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【J1:第13節 甲府 vs 山形】プレビュー:気合充分の甲府。前節の負けを糧にしてレベルアップした姿を山形戦で魅せる(11.05.28)

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5月28日(土)J1 第13節 甲府 vs 山形(16:00KICK OFF/中銀スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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謙虚な態度が大切なことを横浜FM先輩に改めて教えてもらった。試合が終わった瞬間は弱気になりそうなほど謙虚になった。第11節で名古屋に3−1で勝ったときにACL出場権争いができるなんてことはさすがに期待しなかったが、結構強気になっていた。しかし、次の第12節は横浜FMに0−4で散った。今節はもう一度その欠片から自信を掻き集め、謙虚を足して気持ちを作り直した。ただ、それで出来上がる甲府の印象は悪くないし、練習の様子もいつも通り。今節、山梨中銀スタジアムに迎える山形はJ2時代からの古い仲間。21世紀になる前はお互いにJ1の舞台で対戦するなんて思ってもいなかっただろう。でも、今回はJ1の舞台。お互い、選手もスポンサーもクラブもサポーターも随分と頑張ったもんだ。甲府の近況は小瀬陸上競技場が山梨中銀スタジアムと名前が変り、甲府駅にはエレベーターとエスカレーターが完備された。駅ビルも改装して結構華やか。ナントカおばさんのクッキーも売っているし、ミスドも入った。それらは山形でも売っているだろうけれど、お勧めは2階で売っている清月のイタリアンロール。なんでイタリアンなのかは知らないが、鳥モツ煮を食べた後のデザートにどうぞ。関東在住の山形サポーターの皆さんがゴール裏の主力になると予想しているが「試合結果」以外はいろいろ楽しんでほしい。

謙虚になったので、「山形、深刻な得点不足で3戦連続の零敗」なんて某スポーツ紙の見出しで安心したり有利だと思ったりはしない。第9節で柏に2−1で勝っているチームなんだから甲府が強かろうが弱かろうがどうにでも転ぶ。そこで勝利の女神様に気に入ってもらうにはどうすればいいのか…。お互い、「降格候補」として嬉しくない人気が高いが、それだけに「ここには勝たないと」という気持ちでぶつかる今節。ピッチもゴール裏も最後は意地と意地のぶつかり合い。でも、こっちはホーム・中銀スタジアム。「負けるわけにはいかない」のではなく、「勝つしかない」。

山形は4−3−3から4−4−1−1(4−4−2)にシステムを変更し、ボランチが2枚になったことで少し守備の安定感が増してきたようだが、それが得点力に繋がったら怖い。山梨県出身の長谷川悠と安間貴義監督(甲府→富山)を尊敬する古橋達弥のツートップはどんなときでも危険だが、当日の天気予報が雨だけに「泥臭ゴール警報」を出したいところ。J1リーグ1年目の山形は守備から入った戦いで残留。2年目はシステムを4−3−3に変えて攻撃的な面を増量しても残留。3年目は高い位置からボールを奪いに行こうとして少し苦戦気味な現在。甲府もJ1(06年、07年)では素晴らしい戦いも出来たが、カウンターでは酷くやられもして2年で降格だった。お互いに15億に満たない予算でJ1の舞台で戦うことの難しさに悩まされているが、山形がJ1で3年目を迎えているということは素晴らしいし羨ましい。甲府もそうなりたいから勝つ。

今節、山形が高い位置からボールを奪いに来るのか、それとも前節の仙台戦のようにリトリート気味に来るのかが気になる。どっちが甲府にとって戦いやすいのか想像してみるが、どっちでも諸刃の剣。「山形がリトリートして攻撃が機能しない」、「山形が前から行って中途半端な位置でボールを失いカウンターを喰らう」という流れになれば甲府の思う壺だが小林伸二監督はそんなことは許さないはず。三浦俊也監督は「山形のシステムに関係なく甲府の守り方は変らない。横浜FM戦はディフェンスラインが高すぎるときに裏をやられた」と話しており、ラインコントロールが甲府の守備のポイントになりそうだ。甲府は名古屋戦、横浜FM戦と2試合連続で同じ先発メンバーだったが今節は少し変更が出そうな雰囲気。サブでモチベーションが高く、調子のいい選手を先発させることでチーム全体が攻守にわたってよりアグレッシブに戦えるようになることが期待出来そうだ。

昨年、湘南で山形と4試合(ヤマザキナビスコカップ、天皇杯含む)を経験している阿部吉朗は「山形はハードワークするチーム」と言うし、三浦監督も神戸の監督として対戦した印象として「ハードワークについては物凄い。残留が妥当な戦いぶりだった」と敬意を込める。一方、柏好文は小学校、中学校の同級生・長谷川と大学(国士舘)時代のチームメイト・伊東俊に対して、「潰しますよ」と気合充分。長谷川から携帯に着信があったそうだが「今は話をするときじゃないと思って無視しました」と物理的にも潰しそうな勢い。同時にピッチに立てば完全にマッチアップする伊東を「何でも出来る上手い選手」と認めながらも、「それでも潰します」と鼻の穴を大きくする。ハードワークでは甲府も負けるわけはいかないし、柏だけでなく全選手の気持ちが入っていることは充分に感じる。屈辱の4失点を喰らったGK・荻晃太は「(ディフェンスラインの設定などは)試合の中で選手が判断して変えることも必要だと思う。前節はその部分が足りなかった。試合が始まってみないと分からないことがあるので、選手の修正能力が今後は問われると思う。次は(失点)ゼロで抑えます」と力強く爽やかに話した。とにかくみんな気合充分。前日練習を見ているときに脳ミソの奥にある「toto予想」を掌るヤマ勘中枢が「勝てる」と囁いた。ヤマ勘中枢が謙虚という言葉の意味を充分に知っていることを信じたい。

以上

2011.05.27 Reported by 松尾潤
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