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【J1:第22節 名古屋 vs 仙台】レポート:名古屋の連続無敗がJ1記録寸前の16でストップ。豪雨のゲームで見せた綻びを勝利に飢える仙台に突かれ、実に3ヵ月ぶりの敗戦で首位からも陥落した。(11.08.21)

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8月20日(土) 2011 J1リーグ戦 第22節
名古屋 0 - 1 仙台 (19:04/瑞穂陸/13,365人)
得点者:17' 菅井直樹(仙台)
スカパー!再放送 Ch181 8/21(日)深01:00〜
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8日間で3試合目という厳しい日程と、試合前から降り続いた激しい雨が名古屋の選手たちから否応なしに活力を奪う。そこに襲い掛かるは勝利に飢える東北の雄。10試合ぶりの勝ち星を狙う仙台が、王者が見せた隙を見逃さなかった。

立ち上がりから名古屋は疲労感を漂わせていた。どこか弛緩したキックオフからの展開に、16戦連続無敗の強豪の面影はない。「名古屋がスローテンポで入ったことで、有利になった」とは仙台・手倉森誠監督の言だが、その言葉を借りるまでもなく名古屋は試合の入りを失敗した。さらにはスリッピーなピッチにトラップミスを繰り返し、イージーなボールロストからカウンターの脅威にさらされる。仙台、横浜FMに次ぐリーグ3位の失点数を誇るDF陣のさすがの対応で事なきを得ていたものの、らしくないプレーの連続には、指揮官もピッチ横で頭を抱えるほどだった。

一方の仙台はと言えば、主導権を握るまでには至らなかったが、コンパクトに守備をまとめてカウンターという狙いを着実に遂行していた。こまめにラインを上下させ、センターバックの2名とボランチの2名で中央に守備ブロックを形成し、名古屋の中央突破とサイド攻撃にきっちり対応。中でも出場停止明けで休養十分の角田誠はハードマークと空中戦の強さでケネディら前線の中心人物たちに仕事をさせなかった。攻めに転じれば柳沢敦と太田吉彰の2トップがそれぞれの持ち味を生かして前線で起点を作り、鋭利なカウンターの刃を名古屋DF陣にちらつかせていた。

そしてこの日の先制点にして決勝点が、17分という早い時間帯で生まれる。梁勇基の左サイドからのCKが一度跳ね返されて再び梁の下へ。目先を変えたマイナスのグラウンダーのパスを太田がダイレクトでシュートすると、ボールは田中マルクス闘莉王に当たってゴール前でフリーになっていた菅井直樹の前に転がった。オフサイドを主張する名古屋DFを尻目に難なく押し込み、ゴール。この日久々のスタメン出場を果たしていた三都主アレサンドロがひとりラインを下げて守っていたことが、名古屋にとっては何とも不運だった。

その後は仙台が専守防衛の姿勢を強く打ち出し、挽回を狙う名古屋と真っ向から相対した。名古屋はボールポゼッションを高め、前がかりで仙台を攻め立てたが、いかんせんその効率が上がらない。「もうちょっと中で崩して、サイドに出したかった」と三都主は語ったが、中央には強固な仙台の守備ブロックがあり、侵入すらままならない状態が続いていた。前半、名古屋のシュート数はまさかのゼロ。アディショナルタイムにはクリアボールに対応した田中マルクス闘莉王と高木義成が交錯し、あわやの場面を作ってしまうなどいいところなく試合を折り返した。

不甲斐ない45分を過ごしたチームに対し、ストイコビッチ監督の対処は素早かった。だが指揮官の采配もまた、いつものようなキレを欠いた。後半開始から打った手は永井に代えてブルザノビッチ。中盤の小川をウイングの位置に上げ、従来のポジションバランスを整えるべく動いた格好だ。後半開始早々の2分にはケネディが決定機を迎えるなど、まずまずの効果を生んだが、1分、5分、6分と仙台にも立て続けに決定機を作られており、状況を打破するまでには至らない。すると9分に三都主を中村直志に代え、小川を初となる左サイドバックに置き、さらなる攻撃的姿勢をピッチ内に示した。それでも足りないと見るや23分には藤本淳吾に代え阿部翔平を投入し、小川は再びウイングの位置へ。矢継ぎ早に3人の交代枠を使い切る積極策で、ようやくチームに火が点いた。

24分に得たCKを皮切りに、名古屋の怒涛のセットプレー攻勢が幕を開ける。直接FKとCKは後半だけで各10本ずつの計20本。そのほとんどが3名の交代後のことだった。終盤には闘莉王が前線に上がるパワープレーまで織り交ぜ、とにかく仙台を押し込んだ。ゴール前に両チームの選手が集まり、田中隼磨と阿部、ダニルソンらがハイクロスを次々と放り込む光景はまるでラグビーのよう。ここまでのシーズンで2試合しか無得点試合のなかった名古屋だが、この日は1点が遠かった。

最後までチグハグとした流れを修正できなかった名古屋は、今季初のホームゲームでの敗戦にして、仙台に対しても初めての黒星を喫した。仙台・手倉森監督は「アウェイ、アウェイと続く中で、今日は本当に一番いい栄養ドリンクを飲めました」としてやったり。名古屋は17戦という連続無敗記録に並ぶこともかなわず、首位からも陥落した。まさに踏んだり蹴ったりの様相だが、忘れてはいけないことがある。名古屋にとってはこれが今季リーグわずか3敗目であり、得失点差+17と合わせ、この数字はリーグトップだということ。そして得点(2位タイ)、失点(3位)ともリーグトップクラスの成績を残しており、無敗記録が止まったことなど単なる小休止に過ぎないということである。中3日で迎える次節は苦手とするアウェイでの川崎F戦だが、ここで持ち前の切り替えの速さ、連敗しないメンタルの強さを見せられるかどうかはリーグ終盤戦へ向けたひとつの試金石となる。王者の反発力に期待したい。

以上

2011.08.21 Reported by 今井雄一朗
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