9月18日(日) 2011 J2リーグ戦 第28節
東京V 7 - 2 横浜FC (18:03/国立/9,958人)
得点者:5' 菊岡拓朗(東京V)、26' 森勇介(東京V)、43' 菊岡拓朗(東京V)、48' 中谷勇介(東京V)、58' 阿部拓馬(東京V)、65' 阿部拓馬(東京V)、78' 河野広貴(東京V)、79' 高地系治(横浜FC)、85' フランサ(横浜FC)
スカパー!再放送 Ch183 9/20(火)後04:00〜
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実に内容の詰まった一戦だった。単純に7−2というスコアだけをとってみても、両チーム合わせて9点は、リーグ最多タイで2度目(ちなみに、ヴェルディの1試合7得点は5度目と、割と多い)と、記録的にも残ることとなった。
試合内容も、見どころ多く、最初から最後まで観客を飽きさせなかったと言えよう。
東京Vが得意のゴールラッシュゲームを繰り広げた。
きっかけは、やはり“先制点”だった。「うちは、早い時間に点が入るかが鍵」と、菊岡拓朗が前半5分、河野広貴のドリブル突破からの折り返しをきっちりと決め、チームにスイッチを入れる。また、直後に見せた、全員揃っての“ゆりかごfor中谷勇介”パフォーマンスによって、団結力が最大の長所である東京Vはさらにエンジンを加速させた。菊岡は、前半43分にも、GKが一歩も動けない見事なFKを直接ゴールに突き刺している(3点目)。
チームメイトたちからの祝福を受けた中谷の活躍も、非常に目立っていた。起点にしようと対峙相手にボールが入ったところを絡め取るなど、守備面での貢献はこれまでも毎試合見せてきたが、この試合では今まで以上の攻撃参加が光っていたのではないだろうか。前半29分に見せた、相手と競りながらの高速ドリブル突破にはスタジアム中が沸いた。さらには、後半3分という追加点が欲しい後半開始早々に、マラニョンからの絶好クロスに合わせ自ら祝砲をあげた(4点目)。「モッてるかもしれないね。でも、2年に1回ぐらいのペースで、点が取れる時期があって、ちょうどそのタイミングでした。なぜか9月が多いんですよね・・・(笑)」と、次女の誕生と自分のゴールサイクルとのタイミングの合致を喜んだ。
中谷にとって、これが東京Vの選手としての初ゴールとなったが、同じく森勇介の東京V初得点(2点目)にも、川勝良一監督はじめチームメイト、サポーターなど多くが喜んだに違いない。「そろそろ点が欲しいと思っていたので良かった」ここ最近の試合では、得点の雰囲気を感じさせるシュートが増えていただけに、本人も手応えあるゴールだったようだ。
その他、阿部拓馬の5試合ぶりのゴール(5,6点目)、後半33分という厳しい時間帯で決めた河野のダメ押し弾(7点目)と、これまでも続けてきた『最後まで得点を奪いにく姿勢を貫くこと』に加えて、そこできっちりと得点できたところに、成長がしっかりと示されていた。
また、直接的にゴールこそなかったが、こうした90分間を通した円滑な攻撃には、スピードとテクニックに長けたマラニョンの楔としての役割が欠かせなかった。間違いなく、この試合の攻撃の殊勲者であった。
そして、何といっても今節最も大きな収穫は、土屋征夫、富澤清太郎によるセンターコンビの復活ではないだろうか。攻守にわたってその影響は絶大であったように思う。川勝監督も会見で「1対1への責任能力、パワーを持っている2人なんで、そこに余計な人数を残す必要もなかったし、周囲も思い切ってとび出すことができた」と賛辞を送っている。中谷、森の両サイドバックの得点は、両センターバックへの安心感によってより攻撃に専念できたことに起因していると言っても過言ではないのではないだろうか。実際、中谷も「2人のコンビでさらに安定感が増したし、そこにさらにサエさん、(小林)祐希の両ボランチがいつも気にしてしっかりとカバーに入ってくれるから、安心して上がれる」と、守備のセンターラインを絶賛した。
また、守備面では、富澤が戻ったことで、カウンターからのピンチは激減した。試合前、土屋は「自分が気になるところに必ずいてくれるし、カバーしてくれる」と、全幅の信頼を口にしていたが、この試合でも、相手ゴール前での決定的なチャンスを阻止され、一気に横浜FCGKからカウンターを仕掛けるロングボールが送られたが、富澤が即対応にいき、無理にとび込まず、しっかりとコースを消しながら時間を作り、突破を許さなかった。これまでは、そうした場面で交わされてラインを破られ、慌てて後手を踏んだところでピンチ、または失点を招いていることが少なくなかった。「カウンターのところで時間を作ってくれるから、守備にもすぐ戻れるし、ちゃんとボールも奪えるから攻撃にもすぐ移れる」(菊岡)。やはり、鉄壁の守備が昨年の好成績を支えていたことを、改めて証明したのではないだろうか。「久しぶりに組んで、今までにない気の使い方をしたし、それによって今までよりも次元が高くなっていることを実感しました。土屋さんという、僕の力をより引き出してくれる偉大な選手と組んでいるんだなと、改めて感じました」と、富澤。東京Vが誇るザゲイロふたりの信頼関係は、日ごとにまたさらに深まっていくことだろう。
次節、2位札幌との大一番を迎えるチームにとっても、大きな勇気を手に入れたことは間違いない。追撃態勢がいよいよ整ったようだ。
横浜FCは、連敗に加えて大敗は痛恨と言わざるをえない。試合後、会見で岸野靖之監督は「特に前半は何もなかったし、できなかったし。サッカーの試合で7点っていうのはあり得ない」と、ショックを隠さなかった。先制されたあと、一方的に主導権を東京Vに握られ、追加点を許した。途中、なんとかゲームの中で立て直そうと、マイボールにすると一気に前線へ繋ごうと試みるが、前を向いたところで東京Vの速く激しいプレスに止められて、逆にカウンターを喰らい、再びピンチを招く展開が少なくなかった。
後半に入っても、その状況は変わらなかたが、後半24分に三浦知良、フランサを一度に投入し、打開を狙うと、ようやく変化が生まれる。30分すぎに流れがようやく横浜FCへと向くと、高地系治、フランサが連続で決め追撃。だが、抵抗もここまでだった。「東京Vは、個々の部分からして違った。こういう試合を二度と繰り返してはいけない。2連敗してしまいましたが、しっかりともう一度全員で立て直して、勝てるようにしていきたい」言葉を絞り出した高地は、「次はF東京戦。相手は強いですが、今日のことは忘れて、切り替えて挑みたい」と、次節への立て直しを誓っていた。
以上
2011.09.19 Reported by 上岡真里江















