スカパー!生中継 Ch181 後03:50〜
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これまでのJ1での実績を度外視すれば、今節で対戦する山形と鹿島の現状には多くの共通項が存在する。
順位は山形が暫定17位、鹿島がひとつ上の暫定16位、ともにいまだ1勝2分で降格圏に低迷している。鹿島は2試合消化が少ないことやアウェイが多いことを考慮しなければならないが、その2試合少ないなかでリーグワースト2位の失点14と、まさかのスロースタートとなっている。負傷者が増えていくなかでACLと並行した連戦を強いられ、リーグ戦のみを戦う他クラブと比較してハンディをかかえたコンディションで戦わなければならないが、ここまで勝てたのは最下位・福岡戦の第8節のみとなっている。ホームで迎え撃つ山形も失点が13あるが、低迷はいまだ5得点の攻撃力により多くの要因が求められる。シュート数50もリーグ最少で、続く磐田が69ということを見てもその少なさが際立っている。ゆえに無失点で終盤勝負を仕掛けるプランを立てているが、こらえきれず先に失点するパターンが多い。首位・柏をホームで打ち破った第9節がここまで唯一の勝利で、先制したゲームもそれ以外にない。
そうした低迷を脱するために、システムや選手起用でも試行錯誤が続いている。
山形は失点の温床となっていたバックラインの劣勢を補うため、約1年間続けてきた4-3-3から、第12節・仙台戦以降はボランチを2枚に増やす4-4-1-1にシステムを変更している。石川竜也や北村知隆、秋葉勝の怪我を含めメンバー構成でも入れ替えがあり、両サイドハーフで当初サブ要員だった廣瀬智靖と伊東俊がスターターに定着しつつあるほか、先週のヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦戦では、太田徹郎、山田拓巳、川島大地など若手に出番が与えられている。鹿島は中田浩二などやはり主力に負傷者が多く、さらに第12節・浦和戦では、コンディションの上がらなかった小笠原満男をスタメンから外すなど苦しいやり繰りを迫られた一方、若手の小谷野顕治やルーキーの柴崎岳にも出場機会が回ってきている。また、フォワードメンバーの負傷や不調もあり、前節・広島戦ではスタートからフェリペ ガブリエルをトップ下に置く4-2-3-1を採用しているのも最近の動きだ。
さらに、もうひとつ共通点を挙げるなら、勝ちきれない試合が続いているなかでも試合内容は復調傾向を示している点がある。山形は第10節で磐田に4失点したが、その後は守備を重視したことで3試合すべてで1失点と安定化の兆しが見えている。守備が落ち着いたことで、この1、2週間で、低調だった攻撃の構築が再び本格化。攻撃でボールを追い越す動きが徐々にではあるが出始めている。鹿島もACLラウンド16こそFCソウルに0-3で敗れたが、リーグ戦のここ3試合はいずれもドローか1点差負け。前節の広島戦も森崎浩司のスペシャルなゴール2発を叩き込まれたが、最後まで競った好ゲームを演じている。今後はリーグ戦に専念できること、先週は試合がなく2週間の準備期間で迎えられること、そして、いよいよ次節には開幕戦以来となるカシマスタジアムでのホームゲームが再開されるだけに、いい報告を持ち帰りたいとモチベーションが高まることは想像に難くない。
両チームのサポーターにとっては、山形での1年間の期限付き移籍を経て鹿島へ戻った田代有三と増田誓志、今季鹿島から山形へ移籍した船山佑二、川島大地がどのように試合に関わるのかどうかも気になるところだろう。昨シーズン、田代はチーム最多の10得点を挙げ、増田は当時の新システム4-3-3のキーマンとしてプレーし、2年目のJ1残留を牽引したチームの核だった選手。山形では船山がコンスタントに試合に絡み、川島は先週のヤマザキナビスコカップ浦和戦でプロデビューを飾っているが、その様子を、前日にチャリティーマッチ「SMILE AGAIN Football Stars Aid」に出場したばかりのオズワルド オリヴェイラ監督もスタンドから観戦している。出場が微妙な選手もいるが、思いの強い選手がゲームを動かすことは珍しいことではない。
ジグソーパズルで言えば、数ピースだけ足りないような両チーム。完成は確実に近づいている。しかし、絶対に必要なのは「勝利」というピースだ。ここまで這いつくばり、ようやくつかみかけた扉を開けるのはどちらか。
以上
2011.06.10 Reported by 佐藤円













