたことでチーム全体がバランスを考えるようになった。第1クールのサッカーと、この日のチームを比較すれば違いは明らかだ。
 中盤の底で攻守に貢献した櫻田和樹は「守備では喜多さん、攻撃ではヤスさん(高田)からの的確な指示が出ていたのでチーム全体が統一して動けていた」と話した。ディフェンスラインを統率した喜多靖は「これまではバラバラになっていたところもあったが、後ろから声を出してやることで統一感が出た」と勝利の味をかみ締めた。チームの勝利を最優先して戦った喜多、高田の両ベテランが果たした役割は大きい。

 今ゲームは内容的にも草津の完勝だった。スーパーコンピュータを搭載する湘南と比較しても、草津のスペック(戦力)は引けを取らない。「0対2というスコアで負けたけど、久しぶりに完敗したなあという感じだった」(臼井幸平)。この日、草津が奪った勝利は、決して金星ではない。これだけの戦いが出来ながら、現在の順位に甘んじているチームが残念でならない。ホーム14戦未勝利の代償は、第3クールでホーム無敗記録を伸ばすことしかない。草津にとって最終クールは、信頼を取り戻すための戦いとなる。

以上

2009.08.16 Reported by 伊藤寿学
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