8月15日(土) 2009 J1リーグ戦 第21節
鹿島 1 - 0 大分 (18:34/カシマ/25,674人)
得点者:32' 伊野波雅彦(鹿島)
スカパー!再放送 Ch183 8/17(月)08:00〜(解説:柱谷幸一、実況:八塚浩、リポーター:高城光代)
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ここ3試合で稼いだ勝点はわずかに2だった鹿島が大分を下し、久々の勝利をあげた。この日の鹿島は外気温が23.4度と涼しく、風に当たると肌寒さを感じるくらいだった。それが幸いし、鹿島に運動量が復活。特に守備時の球際での激しさが復活、大分に自由を与えなかった。許したシュートはわずかに1本、零封での勝利となった。ただ、敗れたとはいえ大分にとっても、ポポヴィッチ監督が目指すサッカーの片鱗を示した試合だった。
夏休みということもあり、スタンドには多くの家族連れが見られたこの日。ホームの鹿島を後押しする声援はいつにも増して大きかった。試合開始前、アップをするために選手たちがピッチに姿を現すとスタンドがどよめく。試合当日まで治療に努めていた本山雅志負傷の欠場を受け、久しぶりの先発となったダニーロの頭に髪の毛がない。巨躯のダニーロが髪の毛を剃り上げた姿は異様な迫力を放っていた。その姿をカメラが抜き、ダニーロの姿がスタジアムのビジョンに映し出されると、サポーターから万雷の拍手が巻き起こった。
また、ベンチには小谷野顕治の姿もあった。ユース出身の小谷野は3年目にして初めてのベンチ入り。スタンドにTシャツを投げ込んでからアップに入るのだが、やり方がわからず、隣にいた田代有三などに確認を取ってから投げる。
「下手に投げからスタンドのギリギリまでしか飛ばなかった。届かなかったらこんなに恥ずかしいことはないですよね」
出場はならなかったがチームに新風を呼び込んだ。
そうした勢いを得た鹿島が、試合開始直後から大分にプレッシャーを与えた。興梠慎三を先頭に、激しくプレス。高い位置でボールを奪いに行く運動量が復活した。しかし、その後のパスの精度が低い。せっかくのチャンスもシュートまで繋げることができない。
すると、次第に大分がペースを握る。縦にくさびの速いパスを送ったあと、何人もの選手がそれを追い越していく。1タッチで飛び込む選手にすらしたり、一度中盤に戻して3人目の選手が前に飛び出していくなど、シャムスカ監督時代の大分とはまったく異なるサッカーを展開してきた。20分過ぎには右サイド深くに小手川宏基が侵入し、逆サイドで鋭いクロスを送る。ニアに走ると見せかけて内田篤人のマークを外した鈴木慎吾がファーサイドに飛び込むも、フェイントの動きをかけた分、ボールに足が届かなかった。ただし、チャンスらしいチャンスはこの1本のみ。鹿島の守備陣も、大分にパスを回されても慌てることなく、攻め手を消していった。
そして32分。右サイドで鹿島がFKを得る。この日、セットプレーで精度の高いキックを見せていた野沢拓也が蹴ったボールは鋭い弧を描き、伊野波雅彦の頭にピタリと合う。ヘディングシュートを大分ゴールに叩き込み、パスミスが多く攻撃を組たてられなかった鹿島がセットプレー一発で得点を奪う勝負強さを見せた。そして、このプレーは金曜日に再三練習を重ねた形どおり奪ったゴールだった。
「最近、(岩政)大樹さんが厳しいマークを受けていた。大樹さんを越えたボールがチャンスになるのはわかっていたのでそこに飛び込んだ」
伊野波にとって、これが鹿島移籍後の初ゴール。「帰るのが早い」(大迫勇也)、「追いつかないから諦めた」(興梠)と、チームメイトが駆け寄る暇もなく、帰陣してしまったのがDFの選手らしい。
「1点取っても追いつかれる試合が続いていたから。勝たないと意味はないし、勝ったら喜ぼうと思ってた」
その顔つきは、すっかり鹿島の選手のそれだった。
後半に入ると、大分がフェルナンジーニョを投入。足を痛めて先発を回避していたが、高松大樹とのコンビネーションは日に日に高まっている。得点が期待されたが、これが不発に終わる。パスが入っても追い越す動きをする選手がいないため、前線が停滞。ゴール前にスペースができないため、まったく攻め手が無くなってしまった。その後も、家長昭博、前田俊介といった攻撃的な選手を送り込んだが状況は変わらない。試合巧者の鹿島にとって、落ち着いてカウンターを狙えば事足りる状況だった。しかし、鹿島も決定機を決めきれず、そのまま1-0で試合は終了した。
この日の勝利で、鹿島は勝点を47に伸ばした。2位川崎Fも勝ったが、その差は8をキープしている。なにより、久々の勝利は、再び勢いを取り戻すための最良の手がかりとなるはずだ。ただ、次節はこの日、攻守に抜群の動きを見せた伊野波が出場停止となる。大岩剛のパフォーマンスに期待したい。
大分にとって、シュート1本に終わった悔しい敗戦となったが、決して『未来のないサッカー』ではなかった。『パスに反応して動く』という監督のイメージするサッカーを、選手たちは表現しようと奮闘していた。ただ、当然のことながら、そのためにはパスの精度や攻めているときにも守備バランスを意識することが求められる。その改善が残りのシーズンでどこまで進むのか、確かに疑問符は残ったままだ。しかしながら、攻撃の形ができたため、勝点3を奪う可能性は飛躍的に伸びた。そして、最も重要なのが、チームを率いるポポヴィッチ監督の持つメンタリティがとてもポジティブということだ。そのパワーに触れると、奇跡を信じてみたくなる。
以上
2009.08.16 Reported by 田中滋
J’s GOALニュース
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