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【J2:第12節 東京V vs 北九州】レポート:「これだからサッカーは面白い」10人になってからの平繁龍一のハットトリックなど東京Vが快勝。北九州は無念の4試合ぶり敗戦。(11.05.15)

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5月14日(土) 2011 J2リーグ戦 第12節
東京V 4 - 0 北九州 (14:03/味スタ/3,126人)
得点者:61' 井上平(東京V)、76' 平繁龍一(東京V)、90' 平繁龍一(東京V)、90'+5 平繁龍一(東京V)
スカパー!再放送 Ch183 5/16(月)深01:30〜
totoリーグ
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前回のホームゲーム(5月4日第10節 vsF東京)で相手選手退場による数的“優位”を勝利へ結び付けられなかった東京Vが、奇しくも数的“不利”を機に3試合無失点の北九州から4点を奪い、大勝をおさめた。

前半は一進一退、どっちつかずの状況と言えた。ただ、あえて言えば、より自分たちの狙いを出せていたのは北九州の方ではなかっただろうか。
東京Vは「なんとなくフワっと入ってしまった」と平繁龍一が表現するように、決して気合いが入っていないわけではないが、例えば「勝利への渇望」、「ゴールへのこだわり」といった、メンタルの闘争心をプレーで観客に伝えられているかと言えば、決してそうとは言い難かった。
池元友樹、長野聡の2トップ、右・レオナルド、中央・安田晃大、左・森村昂太のMF、さらに右・関光博、左・多田高行の両サイドバックまでが上下左右を入れ替え、目まぐるしくポジションチェンジしながらパスをつないで攻め入ってくる北九州の攻撃をなかなか捉えきれず、後手をふみ、セカンドボールの多くが相手に渡っていた。「前半はひどかった…」井上平は反省の弁を述べた。

一方、北九州は「東京Vは個々のプレーが上手いので、フリーにさせない、良いボールを入れさせないために攻守の切り替えを早くすることを特に意識していた」(森村)という点は前半はよく機能し、自分たちから積極的にボールを奪ってボールを動かした。しかし、保持はしつつも「相手に脅威となるようなシーンは作れなかった」と森村が語るように、前半北九州が放ったシュートは2本のみ。東京Vも3本と変わらないが、ペースを握れていた分、後悔の思いも強いだろう。特に前半終了間際、両チームあわせても前半唯一といえる、東京VDFのミスから奪った絶好のフリーのチャンスを外してしまったことが、結果的に言えば後に大きく響いてしまった。

互いに決定機なく硬直したまま過ぎ去った前半の展開から、このまま1点差勝負の後半を予想させたが、それは大きく覆された。

ハーフタイム「めちゃくちゃ怒られました。とにかく怖い」(平繁)、終始指揮官の怒声を浴びると、東京Vの攻撃スイッチがようやく入った。さらに試合を動かすきっかけとなったのが、後半4分の小林祐希の退場だった。直後に菊岡拓朗を投入した川勝良一監督の采配が、見事に的中した。

後半16分、その菊岡のクロスに井上がファーから走り込み、頭でねじ込んで2試合連続のゴールを決めると、同31分にはGK柴崎のロングボールを跳ね返した相手DFのクリアボールが菊岡の元へ。それを見て中央を一瞬にして抜け出た平繁が「イメージ通りのパスだった」と称賛する絶好のパスをピタリと足下へつけると、平繁はノートラップで左足を振り抜き鮮やかに決めた。ゴール裏のサポーターの元へ駆け寄り、両手を大きく広げて歓声を扇動。「サポーターも前半を見てモヤモヤしていたと思う。ゴールするところを見に来ていると思うから、見せられてよかった」ホーム初勝利を待ち望むサポーターに捧ぐゴールだった。

しかし、北九州がより攻撃的にきたこともあり、これで終わりではなかった。
2−0のまま89分を過ぎ、勝利のムードが高まる中迎えた90分、相手の攻撃をつぶして奪ったボールが自陣高く待つ平繁へと送られると、左側を駆け上がった菊岡へとパス。そのさらに左側を再び平繁が追い越すと、走った先へ「キクは一番良いボールを出してくれる」(平繁)精度高いスルーパスが通り、受けた背番号9が切り返して決め加点。
さらにアディショナルタイムに入ってからも、途中出場の和田拓也から送られた好パスをきっちりと決めると、「初めてです。嬉しい」という、人生初のハットトリックを披露した。

大勝で待望のホーム初勝利を挙げた東京Vだが、奪った得点が井上、平繁というフレッシュな戦力だったことは特に大きな収穫ではないだろうか。「今、僕にとってはチャンス。監督からの信頼を得られるよう結果を残してポジションを勝ち取りたい」という平繁の言葉とまったく同様の思いを、井上も口にしている。
彼らの活躍が、負傷欠場の平本一樹、河野広貴はじめベンチメンバーを含めた他の攻撃選手への大きな刺激になることは言うまでもないだろう。今後熾烈化する定位置争いが非常に楽しみだ。

また、和田拓也を今季初起用、ユース所属の杉本竜士をデビューさせることができたこともプラスとなったに違いない。
「本当にこういうのが今後につながる勝ち方だったと思う」ようやく、川勝監督から納得の言葉が聞かれた。

北九州にとっては、ここ3試合無失点試合が続いていただけに、悔しい結果となった。ただ、森村が語る「積極的に得点を取りに行った結果なので、みんなポジティブに捉えています」というのが、三浦泰年監督となった北九州の最大の魅力ではないだろうか。
三浦監督は「今日は結果が出なかったものの、この結果がシーズンを通して、または数年間でチームを構築基盤していく未来のギラヴァンツ北九州にとっては、良い経験、良い試合だったと言える日がくるんじゃないかなと思いたいな」と語っているが、少なくともすでに、昨季低迷した北九州とは明らかに変化・向上していることを十分証明したと言えよう。

川勝監督も三浦監督も、「積み重ね」を非常に大切にしている。それぞれが今後積み重ね、作り上げていくチーム、サッカーがどのようなものか、次回の対戦を心から楽しみにしたいと思う。

以上

2011.05.15 Reported by 上岡真里江
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