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【J1:第31節 F東京 vs 川崎F】川崎F側プレビュー:ACL出場権獲得のため、勝ち続けるしかない川崎Fに負傷者が続出。困難な状況を打破することができるか(10.11.19)

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11月20日(土)J1 第31節 F東京 vs 川崎F(14:00KICK OFF/味スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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公式戦2連敗の川崎Fは、この2試合でリーグ戦と天皇杯の2つのタイトルを失った。逆転負けの鹿島戦。PK戦で敗れた山形戦の2試合ではミスが絡んでの失点が続いており、「雰囲気は(天皇杯を失った)昨日の今日で落ちてます」と佐原秀樹(11月18日)。そうしたメンタル面の落ち込みに加え、ベストメンバーを組めない現状が苦境に追い打ちをかける。川崎Fにとって最大の損失が累積警告により出場停止となる中村憲剛である。「次に出られないのは本当に申し訳ないです」と話す中村が川崎Fの攻撃のタクトを握ってきており、まさに代えの効かない選手である。リーグ戦終盤のこのタイミングでの出場停止は、川崎Fには痛すぎる。
続出するけが人も頭を悩ませる一因だ。すでに全治2か月の診断が発表されている田坂祐介に加え、山形戦で新たに複数の選手が負傷してしまった。太ももを痛めた森勇介に、右足首、膝、内転筋と痛いところだらけの矢島卓郎。左ふくらはぎ痛を抱えるジュニーニョ。さらに120分出場した楠神順平も太ももに違和感があるという。もともとケガを持っていた黒津勝や井川祐輔がどこまで回復するのかわからないが、アジア大会に特別指定選手を含めた4選手が招集されたこともあり、ベンチ入りできる18選手を確保できるのかすらわからないという状況に追い込まれているのである。

そんな中「厳しい状況の中で乗り越えられるのかがチームの強さになる」とチームを鼓舞するのが稲本潤一だ。「この多摩川クラシコは向こうに勢いがある。こっちはけが人がいますし総力戦になるが、精神的なところの成長も試されるところだと思います」と厳しい現状を把握した上で語る。
追い詰められた状況の中、過去17回すべての多摩川クラシコに関わってきた高畠勉監督は「今年は今までと違った形での対戦になっている」と、この多摩川クラシコを評する。曰く「F東京は降格のところで緊迫しているが、ここに来て調子を上げている。上位に勝って勝点を伸ばしているし相手の順位は関係ない」と表情を引き締める。そして川崎Fについて「うちは連敗で調子としても良くないが、残り4試合踏ん張りどころ。連戦でズルズル行かないようにしたい」と述べていた。

すでに今季のタイトルのすべての可能性が消えた川崎Fにとって、残すモチベーションはACLへの出場権である。リーグ戦は残すところ4試合。自力での3位以内がなくなった現状で出来る全てのことは、勝ち続ける事のみである。ただ、ここまで記してきたとおり、川崎Fにとってこの試合は非常に難しいものとなる。監督交代によりF東京は息を吹き返したかのような積極性を見せている。そのF東京を相手にアウェイの川崎Fがどこまで戦えるのだろうか。
この多摩川クラシコは川崎Fの歴史上、もっとも苦境に追い込まれての戦いとなる。しかし稲本が述べているようにこうした戦いを勝ち切る事で得られる自信や経験は何ものにも代えがたい財産となるはず。自力はないが来季のACL出場という目標はもちろん、川崎Fというチームの未来のために。そして出場する選手には、その選手個人のために。そしてもちろん、会場を訪れる多くの川崎Fサポーターのためにも、結果を出してほしい試合である。「結果を出したい。内容よりも結果を出したいです」と稲本はその言葉に力を込めていた。
まさに満身創痍の川崎Fではあるが、今できる最大限の力を発揮して勝利を掴み取ってほしいと思う。

以上

2010.11.19 Reported by 江藤高志
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