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【J2:第34節 甲府 vs 岡山】レポート:岡山に完敗し、サッカーの難しさにどっぷり浸かった甲府。昇格争いは混沌へ(09.08.17)

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8月16日(日) 2009 J2リーグ戦 第34節
甲府 0 - 2 岡山 (18:33/小瀬/11,514人)
得点者:39' 西野晃平(岡山)、82' 青木孝太(岡山)
スカパー!再放送 Ch183 8/17(月)16:30〜(解説:塚田雄二、実況:桜井和明、リポーター:難波紀伝)
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試合終了のホイッスルが鳴ったときよりも、独りになってからのほうがショックが大きくなる敗北。負けたということは受け止めることが出来るが、その内容の受け止め方が分からないから妙に精神が安定しない。選手個人では充分に戦っているけれど、それぞれがバラバラに戦っている感じでピッチと共感できなかったから、ミックスゾーンでも気の利いた質問が思いつかなかった。

安間貴義監督が会見で言ったように、チャンスは作っていた。前半の15分、17分、23分と決定機はあった。でも、そのときの主導権の取り方がいまひとつフィットしていない。安間監督は、「前に急ぎ過ぎている」という言葉で表現したし、ぶら下がりでは「(スピードで活きるFWではない)森田浩史やガウボンを走らせている」と具体的に言った。2〜3日考えていたいけれど現時点での結論は、もっと落ち着いてプレーして、サイドで起点をしっかりと作るべきだったということになる。
まだ、3位と勝点差が2だし、1位とも勝点差は4。パニックになる必要はないけれど、チームメイトを批判したり怒ったりするだけで、自分に何が出来て何が出来なかったのか、試合中に冷静に判断できない雰囲気が蔓延することが怖い。

前半、岡山は20分過ぎから主導権を取る時間を増やしていったが、クロスの精度不足やシュートミスで甲府を助けることも多かった。しかし、ワントップの西野晃平はクサビになるときの身体の使い方は上手かった。田中マルクス闘莉王(浦和)や中澤佑二(横浜FM)なら勘弁してくれなかっただろうが、集中力の足りないダニエルはヘディングで競り負けるサマーバーゲンで何度も西野を助けてしまった。39分の西野のゴールも吉田豊のカバーに入らずにフリーで打たせた。
ストライカー、センターバック、ゴールキーパーの3つのポジションは強いチームを作るための最重要ポジションだが、最近のダニエルはムラッ気があるのか、ガッツリ競り合うことを避けているように見えた。頼りになる選手だったけれど、今は御厨貴文や津田琢磨の方が頼りになる。と、悪口でも書き立てないと収まりがつかない。もちろん、ダニエルだけの問題ではないけれど、彼は西野を抑え込む能力がありながら、それを発揮できなかったのが悔しい。

試合が終わってみれば、童謡の「桃太郎」のメロディで岡山サポーターが唄う「お〜かやまけん、おかやまけん〜」の歌詞とリズムが頭にこびり付いているだけで、心の中は虚無が支配していた。この虚無が一番怖い。虚無はクラブを孤独にする。82分にセットプレーから青木孝太に決められたときは、既に虚無がだいぶん勢力を増していて悔しさもショックも少なかった。

71分にマラニョンが左サイドを崩して、GKまでかわして大西容平に決定的なパスを出したところまでは逆転の可能性を信じていたけれど、岡山はフィールドプレーヤーがゴールに戻って守った。シュートを打った瞬間に何人かの観客が先走って、立ち上がり喜んだが、守られたことで期待が一気に萎んだような気がする。
3人目の交代選手として78分にピッチに立った國吉貴博が、インパラを追いかけるチーターみたいにボールを追いかけたが、選手がバラバラに頑張っているピッチでは機能できなかった。記者席の前のスタンドでは、昭和40年代の銀座からタイムスリップしてきたような服装の女性が、髪の毛を掻き毟っていた。最後はダニエルを上げてパワープレーを仕掛けようとしたがパワープレーにならず、負ける瞬間を見たくない観客と駐車場の出口が混雑してイライラに拍車をかけたくない観客がゾロゾロと席を立っていくのを促しただけ。岡山に負けても4位にいる理由をもう一度考え直すことしか打開策はないだろう。2〜3日は、慰めの言葉は何の助けにもならない。

試合後のミックスゾーンでは、場違いなパーティ会場に紛れ込んだような気分で話し相手を探した。甲府の選手にはろくな質問が思いつかない。一番話をしたかった大島翼は「目的意識を持って決断した。結果的にどうなっても後悔しないという気持ちで岡山に行った(最初はレンタル)。嬉しい。今日の甲府が良い悪いなんて判らない、自分たちのことで精一杯でした」と笑顔で話してくれたが、試合前はプレッシャーで手が震えていたそうだ。
「(甲府は)プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせてくれたチームで、当時のコーチ、仲間、サポーターがいる場所。その甲府と小瀬で対戦するというプレッシャーを凄く感じていた。それに打ち勝ち、乗り越え、自分を出し切って勝った。気持ちがいい」
岡田武史監督から電話が掛かってくるようなことはまだ無いだろうが、こういうことを積み重ねて選手は成長して自信をつけていくんだと感じた。そして、こういう気持ちで挑んでくる選手やチームに勝つには、我武者羅だけでも駄目なんだと思い知らされた完敗だった。虚無がクラブを孤独にしないように、情熱溢れる戦いを次節(8/23徳島戦@鳴門大塚)は取り戻して欲しい。

以上

2009.08.17 Reported by 松尾潤
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