先週の日曜日に決勝トーナメント初戦が行われてから、中2日の23日に2回戦が行われる2011 Jユースカップ。ここからはシードチームが登場し、ベスト8を懸けて凌ぎを削る。

京都府の東城陽グラウンドでは、京都サンガＦ.Ｃ. U-18とアビスパ福岡U-18の一戦が行われる。この試合の注目は、タレント集団・京都に福岡がどう挑むかにある。

京都はこの年代で札幌と並んでナンバーワンと言っていいほど、豊富な戦力を誇っている。春先はエースの久保裕也が早くもトップチームでレギュラーを掴んだことでいなくなり、その穴の大きさが懸念されたが、特徴を持った個たちが急成長を遂げ、今では久保不在を気にさせないくらいのチームに仕上がっている。

守備面では185cmの大型CB高橋祐治と、もともとアタッカーで対人の強さとスピードを買われ、CBにコンバートされた國領一平のコンビが、強固な壁を築くと、その前方には192cmの大型ボランチ・佐藤光恭がそびえ、後方にはU-18日本代表GK杉本大地が君臨する。

高さと強さを兼ね揃えた守備陣をベースに、個性派ぞろいのアタッカー陣が変幻自在の攻撃を繰り出す。190cmの長身FW三根和起が前線でターゲットとなると、久保に代わって台頭してきた1年生FWの田村亮介がバイタルエリアをかき乱す。ここにチャンスメーカーのMF久永翼が絡んでくる。

そしてこの個性派たちを操るのが、U-18日本代表MF原川力だ。彼こそが今年のチームの核になる。ミスが少なく、ボールキープ、パスセンスに優れ、さらに自らも仕掛けることが出来る万能型をどう抑えるかが、福岡にとって、京都攻略の大きなポイントになるだろう。

福岡はアタッカー陣にタレントを揃える。フィジカルに優れ、決定力があるFW三苫元太を1トップに置き、後方にテクニックとパスセンスが光るMF牛之濱容、三島勇太、桑野淳史らが流動的に動いて、三苫を強力バックアップする。そして、クラブが将来のエースとして期待する中学3年生FW中島賢星もおり、多彩な攻撃を可能にしている。堅守を誇る京都をどこまで苦しめられるかは、このアタッカー陣の出来にかかっている。

高円宮杯プレミアリーグウェストにおいて、京都は3位、福岡は5位。勝点差は12と、この2チームには結果としては差があるように見える。しかし、福岡は前期こそ不安定さが目立ち、時には大敗をすることもあったが、DF倉富裕也を中心とした守備陣が成長してきたことで、後期は安定した戦いを披露している。直近の試合（10月15日）では、前期では1-5と敗れ、現在首位を走るサンフレッチェ広島Ｆ.Ｃユースに1-1で引き分け、10月9日に西城陽で行われた京都との一戦も1-1の引き分け。強豪相手に善戦し、右肩上がりの成長を見せており、実力は拮抗していると言っていい。

今回は必ず決着がつくトーナメント。果たしてどちらが勝利をものにして、次なるステージに進むのか。タレント集団・京都か、尻上がりに調子を上げている福岡か。白熱した試合になることは間違いないだろう。

以上

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■2回戦試合予定
11月23日（水・祝）
14：30　清水vs浦和／三保G
11：00　京都vs福岡／東城陽G
14：00　鹿島vs新潟／鹿島G
14：00　C大阪vs大分／JG堺1
15：00　名古屋vs神戸／トヨタS
17：00　柏vs千葉／柏
13：30　広島vs大宮／吉田
13：00　札幌vsG大阪／宮の沢
※全試合入場無料

★2011 Jユースカップ特集ページ

2011.11.22 Reported by 安藤隆人