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【J2:第22節 甲府 vs 福岡】プレビュー:福岡対策はない。甲府は王道の戦い方を求めて勝点3をむしり取る(10.08.15)

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8月15日(日)J2 第22節 甲府 vs 福岡(18:00KICK OFF/小瀬チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch178 後05:50〜
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恨みはないけれど、後半戦で甲府が絶対に勝たないといけない相手の四天王の一つは福岡。凄い自信があった訳ではないけれど、福岡との開幕戦(アウェー)があれほど惨めな内容と結果(1-3)で終わることは想定していなかった。簡単に言えば、開幕までにチーム作りが間に合わなかっただけだが、0−3にされてロスタイムに焼け石に水ゴールという展開はショックだった。「今は2位だからいいじゃないか」という声も聞こえてきそうだが、そうではない理由がある。また、それを味付けしているのが、2位と4位という現在の位置関係。J2大陸・九州のチームが4位・福岡、5位・鳥栖、6位・熊本とJ1の拠点を再び九州に作るためにモチベーション高く頑張っていることは素晴らしいことだが、甲府の夢の為には倒すしかない。

今週、雁の巣あたりでは、「開幕戦の甲府とは違う」というコメントが大量生産されただろうが、甲府の何がどう違うかを福岡の選手は正しく理解できていないと思う。甲府の選手も担当記者にもよく分からないのだから、年に2回しか甲府と試合をしないチームの選手に分かるわけがない。「どうなるかやってみましょう」としか言えないが、どうなるのか楽しみな2位・4位対戦だ。「見所は?」と聞かれれば、「甲府が勝つところ」としか答えられない。福岡サイドからの見所は言うまでもない。

05年シーズン、最終節で3位に滑り込み、入れ替え戦を経てJ1昇格を果たした甲府の経験から見れば、今の福岡、鳥栖、熊本は同じようなチャンスにいる。甲府が今年、再昇格を果たすことが出来るかどうかはまだ分からないし、狙って狙ってJ1昇格を果たすことが難しいことはJ2で闘えばよく分かる。広島や柏のようなJ2のビッククラブ以外はシーズンごとに違う状況の中でチャンスが巡ってきたときにそれを掴むしかない。アジアのゲートウェイ・政令指定都市・福岡という大きなホームタウンにあるチームながら何年も悔しい思いをしてきた福岡の選手は今こそチャンスだと思っている。このモチベーションが選手の意識を変えている。以前ならチームメイトがミスをすればそれを批判することもあったが、今は久藤清一らベテランが中心となって建設的な意見交換が出来る雰囲気がチームにある。そこに新加入の永里源気、中町公祐、末吉隼也ら新加入の選手がフィットして夢に手が届く位置にいる。福岡の政財界などは福岡のJ1昇格について友達以上恋人未満的な捉え方しかしていないかも知れないが、環境が整う前に現場の頑張りで昇格しそうな雰囲気は充分にある。福岡の人たちにはホークスだけでなく、アビスパも応援してほしいと思う。日本有数の大都市にJ1のチームがないなんて物足りないし、他のJ1クラブのサポーターは中州に行く理由を必要としている…はずだ。

ただ、甲府は不安があるからギリギリで昇格することは考えていない。1節でも早く昇格を決めたい。だから今節は勝つ。次節も勝つ。故障が完全に癒えていない片桐淳至と藤田健が先発できない状況だが大西容平、保坂一成がそれぞれの個性でカバーしている。彼らも先発のチャンスがない時期に努力し続けてきた自負があるから、先発の地位を固めるために必死にプレーする。それが競争となり、チーム力となっている。内田一夫監督は「(福岡は)開幕戦でやられているチームなので、勝ちたい気持ちは強い。選手も同じだと思う。福岡は流れの中からの失点が少ないが、守備が堅いチームだとは思わない。甲府がボールを失ったり奪われたりしたとき、すぐに奪い返せばカウンターは受けない。いつもそうできる訳ではないが、奪い返すとき、引くときを臨機応変に判断してプレーを選択できるチームとして、王道の戦いをしたい」と珍しく強気のコメントをする。この一歩踏み込んだ姿勢が選手の自覚と責任を刺激して、これまでとは違う形の強さを発揮して後半戦に挑んでいく雰囲気が出来そうだ。

以上

2010.08.14 Reported by 松尾潤
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