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【J2:第15節 栃木 vs 水戸】水戸側レポート:90分間のフルスロットルで栃木をノックアウト寸前に持ち込むも勝利を逃す。だが、水戸は意味のある大きな勝点1を手にした。(11.06.05)

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6月4日(土) 2011 J2リーグ戦 第15節
栃木 0 - 0 水戸 (13:03/栃木グ/3,931人)
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27度を超す暑さの中、両チームとも疲労が色濃く出始めていた80分、水戸がカウンターを仕掛ける。前線やや右サイドで小澤司にボールが渡ると、自陣深くにいた岡田佑樹が右サイドを猛スピードで駆け上がり始めた。それは外から見ていると、まるで無意味のように思えた。すでに水戸の選手は3人ゴール前に入ろうとしており、さらにどう見ても小澤の視野には岡田の姿は入っていない。だが、それでも岡田はスピードをまったく緩めることはなかった。まるで自分の体に鞭を打つように、岡田はガムシャラに駆け上がっていった。
結局小澤は岡田の動きを感じることなく、ゴール前にボールを入れるものの、栃木DFにクリアされてしまう。水戸の攻撃はそこで終わりかと思われたが、そこからがハイライトであった。こぼれたボールが走り続けていた岡田の前に転がってきたのだ。スピードに乗りながらボールを拾い、そのままシュートを放つ。惜しくも栃木DFのブロックに遭ってゴールはならなかったが、このプレーがこの日の水戸を象徴していた。とにかく力を出し尽くす。そして、やり切る。それこそ水戸が目指すサッカー。暑い中でも選手たちは90分間それをやり通したのだ。

「みんながギリギリまで走っていた」(岡本達也)。序盤から水戸はパワー全開で栃木に立ち向かった。1人1人が立ち止まることなく、こまめに動き続け、パスコースをたくさん作りだす。それにより、司令塔の村田翔から再三栃木のゾーンディフェンスの隙間にボールが入り、切れ味鋭い攻撃を繰り出していった。アタッキングエリアでの精度を欠き、ゴールこそならなかったが、栃木DFに圧力をかけ続けた。守備においても栃木のロングボール攻撃に苦しむ場面もあったものの、1人1人が粘り強い対応を見せ、ほとんどチャンスを作らせず。43分にCKの展開から招いた1対1のピンチも本間幸司が見事に防ぎ切り、事なきを得た。

ペースを握ったまま前半を終え、自信を持って後半へと向かった。そこにはもうすでに前節大敗を喫した面影はなかった。ただ、水戸は「ペースは考えていなかった」と小池純輝が言うように、試合開始からフルスロットルで戦っていただけに運動量の低下が懸念された。
しかし、それは杞憂に終わった。むしろ、時間とともに運動量が低下していったのは栃木であった。特にボランチの消耗が激しかったようで、DFと中盤の間に隙間が生まれ始める。そこを途中出場の小澤が巧みに突き、水戸が怒涛の攻撃を繰り出す。64分に保崎淳が、70分に小澤が、76分にロメロ・フランクが決定的なシュートを放つものの決め切れず。それでも攻め手を緩めない水戸。そして80分の岡田のプレーが生まれたのである。

ヨーロッパの試合のように1人1人の走った距離が発表されるのならば、完全に水戸の方が上回っていただろう。それだけ水戸は90分間運動量を落とすことなく、走り続けた。「我々は小手先じゃなくて足先じゃなくて強いメンタルをもって戦っていく姿勢というのが今日は見せられた」と柱谷監督が振り返る。「夏場に向けて強いチームを作る」と言っていた柱谷監督の言葉が実証される形となった。

しかし、栃木をノックアウト寸前まで持ちこみながらも勝利を逃したことは事実。ダービーで勝てなかったという事実も重くのしかかる。さらにこれで7試合勝利がない状況。ロッカールームでは「誰ひとり満足している選手はいなかった」(村田)という。ただ、そこで選手たちが口をそろえたことは「この1週間やってきたことをベースにこれからもトレーニングしていこう」(村田)ということであった。

プレビューで触れたとおり、今週の水戸は前節の大敗を受け、ピッチの外にまで伝わってくるような激しくて熱いトレーニングを積み重ねてきた。その成果が今節ピッチで出たのである。1週間でこれだけのことができるのだから、1カ月、そして1年間続ければ、必ず結果はついてくるはずだ。「選手たちは惜しむことなく、90分走り続けてくれました。勝ちたかったけど、意味のある大きな勝点1だと思っています」と柱谷監督は胸を張った。
 この日水戸がつかんだものは、今後1年間、いや、未来永劫クラブの伝統として引き継いでいかないといけない最低限のベース。今後、どんなにメンバーが変わろうと、どんなスーパースターがチームに加わろうと、このベースだけは絶対に変えてはいけない。それを示した90分であった。

やるか、やらないか。水戸はやった。それでも勝利を手にすることができなかった。では、勝つためにはどうすればいいか。やり続けるだけである。

以上

2011.06.05 Reported by 佐藤拓也
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