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【J2:第18節 札幌 vs 富山】プレビュー:激しいポジション争いによりムードを高めている札幌が、7戦未勝利ながらも光明を見出しつつある富山を迎え撃つ。サイドのスペースをめぐる攻防が、勝敗を分けるポイントか。(11.06.26)

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6月26日(日)J2 第18節 札幌 vs 富山(14:00KICK OFF/札幌ドチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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北海道内にも夏模様となる日がやってきた6月末。6月最後の週末に開催される第18節では、勝点16で10位につける札幌が同9で19位の富山を札幌ドームで迎え撃つ。

ホームの札幌は前節、敵地で岐阜を相手に3−1のスコアで勝利。開始2分に宮澤裕樹の得点で先制すると、前半だけで3得点。水を含んだピッチコンディションもあってミスが目に付いたものの、アウェイゲームであることを考えると上々の結果を得られたと言っていい。今シーズン初先発となった1トップの横野純貴がプロ初得点を挙げるなどのプラス要素もあった。

「ゼロからメンバーを見ていく」。
その岐阜戦に向けた準備のなかで、石崎信弘監督は全選手を再び横一線に並べて評価していく旨を伝えたという。そうやって迎えた試合で今シーズン初先発を掴み取った選手がプロ初得点も記録。「同じポジションの選手が得点を取ったということで、刺激になる。自分も負けてられない」と内村圭宏が口にしたように、ポジション争いを促すマネジメントはチームのムードをしっかりと高めている。横野も「得点を取ったからと言って次の試合に出られる保証はない。また必死でアピールしていきたい」と話し、この富山戦に向けても石崎監督は「またゼロから(ポジションを)争ってもらう」。

そうしてチームに勢いが生まれつつあるなかで挑むこの試合だが、高木純平が累積警告による出場停止となっている。この高木純は左右サイドバックや守備的MF、左右MFにトップ下とあらゆるポジションをこなすマルチロール。前節は左サイドバックで出場しているが、この選手が出られないことによっていくつかのポジションに変更点が出てくることになりそうだ。前節は高木純がベンチに退いてからは守備的MFの位置にいた岩沼俊介が最終ラインへと移ったが、当然ここでも新たにポジション争いが行われるため、誰が置かれるのかはわからない。石崎監督のチョイスによっても試合の行方は様変わりすることだろう。

対する富山の前節はホームに東京Vを迎えての一戦だったが、前半だけで4点を失って1−5で敗戦。特に最初の3点は27分、29分、31分と2分おきに奪われており、その中身についても安間貴義監督が「奪われ方がプロのレベルとは言えないほど悪いところがある」と評しているほど。そしてこの負けにより7試合連続未勝利となってしまっており、なかなか良い流れを作り出せないでいるというのが現状だ。

だが、安間監督は東京V戦を「失望した」と言いつつも前向きな要素を強調する。「(前節の)水戸戦(●0−3)の反省も踏まえて開始から良いゲームができていた。2分おきに失点した場面を除けば良い戦いができていたと思う」「前線の4人は(同点に)追いつくために飛ばすように指示したが、要求に応えてくれた。大西(容平)はドリブルで仕掛けて『なんとかしよう』という積極性を最後まで見せてくれた。若い選手たちも何かを感じてくれたと思う」。なかなか勝点3を得られない苦しい状況ながらも、流れを好転させそうな要素は間違いなく存在しているということだ。

確かに、東京V戦と水戸戦という過去2試合では計8失点という部分を見ると、守備の部分が脆弱になっているという印象も受けるが、その大半はリスタートからのもの。流れの中から崩されている場面は必ずしも多くはない。もちろん他方で、セットプレーからの失点が多いというのは勝負弱さがあると見ることもできる。この部分をポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかでチームのムードは大きく違ってくるはず。是非ともポジティブに捉えて、良い流れを作り出して欲しい。

さて、試合の焦点であるが、アウトサイドでの攻防がそのひとつとして挙げられるだろう。3−3−3−1という独特な布陣を敷き、バランス良くかつコンパクトに陣形を保つフォーメーションの富山だが、ピッチの横幅を3人でケアする形であるため、どうしてもボールと反対のサイドにはスペースが生まれてしまう。札幌は素早くボールを動かしながら、サイドチェンジも積極的に織り交ぜてくるため、逆サイドのスペースをめぐる攻防というのは勝敗を分ける大きなポイントになると言っていいだろう。

この試合は今節唯一のデーゲームだが、会場となる札幌ドームは空調が完備された全天候型のスタジアム。気温が高まりつつある時期ではあるが、良好な条件での試合を楽しむことができる。もちろん、観戦条件も良好であるため、是非とも多くのファンの方にスタジアムへと足を運んで欲しいところだ。

以上


2011.06.25 Reported by 斉藤宏則
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