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【J1:第33節 名古屋 vs 山形】プレビュー:逆転優勝へ勝つしかない名古屋。今季の悪癖を克服し、山形を支配し圧倒する展開に持ち込みたい。(11.11.25)

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11月26日(土)J1 第33節 名古屋 vs 山形(14:00KICK OFF/豊田スチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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いよいよ正念場である。前節で横浜FMに勝利し2位に浮上した名古屋だが、首位・柏も執念の逆転勝利で首位を堅持。この結果を受け、今節で名古屋が勝点3を獲得できなかった場合、柏は勝てば優勝を確定させることができる状況となった。ここ数試合、勝って柏にプレッシャーをかける戦いが続いていた名古屋だが、ラスト2試合は「負ければ終戦」というプレッシャーが自分たちに振りかかることになる。つまりホーム最終戦となる今節は、勝利が絶対条件。相手は最下位の山形だが、一切の油断と慢心を排除しなければならない。

現在、目立った負傷者もなくベストメンバーが揃う名古屋は、不動の11人で山形を迎え撃つ。布陣はダニルソンをアンカーに置く4-3-3あるいは、中盤の底で中村直志とダニルソンを組ませる4-2-3-1となることが濃厚。ロンドンオリンピック予選出場のため永井謙佑というスーパーサブを欠くが、ベンチメンバーには金崎夢生や磯村亮太、三都主アレサンドロと多士済々の顔ぶれが並ぶ。吉村圭司、千代反田充という“クローザー”たちの存在も頼もしい限りだ。

前節で福岡に0-5と大敗し、最下位に転落した山形の状況は厳しいと言わざるを得ない。現在4連敗中で13失点を喫し、4戦連続で得点がない。一昨季には10得点を記録したエース長谷川悠も今季は2得点と奮わず、現在のチーム得点王である大久保哲哉と山崎雅人も4得点。得点力不足は今も解消されていない。さらに攻守の要である左サイドバックの石川竜也が31節の後に負傷離脱してしまった。高精度のクロスとFKは強豪相手にも通用する数少ない武器であっただけに、チームにとっては大きな痛手。4連勝中の好調・名古屋を相手に、苦戦は避けられないだろう。

2位と最下位の対戦。これがシーズン半ばならば、山形は自陣に引きこもってのカウンター戦術を迷うことなく選ぶに違いない。だが、すでに降格が決まった山形に失うものは何もない。名古屋の小川は言う。「開き直っていいサッカーを目指してくると思う」。つまり、真っ向勝負を挑んでくる可能性は十分にあるということだ。山形のプライドを賭けたアグレッシブなプレーが見られるのならば、それは非常に楽しみである。

しかし現実的に見れば、それでも名古屋が試合を支配することは間違いない。流動的な前線とケネディの高さ、サイドバックのオーバーラップと田中マルクス闘莉王のロングフィード、名古屋の武器は数え上げればキリがない。18得点のケネディ、13得点の玉田圭司、9得点の藤本淳吾が並ぶ攻撃陣は決定力、突破力、チャンスメーク力のすべてを併せ持つ。守備陣もリーグ2位タイの36失点と非常に堅く、守護神・楢崎正剛は今なおキャリアハイのパフォーマンスを見せ続けている。山形の付け入る隙は少ない。

名古屋が注意すべきは試合の入り方、そして先制点を奪うための集中力だ。今季は実に14試合で先制点を奪われ、追いかける展開のゲームで多大なエネルギーを費やしてきた。それでも現在の位置につけているのだから大したものだが、勝点3が必須のゲームでビハインドを背負う必要はない。「前半のうちに得点が入ってくれれば、終始ウチのリズムで試合ができる。入らないとちょっと嫌な試合になるかも」とは阿部翔平の言葉だ。早い時間帯で先制すれば、90分間のペース配分やゲームコントロールも容易になる。藤本や小川などイエローカードの累積が3枚の選手も多いため、無理をしないでもいい試合展開に、早めに持ち込みたいところだ。

とにもかくにも名古屋は勝つことだけを狙う。「勝点3以外は考えたくない」という小川の思いはチームの総意だ。勝って最終節へ望みをつなぐ。名古屋はまだリーグ戦を終わらせるつもりはない。

以上

2011.11.25 Reported by 今井雄一朗
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