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【J1:第16節 名古屋 vs 大宮】レポート:2点のリードを守りきれなかった名古屋が手痛いドロー。3日前に展開した好ゲームの流れを継続できず、勝点1を分け合う結果に。(11.06.19)

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6月18日(土) 2011 J1リーグ戦 第16節
名古屋 2 - 2 大宮 (19:03/瑞穂陸/8,345人)
得点者:45'+1 磯村亮太(名古屋)、52' ケネディ(名古屋)、67' 青木拓矢(大宮)、90'+3 青木拓矢(大宮)
スカパー!再放送 Ch308 6/19(日)後00:00〜
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前節から中2日という強行日程は、名古屋と大宮それぞれの戦い方に影響を及ぼした。もっと正確に言えば、大宮が立ち位置を明確にしたことで、名古屋にも影響力を及ぼしたという方が正しい。大宮が狙ったのは相手の良さを消し、自分たちの狙いを遂行すること。名古屋は「相手に合わせてペースを乱し、足をすくわれる」という昨季克服したはずの悪癖を露呈し、みすみす勝点2を取り逃がした。

3日前にホームで0-5の大敗を喫していた大宮は、まず守備を整備することで悪循環からの脱出を図っていた。そのため鈴木淳監督はボランチに「メンタル的に強く、名古屋のMFを抑える守備力に期待して」金澤慎を今季初めてスタメンとして起用。本来ボランチである青木拓矢はポジションを一つ上げてサイドハーフでプレーし、全体としての守備力はメンバーを見ただけでも上がっていることは見て取れた。

そしてキックオフ。大宮がベタ引きで専守防衛の姿勢を示してきたことで、名古屋も自然にゆったりとした試合の入りを選択した。いきなり敵陣に攻め入り、最後はシュートで終わった新潟戦とはまるで正反対のスタートである。これが結果的に試合をスローペースにし、名古屋の持ち味を半減させる原因になった。名古屋は前節で負傷し3週間の欠場が決まった中村直志の代わりに若い磯村亮太を抜擢していたが、それ以外は同じ10人をスタメンで起用。中2日のインターバルでは十分な体力の回復は期待できず、運動量もなかなか上がっていかなかった。さらには移籍報道で渦中の人となったダニルソンの動きがどうにも鈍く、イージーなパスミスを連発。それを起点に大宮がカウンターを仕掛け、次々と名古屋ゴール前に迫っていく。前半のシュート数は名古屋5本に対して大宮は12本と圧倒。試合のペースは大宮がまず握った。

しかし、先制点を奪ったのはホームチームだった。前半終了間際の45+1分、ケネディのポストプレーから玉田圭司、藤本と横につないで最後は磯村。DFラインを目の前に冷静に態勢を整えると、右足のコントロールシュートをゴール右に流し込んだ。リーグ戦初スタメンの若手が大仕事をやってのけ、名古屋は最高の形で試合を折り返すことに成功した。

運動量がなく、ポジション間の流動性も生まれず、常に相手のカウンターの脅威にさらされる。これは不調時の名古屋のお決まりのパターンだ。新潟戦ではあれほど冴え渡った小川佳純や藤本淳吾のフリーランニングが単発に終わり、チャンスにつながらない。そこがチャンスにならないとなれば、DFもボランチも縦パスを狙いづらくなり、結果バックパスと横パスが増える。前半も終盤になる頃には名古屋も盛り返したが、現在のチームが抱えるもうひとつの悪癖が、またも顔を覗かせたというのが前半の戦いぶりだった。

迎えた後半は追う立場の大宮が前に出てきたことで、前半よりはオープンな試合展開に。そこでいきなり名古屋が追加点を奪った。GK楢崎正剛のハイパントをケネディが競り合うと、ボールは相手DFの頭に当たり大宮陣内へ。これを藤本がキープし一気にペナルティエリアに侵入すると、大宮の坪内秀介がたまらずファウルで止めてしまい、PKを献上。これをケネディが冷静に沈め、苦しいながらも名古屋が2点のリードを手にした。

その後はボールキープから決定機をうかがう名古屋とカウンターにすべてを賭ける大宮という図式がより明確になったが、相変わらずミスの多い名古屋が思わぬ反撃を受ける。67分、波状攻撃から大宮の村上和弘が抜け出すと、ゴール前に送られた鋭いクロスはGK楢崎が弾くも、走り込んだ青木が触ってそのままねじ込んだ。これでスコアはサッカーで最も怖いとされる「2-1」となった。

後半から始まった大宮の反撃。これに対し、ストイコビッチ監督は3つの策を講じたが、この試合に限ってはそれがすべて裏目に出た。まずは65分に先制点を決めた磯村に代えてブルザノビッチを投入。さらには失点後に小川に代えて千代反田充。これで布陣を3バックにし、相手FWへのマークをよりはっきりさせた。大宮の攻撃の起点はラファエルと李天秀の2人だったため、理にかなった采配ではある。しかしこれにより、中盤から前の運動量と機動力が大幅に落ちてしまった。「ちょっと動けなくなりましたし、前線の預けどころも見当たらなかった。だから自分たちの時間を作れなかったし、うまい時間の使い方ができなかった」。突然の3バックに対応した増川隆洋も、結果的に守備面で難しさが出たことを証言している。

そして最後の一手が痛恨の失点の呼び水となってしまった。後半の45分が経過しようという頃、名古屋は玉田圭司に代えて三都主アレサンドロを準備させていた。しかしプレーが切れず、三都主の投入がどんどん遅れていく。ようやくプレーが切れた90+2分に背番号38はピッチに飛び込んでいったが、その直後に悲劇が待っていた。三都主が自陣ゴール前でボールを拾い、クリアせずにつなごうと不用意に出したパスを李天秀がインターセプト。素早く中央の石原直樹につなぐと、石原がワンタッチで流したボールを青木が流し込んだ。大宮にとっては起死回生、名古屋にとっては悪夢のような同点ゴール。1分にも満たない残り時間では名古屋の反撃もままならず。雨中の戦いは引き分けという結果で幕を閉じた。

油断大敵、好事魔多し。名古屋はこの言葉の意味を深く噛み締めたことだろう。あと1分でリーグ4連勝という場面で、勝利を知り尽くしたベテランが痛恨のミスを犯す。シュートがゴールに吸い込まれた直後、名古屋の選手たちはピッチに崩れ落ちた。徒労感の強いドロー劇には、選手たちの表情も敗戦さながら。切り替えの上手い名古屋の選手たちだが、次戦へいいイメージを作れるかは気になるところだ。中3日の準備期間で臨むC大阪とのアウェイマッチでは、再び連動性と決定力の高い名古屋が見たいところだ。

以上

2011.06.19 Reported by 今井雄一朗
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