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【J1:第7節 川崎F vs 仙台】仙台側プレビュー:「サイカイ」は等々力から。震災の様々な影響を乗り越え、宮城の明日の活力となるゴール、そして勝利を。(11.04.23)

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4月23日(土)J1 第7節 川崎F vs 仙台(14:00KICK OFF/等々力チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch180 後01:50〜
totoリーグ中断期間を振り返るJ1編
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まず初めに、今回の東日本大震災でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると共に、被害を受けられた方、そのご家族、親族、友人、関係者、全ての皆様に対し、お見舞い申し上げます。

この週末から、Jリーグは7週間ぶりに再開される。リーグ戦が続けてやって来ることだけでなく、それ以前に、幸運にも生かされ、こうした日常を取り戻すことができたこと、その全てが当たり前では無かったと知った今、これまでとは違う喜びや感謝を噛み締めながら、自分は川崎F戦へ向けての気持ちを高めつつ、筆を進めている。
いやきっとこの気持ちは、週末のJに向かい日々を過ごしている全ての者が同じだろう。再開初戦をものにするべく、最後のトレーニングに余念が無いだろう選手やコーチ陣、彼らの真剣勝負を見届けにスタジアムへ集うサポーター、そしてサポーターを笑顔で迎えつつ、一方で安全面の最大限の留意も求められるクラブスタッフやボランティアの方々。皆の思いが、週末の美しい彩りを作りだす。

さて、今回の震災において、大きな被害を受けた地にあるJリーグクラブ、ベガルタ仙台は、等々力での川崎F戦から戦いを再開させる。難敵との対戦な上に、アウェイ戦という難しい状況も加わったが、被災地に送る勝利をもぎ取るために、あの手この手を駆使して挑む。

仙台にとっては、直接の影響である、クラブハウスや、ホームスタジアム、さらにそこへサポーターを導く地下鉄などの損傷以前に、チーム編成にも今回の震災は影を落とすこととなった。今季の目玉補強として攻撃陣の活性化を託され、実際に開幕の広島戦たった1試合でサポーターを魅了していたはずのマルキーニョスが、4月7日に宮城で発生した最大余震の影響で契約を解除。さらに同じく今季加入の柳沢敦も、古傷の左膝を手術してしばらく戦線を離れることとなり、前線の迫力はかなり失われてしまった。

だが、大宮と行った16日の練習試合で、チームはこの課題に対し、解決策になり得るかもしれない一つの方法を試した。これまでの4−4−2ではなく、アンカー役の角田誠の前に高橋義希とマックスを並べる3枚で中盤を構成し、前線を右から太田吉彰、赤嶺真吾、梁勇基の3トップとするシステムがそれだ。
実際のところ前半は、単独でDFライン裏に飛び出した赤嶺と太田に、時折放り込みに近い縦パスが当たり、単発でチャンスが生まれただけに見えたのだが、後半、この前線は途端に素晴らしい連携を発揮する。赤嶺がDFラインから引いてくると同時に、梁と太田が入れ替わりで飛び出す、いわば1トップ2シャドーに近い動きが機能し始めたのだ。太田の同点弾も、マックスからのロングフィードをこの形で受けた太田が、GKとの1対1を決めたものだった。この練習試合から1週間での川崎F戦となるが、手倉森誠監督もトレーニングで積極的に4−3−3を試し続けているようで、オプションとしては物になってきているか。

さらにここに来て、攻撃陣の顔ぶれの面でも、光明が見えてきた。前述の太田は関口訓充からポジションを奪わんばかりの活躍を見せているが、一方の関口も、Bチームの一員として2試合目に出場した同練習試合で、左サイドから40メートルほどのロングドリブルで大宮守備陣を切り裂いた後にシュートを突き刺す、彼らしい動きを披露。3月29日のチャリティーマッチのメンバーに選ばれた上に、その後も被災地の子供たちの慰問や、被災地を思う日々の中で心身の疲労を溜めていたようだが、川崎F戦では躍動感溢れる彼の姿がきっと見られるはず。また、同練習試合の2本目で自ら得たPKを含む2得点と活躍した、ルーキーの武藤雄樹も楽しみな存在。両足でシュートを狙える器用さと、裏へ抜け出すセンスが、かつて仙台で活躍した佐藤寿人(現広島)を彷彿とさせつつ、彼よりすこし「ゴリゴリ感」のある若きFWに、チャンスは巡ってくるだろうか。出身地である神奈川での試合ということも、彼の意気込みを高めていると思われるが、果たして監督はこうした素材をどう料理するか。

リーグ再開は、同クラブ、あるいは他クラブとのサポーター同士の「再会」でもある。個人的には、熱さとともにある種の優しさや楽しさを漂わせる川崎Fサポーターが待つ地でリーグを再開できることは、仙台をサポートする立場の人間にとっては素晴らしいことだと考えている。きっと彼らならば、被災地へのいたわりと、真剣勝負の相手としての勇ましい姿を両立させ、我々を迎えてくれるだろう。
その中で、仙台のチーム、そしてサポーターは、「がんばろう!宮城」のメッセージを胸に、きっと輝きを放つはず。いや放つ。震災に負けず、こうして戦いを再開できる力をまだ持っていることを、今や世界中のサッカーファンが見守るこのベガルタ仙台を通じて示すのだ。
被災地で、あるいはおそらく少ない数では無い空の上からの思いも運びながら、さあ、いざ等々力へ。

以上
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