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浦和レッズと大宮アルディージャ。この2つのクラブは、
『強いほうのさいたま』
『弱いほうのさいたま』
といわれることがある。
2004年まで大宮はJ2にいたし、J1昇格を果たしてからも毎年残留争いを続けてきた。それに対し浦和は、ちょうど大宮がJ1に昇格した前後に黄金期を築き、名実ともにビッグクラブとして認知されている。ダービーの成績自体では浦和5勝、大宮4勝、引き分け3とほぼ互角だが(J1リーグ戦のみ)、『強いほう』『弱いほう』がそれぞれどちらのチームを指すのかは明らかだった。
しかし今シーズン、その力関係が、少なくとも現時点では逆転している。ともに8試合を戦い、大宮は勝点12の9位で、浦和は勝点6の14位。さいたまダービーを、初めて浦和より上の順位で迎えることについて、J1昇格の年に加入してすべてのさいたまダービーを戦ってきたベテラン藤本主税は「あまり関係ないよ(笑)」と平静を装いつつも、「いつか浦和を追い越したいと思っていた。勝って差を広げたいね」と闘志をみなぎらせている。
その大宮は9日、ホーム・NACK5スタジアムで異例の夜間練習を行った。明日は今季初のナイトゲームとなるが、照明を通常の1500ルクスから削減し、1000ルクスで試合を行う可能性が出ており、その予行演習のためだ。「プレーに影響があるかどうかは分からないけど、ちょっと暗くて、端のほうが見えにくいかな」とは、鈴木淳監督。センターバックの深谷友基は「ピッチの中では違和感はない。集中していれば大丈夫」といい、セットプレーのキッカーを務める上田康太は「コーナーを蹴るとき、暗いかなと感じた」、GK北野貴之は「サポーター席が暗く見えて、視野が狭くなる感じ」と、さまざまに感想を口にした。いずれにしても「この環境を一度体験できたことは、大きなアドバンテージになる」(北野)のは確かだろう。
この試合、焦点になりそうなのは大宮の右サイド=浦和の左サイドの攻防だ。大宮は攻撃的MFにU-22日本代表で10番を背負う東慶悟、サイドバックに元FWの渡部大輔。浦和は攻撃的MFにこちらもU-22日本代表の原口元気、サイドバックに宇賀神友弥と、攻撃力が売りの若手4人が集結することとなった。「原口には負けられない」と東がライバル心をむき出しにすれば、渡部も「原口と宇賀神が二人とも上がってくるから、その裏のスペースを有効に使いたい。走り負けなければ絶対にチャンスは来る」と、虎視眈眈とねらっている。
主導権がサイドでの攻防にあるなら、試合を決定するのはストライカーの仕事。その点で今の大宮は充実している。チーム加入以来、プレシーズンマッチ含めてすべてのさいたまダービーで得点を奪っているラファエルは、リーグ戦2試合連続ゴール中で調子を上げている。チーム得点王の李 天秀は、先週の筑波大学との練習試合でハットトリックを決めた。ここまでジョーカーとして起用されてきた石原直樹だが、前節のセレッソ大阪戦では李 天秀が出場停止のため初先発し、ラファエルと抜群のコンビネーションで勝利に貢献した。これには鈴木監督も「3人とも使いたい(笑)」とうれしい悲鳴を上げており、「戦略もあるし組み合わせもあるし、当日までよく考えます」という思案の結果と、実際の試合でそれがどう出るか楽しみだ。
さいたま市は、2001年に浦和市、大宮市、与野市が合併して誕生した。県庁所在地である政治都市『浦和』と、交通の要衝で商業の中心地である『大宮』。人口50万規模の都市の合併は例がなく、仲が悪いというわけではないが、互いに「オレたちのほうが上」というライバル心は当然持っている。大宮サポーターにとって「その発露の場」というべき存在がさいたまダービーだろう。少なくとも明日の結果次第では「サッカーでは確実にオレたちが上」と浦和のプライドを砕くことになり、そうなれば今後のさいたまダービーはさらなる盛り上がりを見せていくに違いない。合併10年の節目の記念すべきダービー、その行方を90分間、固唾を飲んで見守ろう。
以上
2011.06.10 Reported by 芥川和久













