スカパー!生中継 Ch182 後01:50〜
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前節で湘南、京都の降格が決定。毎年、終盤戦の見どころの1つになっている『残留』争いは、16位の神戸〜11位の磐田までの6チームの争いに絞られることになった。この中から地獄を見るのは、あと1つ。それを免れるために、どのチームもできるだけ早く現状を打開し、1試合でも早く残留を確定させたいところだろう。
当然ながら、神戸もその思いは強いはずだが、現実的に6チームの中で一番下の順位におり、どこよりも苦境に立たされているのは周知の通り。だからこそ、今節も執念深く『勝点3』を狙いに行くことは間違いない。だが、対する鹿島も、争うステージこそ違えど『勝点3』が欲しいのは同じ。というのも、仮に今節で鹿島が引き分け以下の成績となり、名古屋が勝利すれば、残り3試合を待たずして名古屋の優勝が決まってしまうからだ。現時点で2位につけ、前人未到のリーグ4連覇を狙う鹿島としては、それを是が非でも阻止するためにも、『勝点3』を最低の目標にしてホームズスタジアムに乗り込んでくることだろう。
その神戸の注目はやはりFW大久保嘉人だ。相変わらず足の状態は芳しくはなく、26節の横浜FM戦で復帰したものの、再び離脱。30節の新潟戦で再び戦列には戻ったものの、本人も「70〜80%の状態でしか走れなかった」と振り返った通り、万全とは言い難い状態にある。それでも今は「どれだけ足が痛くても、残り4つ、やるしかない。気持ちで乗り切るしかないし、乗り切れる」と本人は断言。また神戸在籍時の鹿島戦は4戦4発という相性の良さを踏まえ、本人も鹿島戦には強い意欲を示している。
「C大阪時代もそうだったけど、鹿島は個人的にはすごくやりやすい相手だし、点が獲れる気もする。ここ最近は、前線にボールが入るようになったし、それによって全体が連動して攻撃を仕掛けられているからね。チームとしてのいい流れを今節にも繋げて、その中でしっかりフィニッシュを狙いたいし、とにかく、泥臭くてもいいからゴールを獲りたい」(FW大久保)
ただ、和田昌裕監督の「体力的なことを考えても90分はもたない」という言葉からしても、フルタイム出場は難しい状況だ。それを踏まえ、また、FW吉田孝行のふくらはぎ痛による離脱が濃厚な中で、スタートから入れていけるところまで戦わせるのか、途中交代で投入して攻撃のアクセント、パワーアップを目指すのか。ギリギリまで彼のコンディションを見極めて判断することになるだろうが、いずれにせよ、彼の『勝ちたい』『チームのために力になりたい』と思う強い気持ちが、神戸の背中を後押しする材料の1つになることは間違いないはずだ。
対する鹿島も、先に書いた通り、後がない状況だ。ここ数年は、常に追いかけられる状況でシーズン終盤を過ごしてきた鹿島だが、今年は違う。8差をつけて首位を走る名古屋の背中を見て戦いを続けており、自力では優勝を手に出来ない状況にある。それでも当然ながら、Jリーグのディフェンディングチャンピオンは諦めてはいない。17日には、リーグ戦とはややメンバーを変化させながらも天皇杯・C大阪戦を戦っており、コンディション的には不利な状況にはあるが、そこでしっかりと勝利した勢い、今の『負けられない』状況は間違いなく選手の集中力を研ぎすませ、走らせてくれるはずだ。
「上との数字を計算しても仕方がない。僕らはとにかく4連勝するだけ。数字に関係なく、とにかく4連勝を目指す」(MF小笠原満男)
過去の対戦データでは神戸が5勝3分17敗と、鹿島に圧倒されているし、今季のアウェイ戦でも0−3で完敗を喫している神戸だが、昨年のホーム戦では、04年以来、鹿島から奪えていなかった白星を、手にしている。この時、開始からわずか30秒あまりでゴールを決めたのがFW大久保嘉人で、神戸はこの虎の子の1点を守り切り勝利を引き寄せた。今節も、その再現なるか。心強きホームサポーターが、きっと後押ししてくれる。
※文中で「降格」と表記していますが、正式な決定はJリーグ理事会で行われます。
※取材後に大久保嘉人選手(神戸)のケガに関するリリースが出ております。詳細はこちらから
以上
2010.11.19 Reported by 高村美砂













