8月23日(日)J2 第35節 徳島 vs 甲府(18:30KICK OFF/鳴門大塚)
スカパー!生中継 Ch185 18:20〜(解説:西谷正也、実況:三宅きみひと、リポーター:藤原美佳)
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「結果も残念だったが、ショックだったのは内容が非常に良くなかったこと」と美濃部直彦監督が終了後の会見で無念さをにじませた前節。徳島は仙台の守備を突破できず、チャンスをほとんど作れないまま90分を終えてしまった。その苦しかった内容は僅か5本というシュートの数が何より物語っていると言えよう。
そしてそんな状況を招いてしまった原因は明らか。アタッキングサードでの工夫を欠いたことだ。チームは中盤でこそボールを繋ぎながら仕掛けのところで指揮官の求める効果的なサイドの活用、また2人目、3人目の動きを実践できなかった。それ故に仙台の守備ブロックを崩せなかったと言わざるを得ないだろう。
そうした前節を受けて迎えるこの一戦。徳島としては言うまでもなく浮き彫りになった課題を改善することが勝利への最大条件となる。しかも今節対する相手がダニエル、山本英臣といった非常に堅いCBを擁する甲府だけに、その必要性はさらに高まると言って間違いない。
そこで課題解決に向けて大きなカギを握るのがボランチ2人であろう。倉貫一毅と青山隼の働きが今節のチームの命運が決めると言っても過言ではないように思われる。
彼らに求められることのまず1つ目を挙げれば、それは両サイドへの効果的な配球だ─。攻撃において中央エリアを破ることは非常に困難。相手守備陣が最も警戒し固める所だけに真ん中一辺倒の攻めでは今節も侵入すら許してもらえないだろう。となれば、組み立ての軸である倉貫と青山が両翼を有効に使って攻撃に幅を作らなくてはならない。前節でも指揮官がハーフタイムに「(相手ブロックが)割れていないのに中に通そうとして引っ掛けられている。しっかり判断してボールを(サイドヘ)振るのか、中を突くのかを分けるように」と彼らへ指示し修正を促していたが、やはりそうすることで待ち構える甲府の守備組織を左右へ引き延ばし、羽地登志晃や徳重隆明、柿谷曜一朗が決定的な仕事をしに入り込めるスペースをバイタルエリア付近へ生み出していくことが必要となる。
さらに2人には思い切ったスプリントでの前線参加も要求される。ボランチの位置からのロングランはマークに捕まえられ難いだけに、的確なタイミングでさえ出ていければきっとその動きが攻撃の変化となり絶好のチャンスへと繋がるに違いない。ただし、リスクマネジメントの観点から、どちらか一方が出ていった時にはもう一方のバランスへの強い配慮が不可欠となるが。
対して甲府はと言うと、こちらは徳島の出方に拘わらず、まず自分たちの組織としての形を取り戻すことを目指したいはずだ。
甲府はまだJ1昇格を射程圏内とする4位に踏みとどまっているが、ここ3試合では何かチグハグさを見せてしまっている。結果その3戦に勝利はなく、特に2戦連続引き分け後に迎えた前節では下位にあえぐ岡山にまさかの敗戦。さらには自慢の攻撃陣が影を潜めて16試合ぶりの無得点にも終わった。その戦いを振り返り攻撃の要・藤田健は「上手くいかない時もある」という言葉を口にしていたが、その通り今のチームに何か上手くいっていない雰囲気が流れていることは否めない。それぞれ個々には頑張りが見えるものの、そうした点が線としては結ばれない感じと言おうか…。ただ「岐阜戦(33節)と比べるとチャンスを作っていたし、前に行こうとしていた(安間貴義監督)」のも事実。それを踏まえると、「どこかで少し抜けた部分もあったかもしれない(藤田)」メンタル面をもう一度締め直し、全員が再度意志統一を図って眼前の今節に集中することさえできたなら甲府はチームとしての息を吹き返すとともに今節の勝点3にも近付けるだろう。
長丁場のリーグも今節からいよいよ第3クールへと突入する。今季をどのようなシーズンとして締めくくれるかが懸かる勝負の最終クール。その一戦一戦は徳島、甲府どちらにとってもこれまで以上に重みのある戦いと言えよう。特に徳島は、前節に続きもしここでも上位との直接対決に敗れるようならトップグループ追撃が相当難しい立場へ追い込まれる。今節はまさに背水の陣だ。
だからこそ、この決戦を前に美濃部監督が語った「もう一度原点に立ち返りチャレンジャー精神を持って戦いに臨む。そして我々の根幹であり、決して忘れてはならないコンセプトであるアグレッシブなプレーで勝利を目指して全力を尽くす」という決意に同調するように、選手たちからも同じような言葉が聞かれ、今週のチームには並々ならぬ意欲が感じられた。それだけにこの一戦、徳島が甲府にひと泡吹かせられる可能性は十分と言えよう。
以上
2009.08.21 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第35節 徳島 vs 甲府】プレビュー:徳島のカギを握るのはボランチ2人。効果的な配球と変化を起こす前線参加で甲府の守備を崩せるか!?(09.08.23)
倉貫一毅選手(徳島)
青山隼選手(徳島)















