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【J2:第12節 横浜FC vs 岐阜】レポート:勝点3なき小さな前進。最下位脱出を狙った横浜FCと岐阜が勝点1を分け合った。(11.05.15)

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5月14日(土) 2011 J2リーグ戦 第12節
横浜FC 1 - 1 岐阜 (14:03/ニッパ球/3,174人)
得点者:10' 佐藤洸一(岐阜)、35' オウンゴ−ル(横浜FC)
スカパー!再放送 Ch183 5/16(月)後03:30〜
totoリーグ
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歯車が噛み合ず最下位に沈んでいる横浜FCと岐阜の両チーム。どのような形でも勝点3を得て、上昇への起爆剤としたかった対決。試合は、それぞれ新たな前進の要素を加えながら、一方で今までの課題が影を落とす形となった。

横浜FCの課題は、立ち上がりに守備のミスを犯すこと、そしてセンターバックからのビルドアップの弱さ。前半は、岐阜が横浜FCの2つの課題を的確に突く形で進む。立ち上がりこそ両チームが落ち着いて入るが、10分に試合が動く。岐阜・三田光から左サイド裏に出されたロングボールに染矢一樹が追いつくと、キックフェイントでフリーとなり中にクロスを上げる。そのクロスを佐藤洸一がヘッドで合わせて先制する。クロスを上げられるまでの守備、そしてボールウォッチャーになって佐藤に前に入られたマークと、2つのミスが重なって起こったゴールだった。

そして、早々のゴールで勢いづいた岐阜の守備が横浜FCを苦しめる。ビルドアップに不安を抱えながらも低い位置からビルドアップを繰り返す横浜FCに対して、得意とする前目でのプレッシングが効果を発揮し、横浜FCの攻撃を寸断。そして、ボールを奪うと押谷祐樹がDFラインの選手の間でうまくマークを外し、裏に抜け出す動きを何度も見せる。しかし、この岐阜の時間に、課題となるGKとディフェンダーの間の連携でミスを犯してしまう。35分。藤田優人からGKとディフェンスラインの間に入れられたアーリークロスの対応で、野田明弘と野田恭平が交錯。クリアボールがゴールマウスに吸い込まれオウンゴールとなる。狙いがはまっていただけに、悔やまれる失点。しかし、このシーンを除けば、前半は岐阜のペースだったと言って良い。

ハーフタイムに岸野靖之監督は、状況打開のための大きなギャンプルに出る。中断期間中に怪我をしていたカイオとファビーニョを同時に投入し、開幕戦で結果が出なかったダブルボランチで起用する。キープ力に優れ、ボールを前に運べるカイオを低い位置に置くことで、低い位置でのビルドアップの問題の解消を狙ったものだった。「相手の10番(カイオ)が下がって受けて、僕達の守備がハマらなくなった」と押谷が振り返ったように、この狙いが的中する。さらに、ファビーニョも時間を追う毎に攻守に効果的に絡むようになる。50分に寺田紳一、54分にファビーニョと朴台洪のヘディング、56分に西田剛と立て続きに決定機を得るが、全てゴールに結びつけることはできなかった。岐阜の守備での粘りもあり、試合は1-1のまま終了するが、後半を通して、カイオが低い位置からのロングボールを織り交ぜ、ファビーニョがセンターバックの前での守備に貢献することで、前半の横浜FCのディフェンスラインが負っていた攻守にわたる負担が分散され、その結果として終始横浜FCが圧倒した。

横浜FCにとっては、前半の失点の仕方、後半圧倒しながらも逆転ゴールが奪えなかったという意味では、間違いない「勝点2を失ったゲーム」(高地系治)だ。しかし、怪我明けで45分しか使えなかったものの、ブラジル人2人が個の能力を見せてチームを大いに活性化した点は前進と言える。ただ、藤田優が「後半、ボールは回っていたし、個人では打開できていたけど、チームとしての狙いの統一はまだまだ」と述べるように、これをチームの力として昇華させることが急務だ。カイオとファビーニョのダブルボランチは、開幕戦で試したオプション的な布陣だったが、この試合の後半でその真価の一端がピッチに出現した。6試合で失った勝点は14だが、ようやく開幕と同じスタートラインに戻ったとも言える。この14を取り返す旅に出るためにも、この試合の後半に見えた光明を確実にたぐり寄せる必要がある。その時初めて、この試合の勝点1が輝きを持つことになるだろう。

岐阜にとっても、評価の難しい勝点1。木村孝洋監督は、後半攻められながらも失点しなかった守備陣には手応えを感じている。また、立ち上がりを落ち着いて入り、自らの形で攻撃を仕掛けて点を奪ったのは、大きな進歩。ただし、守備における課題が露呈した失点が、勝点を2つ減らした要因ともなった。この試合で得た自信を次の結果に結びつけるためにも、90分を通した守備での集中が課題となる。

試合終了後のニッパツ三ツ沢球技場は、アウェイで勝点を持ち帰った岐阜サポーターのチャント(応援)が大きく聞こえ、後半のパフォーマンスを勝ちに結びつけられなった横浜FCサポーターからはブーイングもなく、さりとて大きな拍手もなかった。ピッチに表れたものだけを見れば、両チームとも決して満足はできない試合。ただし、そこには進化が埋まっている。その小さな進化を大きく育てられるか。それは、次の試合に問われることになる。

以上

2011.05.15 Reported by 松尾真一郎
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