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【J2:第35節 熊本 vs 岡山】プレビュー:このままでは終われない。最後まで戦い抜くラスト4戦、岡山を迎える熊本が原点に立ち返ってリスタートをきる(10.11.19)

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11月20日(土)J2 第35節 熊本 vs 岡山(17:00KICK OFF/熊本チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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「選手達が何かプレッシャーを感じているのであれば、そういう部分が早く解ければいいなと思います」。
富山と引き分けた前節の試合後の会見で、3位福岡の結果次第で昇格の可能性が消えることについて問われた高木琢也監督はそう答えている。
結果的には、同日夜の試合で福岡が引き分けたため勝点差は12のまま変わらず。まだ消えてはいないものの、福岡だけでなく千葉や東京Vの結果にも左右されることから、残り試合数を考えれば可能性としては非常に低くなったと言わざるを得ない。もっとも、既にそんなプレッシャーは選手達の中では解けているだろう。
というのも、他クラブの結果に関わらず全て勝つことが必要なのは同じで、目の前の相手と対峙するしかないからだ。特に前節、今シーズンのコンセプトとしてきた部分で相手を圧倒できず、立ち上り早々に失点して勝点2をこぼした以上、同じ轍を踏むわけにはいかない。
そうした状況で迎えるのが岡山というのも、熊本にとっては1つの試練。岡山は前節こそ草津に敗れているが、栃木や大分にも競り勝つなど終盤に入って調子を上げてきた。岡山のそうした成長の土台には球際の激しさや切り替えの早さ、そして全員でのハードワークがあり、熊本が前節発揮できなかった要素と重なる。つまり熊本にとって今節は、もう一度原点に立ち返れるかどうか、そしてそうしたベースの部分で戦えるかが問われる一戦でもある。

その岡山、「トップに入った時にスイッチが入る」と高木監督が言うように、前線のチェックから高い位置でボールを奪い、両サイドも絡んだ切り替えの早い攻撃が特徴。白谷建人と岸田裕樹へのクサビを合図に、2トップの片方と2列目が飛び出す形が頻繁に見られるほか、2人のスピードを生かす狙いから早めのクロスも少なくなく、大分戦(33節)では熊本出身の久木田紳吾のアシストから李東明が決勝ゴールを決める等、交代で出てくる選手にも勢いがある。これらの起点を早めに潰す上では、サイドハーフのコーチングも含めボランチの役割が重要になるが、「グラウンダーでトップに入れさせないようにコースを切ることと、ボールに対してしっかりアプローチをかけることが大事」と吉井孝輔は言う。また、サイドバックの野田紘史と2列目の小林優希が積極的に前を追い越す動きを繰り返す左サイドにも注意が必要。マッチアップすることになる筑城和人は、「守りだけになると押し込まれるので、駆け引きしながら前に出て行きたい」と意欲を見せており、熊本の右側にあたるサイドの攻防は見どころの1つとなるだろう。

さらにポイントを挙げるとすれば、ゲームへの入りだ。熊本は前節、開始3分の失点があとあとまで響いたことから、どう修正するかが今節の課題である。キックオフから15分までのデータを見ると(時間帯別得失点)、熊本は得点1に対して失点3、一方の岡山は得点4失点8と共に失点の方が多く、立ち上りにスコアが動く可能性はある。だが今シーズンここまで、序盤からセーフティーに運べたゲームでは主導権を持って勝点に結びつけてきたのも事実。まずは岡山のプレッシャーを凌ぐことでペースを引き寄せ、その上で先制点を奪って優位に試合を進めたい。攻撃においては、前節の富山同様に素早く寄せてくる岡山のアプローチをはがすための動きが求められるが、特にバイタルエリアでは止まった状態で受け、余裕を持ってターンできる程に緩くはないため、足元ばかりではなく動きながらスペースで受けることや、3人目の動きをいかに絡められるか。カウンターも的確にしかけたいが、たとえ詰まってもしつこく作り直し、動かしながら突破口を探って薄くなったところを衝きたい。

いずれにしても、切り替えとセカンドボールの争い、運動量といったベースの部分が流れを左右しそうな一戦。仮に可能性が低くても、残り4試合で12ポイント加えること、あるいはそれを求めて戦うことで手にできる誇りも間違いなくある。だからこそ、このまま終わるわけにはいかない。

以上


2010.11.19 Reported by 井芹貴志
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