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鳥取、栃木ともに2連敗中。両チームとも、残り5試合での浮上を目指し、立て直しを期しての一戦となる。
鳥取は32節で札幌に1‐0で勝ち、約4カ月ぶりとなるリーグ戦ホームゲームの勝利を挙げるとともに、J1昇格争いをかき回した。序盤の劣勢をしのぎ、粘り強く攻め続けて1点を奪っての完封勝利で、J2昇格後にはなかったパターンでの勝点3だったが、その後は熊本、富山に連敗。パスを小気味良くつないで攻め込むなど、良い時間帯のプレーレベルは高まっているが、それを1試合の中でも、シーズンを通しても、安定して発揮できるレベルには至っておらず、なかなか順位を上げることができない。
そんな中で、プラス材料もある。2‐4で敗れた富山戦では、J初先発のルーキー福井理人が、一時は1‐1の同点に追い付くJ初ゴール。ゴール以外にも、力強いポストワークやスペースを突く動きなどで前線を活性化し、存在をアピールした。松田岳夫監督は、今後も同様のプレーを続けていくことが大事と語りつつ、「収穫だった。こちらが求めていたことを実際に見せてくれたのは、非常にうれしい」と高く評価。ハメドや梅田直哉、阿部祐大朗が担ってきた3トップの中央で、起用の選択肢が増えたことは、今後に向けて大きな要素と言える。
栃木は2連敗を含めて最近10試合が1勝2分7敗、3位の札幌と勝点12差の8位まで後退し、J1昇格の可能性は、ほとんどなくなったと言っていい。9月4日に右足腓骨を骨折したパウリーニョがブラジルに一時帰国して以降、リカルド ロボもパフォーマンスを落として急失速。前線にボールを預け、セカンドボールに反応していく攻撃が機能しなくなり、ボールを奪い返す位置も下がるなど、攻守両面で苦しい状況が続いている。
ただ、J1昇格争いから脱落したとはいえ、“一戦一戦、大事に戦う”というチームのスタンスは開幕当初から変わっておらず、モチベーションが極端に下がることはないだろう。最低でも昨年の10位を上回るためにも、この試合でもアウェイとはいえ、勝点3を狙っていくことになる。
8月に栃木のホームで対戦したときは、栃木が前半に挙げた1点を守り切り、1‐0で勝っている。鳥取は、敵陣からのロングカウンターへの対応が甘くなる傾向があるだけに、攻守の切り替えの局面で、どちらが先手を取れるかが勝敗を分けるポイントの一つ。鳥取の4‐3‐3を想定した練習を行った栃木が、成果を発揮できるかもカギを握るだろう。
鳥取の松田監督は、チームは着実に成長しているという考えを示した上で、「それを本当に納得するために、(リーグ戦の)残り5試合は内容だけでなく、結果にもこだわっていかなければいけない。良いゲームをしているから、と逃げてばかりではなく、僕も、選手も『でも、勝てなければ』というところにこだわって、やっていきたい」と語る。一戦一戦、結果を求めていく姿勢は、栃木も変わらない。シーズンのラストスパートにつなげるべく、目の前の勝点3をめぐって、激しい攻防が繰り広げられそうだ。
以上
2011.11.04 Reported by 石倉利英













