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福岡が直面している課題。それは、第10節の横浜FM戦以降、唯一スコアレスドローで終えた神戸戦を除いて複数失点が続く守備だ。一時の慌ただしさは解消したものの、わずかな隙を突かれての失点が続く。そして、それに呼応するように第14節のC大阪戦以降は4試合で1得点と攻撃のリズムも失った。「攻守において、もう一度自分たちのやり方を確認することと、頭をクリアにすること。ここからが勝負」とは、前節の磐田戦後の記者会見での篠田善之監督の言葉だが、昨シーズン、いい守備が生むいい攻撃でJ1昇格を勝ち取った福岡にとっては、守備の整備は生命線。久しぶりに与えられた1週間のインターバルで、どこまで攻守のバランスを建て直しているかに注目が集まる。
その鍵を握ると思われているのが成岡翔。トレーニングでは積極的に仲間に指示を与え、コミュニケーションを取りながら、チームの中心となって課題の修正に取り組んでいる。「まだまだ全然だめ。磐田戦でフル出場したと言っても出してもらったようなもの」と本人は厳しい表情を崩さないが、その存在感は福岡にあって際立っている。「成岡がいるのといないのではチームが全く違う。タメを作り、時間を作ってくれることで、ボールを追い越す動きを産む環境を作り出せる選手。ゴール、ラストパスなど、彼を経由すればゴールが生まれる可能性が高まる。非常に期待している」と篠田善之監督も信頼を寄せる。
成岡の存在は攻撃のリズムを生み出すだけにとどまらない。「真ん中にいて城後を動かしてくれるので、行く時と、行かない時のバランスが非常に良くなっている」(篠田監督)。トレーニングの様子からも、成岡が作り出すバランスと時間で、チームの攻守のバランスを整えようとする意思が窺える。
そんな福岡が迎える相手は甲府。現在は3連敗中で、しかも、この3戦で1得点10失点と大きくバランスを崩しているが、この3戦の成績で甲府の力を判断するのは非常に危険だ。チームが不振に陥ったのは、石原克哉、ダニエルらの怪我による戦線離脱、右SBに定着していた吉田豊の五輪代表招集など、ベストメンバーを組めなかったことと無縁ではなく、しかも、そこへ5連戦というハードスケジュールが重なったという事情がある。しかし、前節では石原がフル出場を果たし、五輪予選の疲労から回復した吉田も先発メンバーへの復帰が予想され、ダニエルも練習に復帰したとの情報もある。3連敗以前の10試合の成績は11得点14失点の2勝5分3敗。手堅い守備からのカウンター攻撃で名古屋、鹿島を破っただけではなく、現在3位の川崎Fとも引き分けを演じており、メンバーが戻ってきたチームが本来の力を取り戻しつつあることは間違いない。
最も注意すべきはハーフナー・マイク。チームの総得点12点のうち、実に7得点を叩き出し、得点順位で4位に付けている。甲府の成績を考えれば7得点は驚異的とも言える数字で、福岡にとっても、その存在は脅威だ。さらに厄介なのは、その周りにスピードと運動量を持つ選手が控えていること。「簡単にハイボールを蹴られると中央にはハーフナー・マイクがいる。そこがポイントになることは間違いないが、周りには動ける選手がいて、マイクだけに目が行ってしまうと危険。最終ライン、ボランチ、さらには中盤の選手を連携させて上手く守りたい」と篠田監督も警戒する。
勝敗を分けるポイントはハーフナー・マイクをどのように抑えるかということに加え、両サイドの主導権をいかにして奪うかということ。高い位置で奪って素早く攻めたいのは両チームに共通する思いで、そこでの戦いを制することができれば、結果はおのずとついてくる。
そして、福岡は冷静かつ沈着に戦いたい。
甲府は昨年まで同じJ2で鎬を削り合った相手。しかも、その中心選手には福岡に在籍していたハーフナー・マイクと永里源気がおり、少なからず因縁めいたものがある。だが、今の福岡に求められていることは、すべての力を試合に勝つことだけに向けること。残念ながら、それ以外のことに費やす力は持っておらず、また、いまだに勝利がないという状況は、因縁めいたことに気を取られている場合ではないことを示す。様々な思いを封印して、ただ勝つことだけに注力する空気をスタジアム全体で作ること。それも、福岡が勝利を手にするためには必要不可欠なことだ。まずは勝利を挙げなければ、それから先のことは何も始まらない。求めるものは目の前の試合でただ勝利を得ることだけだ。
■この試合注目のHOT BALLER:成岡翔(福岡)
以上
2011.07.01 Reported by 中倉一志













