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【J1:第18節 福岡 vs 磐田】レポート:アグレッシブな戦いも、後半追い上げるも、力足らず。福岡は磐田に今シーズン三度目の敗戦を喫する。(11.06.26)

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6月25日(土) 2011 J1リーグ戦 第18節
福岡 1 - 2 磐田 (19:03/レベスタ/5,865人)
得点者:17' 金園英学(磐田)、43' 山田大記(磐田)、78' 成岡翔(福岡)
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シュート数は福岡の9本に対して磐田の3。後半は、磐田にチャンスらしいチャンスを与えずに、ボールを支配して積極的に攻撃を仕掛ける福岡の姿に、レベルファイブスタジアムに足を運んだ観客はひきつけられ、スタジアム一体となって戦う空気も作り出した。しかし、あと一歩が届かなかった。「もう少し早くゴールを奪えていたら」。そんな思いが胸をよぎる。しかし、細かなところに目をやれば、互いの間にあったのはサッカーの質の違い。あと一歩に見える試合も、冷静に振り返れば磐田の順当勝ちだった。

6月11日から始まった5連戦の最終戦。両チームの選手たちの蓄積する疲労はピークに達していた。しかし、福岡は立ち上がりから前に出る。同じ相手に3度も負けられない。そして何よりも、ホームのサポーターの前で初勝利を挙げるという気持ちが体を奮い立たせたのだろう。最終ラインを高い位置に保ち、全体をコンパクトにし、磐田から本来のパスワークを奪った。
だが磐田も簡単にはやられない。膠着状態が続く中、福岡の中盤の激しいプレスを避けるようにしてロングボールを使い、そして両サイドに控えるジウシーニョと山田大記が2列目から飛び出してチャンスを窺う。自分たち本来のサッカーができなくても、それなりに対応しながら相手にチャンスを与えない姿からは、攻守に渡って鍛え上げられていることが伝わってくる。そして、ジワジワとリズムを刻みながら最初の決定機を演出する。時間は17分、裏へ抜け出したジウシーニョがクロスボールを送ると、前田遼一がニアへ走り込んでDFをひきつけ、空いたファーサイドのスペースへ飛び込んだ金園英学が頭で合わせる。これは、丹羽大輝がラインの上でクリアするというファインプレーでゴールを守ったが、磐田が鮮やかに相手を崩したシーンだった。

そして、この日最初のゴールが次のプレーで生まれる。決めたのは金園(磐田)。右からのCKのチャンスに巧みにスペースへ飛び込んで右足で合わせた。「ポイントに入っていったら相手は得意じゃないという話だった。駒(駒野)さんからはいいボールが来るので、信じて飛び込むだけだった」。金園の言葉通り、磐田にしてみれば狙い通りのゴールだった。さらに磐田の追加点は43分。駒野からのパスを受けた山田が巧みなワンタッチコントロールで丹羽と入れ替わると、角度のない所から鮮やかなループシュートを決めた。福岡は互角に戦っているようで、結局は2失点。前半がすべてだった。

それでも、この日の福岡は集中力を切らさずに前へ出る。そして後半の主導権を握った。「奪った後の前に出ていく動きは足りなかったし、奪った後のミスは多かった」(柳下正明監督・磐田)という磐田を自陣に押し込んで試合を進めていく。だが、その一方で「2−0で勝っている状況。しかも、疲れのある中で、暑い中での試合。むやみに前へ行く必要はない」と柳下監督(磐田)が話した通り、2枚のブロックを形成する磐田は堅実に試合を進めていく。そんな磐田に対し、福岡はボールを縦に入れることができずにシュートチャンスを作れない。ようやくゴールが生まれたのは78分。ここまで、随所で好プレーを見せていた成岡翔が古巣相手にヘディングシュートを決める。この一発で勢いづいた福岡は、スタンドの観衆と一体になって一気に猛攻を仕掛けたが、やはり磐田の守備に阻まれて、押し込んているようでシュートが打てない。結局、福岡が後半に放ったシュートは3本だけ。最後まで磐田の厚い壁を崩すことができなかった。

福岡は、ホームでアグレッシブなサッカーを見せた。最後まであきらめずに戦う姿勢も見せた。それは福岡らしいサッカー。観客の多くが彼らの姿に惹きつけられたことからも分かるように、この日の福岡は、現在持てる力は十二分に発揮していた。しかし、わずかな隙を突かれて失点し、相手を崩してゴールを奪えないという課題は変わらないまま。その事実が重い。「12月の時点で残留できていればいい」とは篠田善之監督の言葉だが、再び週1ペースに戻る7月に、何を、どのように修正するかが注目される。
そして、「6月の連戦は負け越したので、7月の連戦は勝ち越したい」(柳下監督)とは連敗を脱した磐田。まずは上位進出を目指して7月の戦いに向かう。

以上

2011.06.26 Reported by 中倉一志
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