スカパー!生中継 Ch185 後06:20〜
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田坂イズムの確かな浸透。今の大分には間違いなくそれが感じられる。指揮官が就任会見で掲げていた「攻守においてアグレッシブなサッカー」を選手たちは着実に理解し、ピッチ上でしっかり表現できるようになってきたと言えよう。
事実、それは結果という形になって現れてきており、第17節以降の11戦で大分が敗れたゲームは僅かに2つだけ。これはまさしく我慢強く重ねたシーズン序盤の試行錯誤と苦労が実を結んだものであり、紛れもなく組織としての積み上げと呼べるものだ。さらに前節では、誰の目にも明らかなほどハッキリそのアグレッシブなサッカーが攻守に溢れていた。取り分け果敢なアプローチをかけるプレッシングとボールを奪った後の素早い切り替えは素晴らしく、実際その岡山戦の決勝点にも繋がったそれらは現在の大分の大きな武器と言って間違いない。
と、このように、徳島が今節迎える大分は充実度を高めている。それだけにこの一戦は徳島にとって相当難しい戦いとなるであろう。しかし、だからと言って勝点3を渡すわけにはいかない。上位争いが「非常に混戦模様になってきた(美濃部直彦監督)」ことから、チームは今節でもきっちり結果を残し、今季の目標へ向かうための好位置を死守しなくては。
そこで、その徳島が今節を制するのに必要なことは何かと言うと、おそらく動き出しの早さ。特に後方からビルドアップする際のパスコースを作る動きにはそれが求められるのではないだろうか。
と言うのも、大分がこの一戦でも変わらず高い位置から積極的なプレスを仕掛け、そこでのボール奪取によるショートカウンターを狙いにしてくると予想されるから─。そのため徳島は最終ラインの4人やボランチがパスの出し所を探し迷うようでは危険。そこに圧力をかけられボールを失ったならきっと大ピンチへ直結してしまう。だからこそチームには先手を取るパスコース作りが常に求められる。それによってボールホルダーに複数のコース選択肢を与え、大分にプレスの的を絞らせない状況を作り出したい。
そしてもうひとつ、危険な大分の2シャドー・前田俊介と西弘則を如何に抑え込めるかが徳島にとってはポイントとなるはず。スタメン復帰が濃厚なディビッドソン純マーカスも「2人をしっかりケアしなくてはいけない」と語っていたが、彼らに入り込むスペースを与えないバランスの取れたブロック形成が徳島には必須となろう。ちなみにチームはそれへの対応策として若干のフォーメーション変更を採用する可能性が高い。
徳島にとって大分との今季一度目の対戦(第10節)は非常に悔まれる結末であった。先制されるも前半のうちに逆転し、そのまま後半アディショナルタイムまで押し切っていながら痛恨のドロー…。最後の数秒で追い付かれ勝点3を逃したそのゲームは今も忘れることのできない非常に苦い記憶だ。ただ、そうした経験もひとつひとつ糧にして徳島は成長を続けている。だからこそ今季安定した戦いでこうして昇格争いへ加われていると言えるだろう。
そう考えれば、再び顔を合わせる今節は徳島にとって前回対戦からの成長を示しリベンジを果たしたい一戦であるが、充実を見せる大分が簡単にそれを許すとも思えない。激戦必至のこの戦い、勝負の行方は果たして!?
以上
2011.08.27 Reported by 松下英樹













