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★どっちが勝つ?Voter[6日12時現在、仙台16680票 vs 横浜FM45678票!]
「最後まで、僕らも信じて応援するから、自信を持ってやってほしい」
前節、アウェイでの川崎F戦で、一時は0−2のリードを得たもののそこから流れを失い3失点。勝点を1すらも手にできないという最悪の結果に加え、負け方自体もショックの大きい夏の夜を演じてしまった仙台。試合後、サポーターに挨拶に向かった選手たちには、容赦のないブーイングが降り注ぐかに思われた。
だが、スタンドのリアクションは違った。不満をグッと押し殺した上、コールリーダーが冒頭の言葉をトラメガで選手に叫ぶ。そして続いたのは、仙台サポーター側のスタンド全体を包む、むしろ普段以上の「ベガルタ仙台」のコールだった。
このコールリーダーも含め、サポーターにも顔見知りが多い、仙台在籍15年目の千葉直樹は「この気持ちは嬉しかった」と語る。
サポーターの思いを普段以上に強く浴びる今節、その千葉は残念ながら、累積警告によって今節出場停止。だが「大丈夫、選手みんなの気持ちは一緒」と、仲間を信じきっているかのような表情で千葉は言った。
「サポーターに勝点3を、そしてここから巻き返しを。こうした気持ちを全てぶつけて、マリノス戦に臨みたい」と話すのは手倉森誠監督。こんな形でのそれはちょっと避けたかったのだが、ともかく、仙台にとって今節はさまざまな意味での「ビッグマッチ」である。
前々節の広島戦(1−1)で守備復活の兆しが見えたかに思われたが、川崎F戦でまたも3失点。リーグ再開後の4試合中3試合で3失点と、守備の乱れに苦しむ仙台は、守備メンバーに変更が加えられそうだ。エリゼウに代わり、久々のスタメンとなりそうなのは渡辺広大。アウェイでスコアレスドローでの勝点1奪取となった第10節のF東京戦以来となる、鎌田次郎とのセンターバックコンビが形成される。
ラインを下げてしまいがちなエリゼウに代わり、渡辺が入ったことでDFラインがどういったコントロールを受けるかといった、テクニカルな問題も注目だが、渡辺はそれと共に大きな部分(そして、最近の仙台に欠けていた部分)での貢献を誓う。「僕がチームにどう貢献するかと言えば、声を出すことと、戦う姿勢を見せること。それが無くなったら、試合に出る意味がない」。
そして最後に意気込みを求められた渡辺は「勝ちます、それだけです」と文字どおり一言(後になって聞いてみたら「いろいろしゃべりたいことは思いついていたけど、短い方がいいかなと思って…」と苦笑いしていたが)。秘めたる思いは、試合後の喜びの声として、ぶちまけてもらおう。
さらに、守備面という意味では、ボランチの変更も、この試合のカギとなるか。千葉の出場停止を受け、田村直也が前節の右サイドバックから一列上がって、富田晋伍と共にボランチを形成しそう。後に触れるが、横浜FMがどのようなメンバー・システムで挑んでくるか、いまひとつ読めない状況の中で「最終ラインの数的状況を見て、後ろに残るのか、前にかかるのか、ボランチの判断は重要になる」と手倉森監督も語っている。
個々の持ち場での問題が解決するのならば、残る課題は、チーム全体の戦い方。3試合連続、先制するものの勝点3を手にできず、中でも前節は前半に2点リードを奪いながら、理想すぎる展開に逆にチームが混乱をきたし、不自然に後方が引いてしまったことで川崎Fの攻勢を呼び込んでしまった。この現実を受けて、今節を前にしたミーティングでは、時間帯、スコアなど、さまざまなシチュエーション別のチーム方針を確認したらしい。選手と共に、悔しさを晴らそうとホームに詰めかけるサポーターの前で、今度こそ意思統一のとれた戦いを披露したい。
横浜FMはリーグ戦、2003年のJ1・2ndステージ第14節以来の、ユアスタでのアウェイ戦となる。この時は残留に向けて喘ぐ仙台に、久保竜彦(現・ツエーゲン金沢)のハットトリックを含む大量4得点で、4-0の大勝を飾っている(余談だがこの試合は土曜日に行なわれ、敗れた仙台は翌日の日曜日に行なわれる市原(=現・千葉)vs大分が大分の勝利に終われば、自らの手の外で降格が決まってしまうという状況に追い込まれた。まさに翌日は仙台にとって「祈りの日曜日」となったわけだが、市原が先制されるものの何とか1−1のドローで終えたことで、あの有名な「最終節、残留争い直接対決」へとつながっていくのである)。ただ横浜FMからしてみればこのスタジアムでは、2004年冬の第84回天皇杯5回戦で、当時JFLのザスパ草津に対し、相手が2人もの退場者を出しながら攻めきれず、延長で1−2と敗退を余儀なくされた思い出も。今回はどちら寄りの記憶が刻まれることになるのか。
前述の通り、今季は日替わり布陣とも評せる横浜FMのシステムは少々読めない。前節は中村俊輔をトップ下に据える中盤ダイヤモンドの4−4−2を採用したが、名古屋のミドル2発に沈んでいる。
今節、一部報道では、清水範久と松田直樹にダブルボランチを組ませるという話が出ているが、さらに3トップという説も伝わってくるなど、この辺りは蓋を開けてみるまで分からない。
だがいずれにせよ仙台は、再確認したチーム方針の下で立ちはだかるだけだ。前半戦最後に歓喜を分かち合おうとする仙台、その思いからもたらされる戦いぶりは、必ずや横浜FMを苦しめるはずである。
以上













