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【2012Jリーグプレシーズンマッチ 清水 vs 新潟】レポート:お互いにさまざまなテストをした中でのスコアレスドロー。結果にはどちらも不満足だが、開幕に向けての収穫は十分(12.02.27)

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2月26日(日) 2012Jリーグプレシーズンマッチ
清水 0 - 0 新潟 (13:04/アウスタ/4,398人)
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前半は清水が押し気味に試合を進め、後半は新潟がある程度盛り返したが、お互いに決め手を欠いてスコアレスドロー。これがもし開幕後のリーグ戦であれば、スタンドが沸く場面も少なく、エンターテイメント性にも結果にも不満の残る凡戦と言われてもしかたないだろう。
だが、これは開幕を2週間後に控えたプレシーズンマッチ。そういう視点から見れば、両者とも意欲的なテストが見られ、その中で収穫もあり、課題も明確になった。その意味では、十分に収穫のある一戦であり、両チームのサポーターにとっても開幕の楽しみがふくらむ試合内容だった。

清水の収穫は、まず椎間板ヘルニアから復帰した小林大悟が、今年初めて先発出場し、60分間プレーできたこと。そして、ところどころで彼らしい閃きを見せたことだ。本人は「(ボールタッチが)全然ダメでした。でも60分できたのは良かったし、それが徐々に伸びていって、質も上がっていけばという感じです」とプレーの質には不満を持ちながらも、身体の仕上がりは順調であることを口にする。
彼らしくないパスミスが少し目立ったのは、いつもよりボールが走らないというアウスタのピッチ状態の影響もあった。そのためチームとしても攻撃の組み立てが狙い通りにできず、徐々にロングボールが多くなる展開となった。だが、小林のコンディションが上がり、ピッチ状態も例年通りJ屈指のクオリティになってくれば、中盤を経由したパスの流れは格段にスムーズになってくるはずだ。

アンカー(1ボランチ)として先発出場した姜成浩も、この試合における大きな注目点だった。ゴトビ監督は「姜が90分プレーするのを見ることが、私にとっては重要だった」と語っており、恵まれた体格を生かした守備と、チーム戦術に忠実なプレーが無失点に大きく貢献した。ただ攻撃に関しては、パスミスや弱気なパスが少し目立ち、そこをゴトビ監督はどう評価しているのか。このポジションにはケガから復活してきたカルフィン ヨン ア ピンという選択肢もあり、姜を我慢強く使いながらアンカーに定着させようとしているのか、それともまだテスト段階なのか、ゴトビ監督の真意は現時点ではわからない。

その他にも清水では、両サイドバックで犬飼智也(右)と河井陽介(左)という1年目の選手が2試合連続で先発し、計算できるプレーを見せた。また後半からは、五輪代表から戻ったばかりの吉田豊もオレンジのゲームシャツを着てアウスタに初登場。吉田は小柄だが対面のブルーノ ロペスにもまったく当たり負けせず、攻守両面での落ち着きとミスの少なさは、さすが五輪代表という存在感。周囲との呼吸が合ってくれば、攻撃参加もさらに活発になってくるはずだ。
その後半、左の河井も、先週の磐田戦と同様に輝きを見せた。後半6分の小林に送ったラストパスなど、ときおり見せる崩しのパスは、非常にセンスと精度の高さを感じさせるもの。これまでのゴトビ監督の言葉から判断するかぎり、河井を本気で左サイドバックにコンバートしようとしているとは思えないが、河井に試合経験を積ませ、J1のゲームに慣れさせるという意味では、この起用は大きな価値がある。サイドバックであれば、プレッシャーが少ない中で前を向いてプレーできる場面も多く、彼の能力を発揮しやすいからだ。

2月から加わったGK林彰洋も期待通りのプレーを見せ、後半16分からピッチに入った白崎凌兵も含めて、今年の清水は新戦力の当たり年という印象が強い。さらに、強力な新人たちに刺激されて、2年目の樋口寛規(後半35分〜)が猛アピールを見せるなど、若手の底上げが進んでいるのも明るい材料だ。

そして、チーム全体での組織的な守備という面では、この試合でもよく機能し、J1勢を相手に2試合連続の無失点。あとは攻撃というところだが、大前元紀や枝村匠馬の調子は上々で、高原直泰もなかなかゴールが決まっていないが、動きは悪くないので「これを続けていって、細かい部分を合わせていくだけ」と本人も語る。攻撃に関しては、開幕からトップコンディションに持っていくことは難しいだろうが、小野伸二の復帰も近づいており、今のところ大きな不安材料は見あたらない。

一方、新潟のほうは、システムを変えながら戦い、「臨機応変にみんなで話し合って、監督がやろうとしていることを考えながらできた」(鈴木大輔)という部分が最大の収穫だろう。

前半は、ボランチが1枚の4-3-3という清水と同じ形で、ブルーノ ロペス、矢野貴章、平井将生というFW3人を初めて前線に並べる形にトライ。中盤での守備や、前線のコンビネーションという意味では、まだまだ熟成不足の面もあったが、豊富な攻撃のタレントを生かす意味では、非常に楽しみな布陣だった。

後半の頭からは、右サイドバックに村上佑介を入れ、三門雄大をボランチに上げて、2ボランチの4-3-3に変更。これで中盤の守備が締まり、奪ってからのカウンターが前半よりも有効になった。さらに、後半27分に平井に代わって藤田征也が入ったところから矢野とブルーノ ロペスの2トップにして4-4-2に変更。これで矢野の「ダイナミックな動きが出てきた」(黒崎久志監督)ことにより攻撃が活性化し、33分には矢野がサイドに流れてからポスト直撃のミドルシュートという決定機も生まれた。

そして仕上げは、後半41分にボランチの本間勲に代えて菊地直哉をDFラインに入れ、3-5-2に変更。終盤の戦い方として、可能性を感じさせるオプションも示した。

この試合ではミシェウがメンバーに入っておらず、アラン ミネイロもこれからまだまだコンディションを上げてくるだろう。終了間際に登場した鈴木武蔵も楽しみな新人で、今年の新潟は選手層が非常に厚くなり、さまざまな戦い方が可能になっている。そんな中で3年目の黒崎監督が、どんなシステム、どんなメンバーを選んで開幕に臨むのか、予想するサポーターにとっても監督自身にとっても、贅沢な悩みとなっている。

以上

2012.02.27 Reported by 前島芳雄
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