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【J2:第29節 甲府 vs 横浜FC】プレビュー:富山戦から蘇った甲府らしさで久々にホーム小瀬のサポーターに勝利を見せたい甲府。ギリギリの数字で踏みとどまる横浜FCにリベンジはやらせない(10.10.03)

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10月3日(日)J2 第29節 甲府 vs 横浜FC(16:00KICK OFF/小瀬チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch184 後03:50〜
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前節はカズがゴールを決めたというニュースを携帯で知って、夜のスポーツニュースに間に合うように急いで家に帰った。甲府が岡山に大勝しても全国ニュースにならないことは分かっていたからこっちは期待していなかったが、カズのゴールシーンは「やべっちFC」と4チャンネルで見ることが出来た。キックの後の体勢は少し気になったが、横浜FCの選手とサポーターの気持ちが一つになる素晴らしいゴールと勝利で、今週はみんな機嫌がよかったはず。出来れば、第10節(横浜FC対甲府)の3−0から3−4になったことを忘れるか水に流してくれればいいのだが…そんなことはない。岸野靖之監督や芝田貴臣フィジカルコーチが気合いを入れまくっている姿が目に浮かぶ。

他人のショックに対して人間は鈍感なものだが、「あの屈辱を忘れる訳がない」という横浜FCサイドの気持ちを甲府は斟酌して準備しなければならない。ニッパツをジャックされた上に大逆転負け。今節はその悔しさにたっぷりと利子をつけて返そうとするはず。

サッカーは人間の眼で判定するスポーツだから「運がよかった、悪かった」ということが起こるのを完全に防ぐことは難しいが、一方的になることはなく大抵は帳尻が合うもの。しかし、甲府は連勝中の横浜FCが今節でそこの帳尻を合わせたとしてもそれを乗り越えて勝たなければならない。それだけの流れは今の甲府にある。直近の4試合を3勝1分で勝っている甲府は12ゴールも挙げている。パウリーニョが4ゴール、マラニョンが3ゴールとブラジリアン・ストライカーがここにきて大爆発。マイク・ハーフナーが1ゴールなのは寂しいが、マイクが厳しくマークされるからパウリーニョとマラニョンが活きる側面がある。マイクは、「(最近は勝っているけれど)俺があんまり活躍してないからね。忘れられないようにしないと(笑)」と渇望状態を保っている。

「チーム全体の距離感がいいからボールを失ってもすぐに奪い返しに行くことが出来る」とマイクが言うように、第27節の富山戦から甲府のバランスはよくなっている。中盤の三角形もいいバランスを保っている。この三角形が甲府のエンジンだから、このエンジンが動いているうちはチームも止まらない。点を取っても同じくらい失点するという時期があったが、FWからDFラインまでの距離が適正になったことで今シーズン2回目の2戦連続の無失点と攻撃から守備への切り替えもいい。甲府は富山、岡山と続いたアウェーの連戦で勝点6と得失点で+7を儲けて甲府に帰ってきた。ただ、横浜FCにどれだけ通用するかはやってみないと分からない。それにまだ解決できていない問題として、ホームで勝てていないこということがある。最後にホームで勝った頃に生まれた赤ちゃんはもうヨチヨチ歩きが出来るくらいになっている。本当はホームでは強いはずなのに何故か追いつかれる。この課題に対する答えも今節出して欲しい。

横浜FCはFWカイオの加入とFW難波宏明の進化で攻撃力が上がっている。川崎麻世似のカイオが自分でゴールを決めようとするだけならそれほど怖くはないが、周囲の選手を使おうとしているだけにやっかい。パートナーの難波とのコンビネーションはいいようには見えないが、難波は左右のスペースの裏を狙ってくるのでツートップの役割分担は出来ており、甲府が主導権を失っている時間帯はかなり怖い存在になる。また、サイドバックには柳沢将之という怖いベテランもいる。本来なら逆の左サイドバックには阿部巧(FC東京から期限付き移籍中)がいるのだがU-19代表で不在。甲府には有利な点だが、デビュー戦(第18節柏戦)で高い評価を受けた注目の選手だけにU-21代表入りを目指している吉田豊とマッチアップさせて吉田の潜在能力が引き出される場面を見たかった。この点は残念だが、カズは小瀬に来てくれるだろう。ただ、起用パターンを見ているとキングが小瀬のピッチに立ったときには甲府はえらいことになっている可能性が高い。つまり、甲府の勝利とカズのプレーを見ることは両立しない可能性が高い。前者を選ぶしかないのだ。

甲府駅北口の郵便局の上ではクラブスタッフが来年のチケットの値段をどうするのかそろそろ悩んでいるだろう。鬼に笑われようが、来年のことは考えないといけない。素晴らしい来年を迎えるために今節も勝って時間的な余裕を持って来年の準備が出来るように前進したい。1年でも長く鹿島やG大阪と同じサロンにいるためにはいい準備が必要。3位・福岡との勝点差が「10」の6位・横浜FC。これはギリギリの数字だけに第10節のことがなくてもモチベーションは高い。それを打ち砕く力をホーム小瀬で見せることが出来るかどうか、2005年から積み上げてきた甲府サッカーを見せつけて欲しい。

以上

2010.10.02 Reported by 松尾潤
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