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【J1:第13節 清水 vs 磐田】清水側プレビュー:球際、1対1で勝つことを大前提に、強い磐田を倒してターニングポイントを本物に!(11.05.28)

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5月28日(土)J1 第13節 清水 vs 磐田
(14:00KICK OFF/アウスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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「われわれは今、ターニングポイントにいる」
4-1で快勝した大宮戦の後、ゴトビ監督はその言葉を繰り返している。ただし、そのターンはまだ完了しているわけではない。シーズンが終わった後で「あそこが本当にターニングポイントだった」と言えるようにするためには、もちろん明日の静岡ダービーに勝つことが絶対に欠かせない。

ただ、今の磐田は強い。攻守のバランスがとれていて、得点力もJトップクラスだ。その相手に勝つためには、今持っている力をすべて出し切ると同時に、ホームアドバンテージを最大限に生かさなければならないだろう。
その意味では、プレーの内容が着実に進化しているのは明るい材料と言える。とくに大宮戦で目立ったところは2点あり、ひとつは決めるべきところを確実に決めるという部分だ。それまでは、あとは枠に飛ばすだけという決定機でもシュートを上にふかしてしまったり、バーやポストに当ててしまう場面が目立ったが、大宮戦ではシュート16本で4得点(決定率25%)。とくに高原直泰とアレックスが調子を上げ、本来の決定力を発揮し始めたことが大きい。2人とも元々シュートの精度やチャンスでの冷静さを持っている選手だけに、結果を出したことで余裕が生まれ、今後もその持ち味を発揮してくれるだろう。
また、「点を入りそうなところに入っていく人数が増えている」(岩下敬輔)という点も、プラス材料のひとつだ。あとは、まだセットプレー以外のゴールがない大前元紀をはじめ、ノーゴールの伊藤翔、高木俊幸、枝村匠馬といった若い点取り屋にゴールが出始めれば、チームとしての得点力はさらに向上していくだろう。

もうひとつ大宮戦で良かった点は、中盤での守備。DFの村松大輔をアンカー(中盤の底)として起用し、前線の選手によるパスコースの制限も機能したため、戦術的な狙い通りにボールを奪う場面が増えたこと。とくにバイタルエリアを1人で見張る仕事において、村松のスピードは存分に生かされている。危機察知能力も高いため、危ないところには必ず村松が来ているという印象さえあった。
そして1対1の勝負にも非常に強い。「センターバックだと後ろのケアもあるから、そんなに思い切って行けないけど、あのポジションだと大胆にアプローチしていけるので、自分の持ち味は出しやすいですね」(村松)と本人もアンカーの醍醐味を語っている。彼の働きは、この試合でも大きなカギを握るはずだ。

もちろん、サイド攻撃も試合ごとに進化し、チャンスの数も増えている。そうした良い面が、この静岡ダービーでも発揮されることを前提としたうえで、磐田に勝つためのポイントは、おもに以下の4つが考えられる。
1.強力な磐田の2トップを抑える。
2.サイドの攻防で優位に立つ。
3.相手のカウンターを抑える。
4.球際、ルーズボールの競り合いで負けない。

1に関しては、2年連続得点王の前田遼一と、今乗りに乗っているU-22日本代表FW・山崎亮平のコンビが非常に恐い存在であることは疑いのないところ。2人のコンビネーションも良く、どちらも決定力が高いため、彼らに良い形でボールが入ってしまえば、抑えるのは容易ではない。したがって、彼らに供給されるクロスやパスの数と質を制限することが欠かせない。その意味では、良くなってきた前線からの守備の見せどころでもある。
2については、両者ともサイド攻撃を身上とするチームであり、磐田の両サイドバックも非常に攻撃力が高い。だから、上がってきたところをどう抑えるかという以前に、上げさせないことも重要になる。「(大前)元紀をあまり下がらせたくないし、自分たちが主導権を握っている時間を長くすることが大事」と、前節でプロ初ゴールを決めた右サイドバック・辻尾真二も語っている。そのため、中盤で優位に立って主導権を握る時間を長くすることも重要になる。
3は、悪い形でカウンターを食らえば、強力2トップに持ち味を存分に発揮されてしまう可能性が高いという部分。とくに試合の主導権を握ったときほど恐い要素なので、いかに相手のカウンターを未然に防ぐかという点も、要注目のポイントとなる。

そして最後の4は、1〜3のすべてに関係してくる基本的かつもっとも重要なポイントと言える。球際の競り合いで優位に立ち、ルーズボールやセカンドボールにも相手より早く寄せていくことを90分間続けられるかどうか。とにかく1対1の勝負やハードワークで負けないことが、すべてのベースとなるため、ここはホームで絶対に譲れない部分だ。
もちろん、ホームアドバンテージをもっとも生かしやすい部分でもあるので、サポーターにとっても力の見せどころになる。ピッチとスタンドが一体となって磐田にプレッシャーをかけ、球際で優位に立って、試合を優位に進める。それが勝つための大前提となるはずだ。
それによって今季初の連勝をもたらし、勝敗を五分に戻すことができれば(現在は2勝2分3敗)、ここまで我慢の戦いを続けてきた新生・清水も、今度こそ上昇気流に乗っていけるだろう。

以上

2011.05.27 Reported by 前島芳雄
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