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【J1:第31節 湘南 vs 名古屋】湘南側プレビュー:プレーもシーズンも最後までやりきる。首位・名古屋を迎え、真にプライドを懸けた闘いに湘南が挑む。(10.11.19)

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11月20日(土)J1 第31節 湘南 vs 名古屋(14:00KICK OFF/平塚チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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低空飛行を続けていたとはいえ、いざ着地点が見えたとき、広げた翼は揺らぎはしまいか。前節、敵地で清水に敗れ、降格の決まった湘南の、残された今季の試合に対するモチベーションが心配だった。だが蓋を開けてみれば、それは杞憂にすぎなかった。オフ明けとなる水曜日の練習後、「いいスタートが切れた」と、選手たちが口にした言葉がたくましい。今週末の名古屋戦に向け、あらためて羽を磨く様子が窺えた。

練習の最初から皆よく声が出ていたと、山口貴弘は言う。
「心の切り替えが大事だと思う。質の高い攻撃を名古屋はしてくるので、しっかりケアしなければいけないし、厳しくチャレンジしなければやられてしまう。最後まで粘り強く、最後までやりきることが大事だと思う」

ケネディを筆頭に長身集う首位チームを相手に、とりわけセットプレーにおけるDF陣の負担は大きかろう。とはいえ屈強な彼らと渡り合えなければ、いくつになってもJ1は厳しいということになってしまう。有利な展開に持ち込むために、先に失点することは常と変わらず避けたい。名古屋にとって得点率の高い前半15分はとくに注意が必要だ。今節は坂本紘司と島村毅が出場停止となるが、前節の清水戦で前半に見せたチームディフェンスは、終了際に失点したとはいえ拠り所となるだろう。

「ポゼッションではうちが上回ったし、悪いゲームだとは思っていない」反町康治監督は、瑞穂陸上競技場で行なわれた7月の名古屋との対戦をそう振り返った。事実、1−2で敗れはしたものの内容に遜色はなく、ゴールにも迫った。反面、指揮官はこうも言う。「うちと名古屋の違いは、アタッキングサードとディフェンディングサードと言えるかもしれない」。最後の局面を守り切れるか、あるいはフィニッシュを決め切れるか。前にも後ろにも代表クラスのタレントが揃う名古屋に分があるのは疑いない。

だがそれでも、辛抱強く守りながら攻撃で先手を取りたいところだ。たとえば三平和司は、自ら仕掛けてシュートを狙うなど、トレーニングのなかで積極性を見せていた。頭を丸めた理由が窺える。曰く、「気合いを入れようと思って髪を切りました。チームのなかで求められている仕事をしっかりやりつつ、最後の局面で粘り強くプレーしようと思っている。裏をとる動きやドリブルで仕掛けることを狙い続けて、シュートの意識を高く持ちたい」。

ベテランの寺川能人もまた反省を踏まえつつ、攻撃について語った。
「パスを繋いでいる際のミスが多いし、最後のところで攻撃が詰まってしまう。いい意味で吹っ切って、シュートもクロスもやりきりたい。また縦に急ぎ過ぎてボールを失い守備に回る場面も多いので、自分としてはタメをつくる意識も大切にしたい」

同時刻に試合を行なう2位の鹿島が引き分け以下の場合、名古屋は勝てば初優勝が決まる。かたや湘南も、「PRIDE7」と銘打たれた残り試合の渦中にある。J1残留は果たせなかった。だが、そのうえでシーズンをいかにまっとうするか、それこそが真にプライドを懸けた闘いといえるかもしれない。

反町監督は言う。
「最下位から脱却しようと話している。プライドは失っていない。一生懸命応援してくれるサポーターのためにも、J1でしっかり闘う姿勢を見せたい。選手たちも分かっているはずだ」

たとえ着地点が見えても、湘南の翼は揺らがない。彼らのモチベーションは応援してくれるサポーターであり、彼ら自身のプライドだ。

※文中で「降格」と表記していますが、正式な決定はJリーグ理事会で行われます。

以上

2010.11.19 Reported by 隈元大吾
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