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【J2:第9節 愛媛 vs 熊本】プレビュー:ホームとアウェイで一進一退の愛媛。上位への歩みを止めないためにも、今回は好調のホームでチームの底上げができるか。(12.04.22)

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ホームとアウェイで明暗が分かれている今シーズンの愛媛。ホームでは3勝1分という好成績を残している一方で、アウェイでは1分3敗。前節の草津戦でも、結果的にはこの流れを断ち切ることができなかった。ただ草津戦の前までのアウェイは、結果が出ていなかっただけで内容はポジティブなものだった。引き分けた第2節の横浜FC戦も、敗れた第6節の大分戦でも前線からの守備でペースをつかみ、ゴールチャンスも作った。それらはむしろ、愛媛に分があった試合内容だったといえる。そして第3節の甲府戦では、リードを奪われながらも一矢報いるなど意地も見せた。しかし、草津戦に関しては内容的にも物足りなさが残る一戦だった。

前半こそ、35分の失点の場面までは草津にシュートを打たせていなかった。守備では前線からしっかりとプレッシャーをかけて狙い通りのサッカーもできていたが、攻撃面では迫力を欠く内容。そういう状況で耐え切れず、失点してしまうのが今シーズンのアウェイだが、草津戦も同じパターンにはまってしまった。こうした上手くいかない内容の中で、特に前節の攻撃は最後までエンジンがかからなかった。怪我から復帰し、途中出場を果たした東浩史も「前半は勢いもあったが、後半は勢いが落ちていた」と振り返る。さらに「流れを変えられなかったことは悔しい」としながら、「チーム全体として動き出しが少なく、自分自身もあまり前を向いてプレーできなかった」と反省。その言葉通り、愛媛はボールを支配している場面でも各選手の判断が遅れ、フィニッシュに持ち込めない中で逆にカウンターを受けるシーンが目立ってしまった。

こうして愛媛は、草津戦で3度目の連勝チャレンジにも失敗。今節は好調のホームに熊本を迎えるが、その熊本も前節に関しては上手く攻撃を組み立てられていない。やはり、愛媛と同じようにボールがないところでの動き出しが少なかったのはひとつの原因だろう。波に乗れない間にセットプレーから失点を許し、追いかける展開に追い込まれた。その前の栃木戦でも早い時間帯に退場者を出す苦しい状況に立たされるなど、熊本も今シーズンはまだ連勝がなく、シーズン序盤はいい手ごたえをつかめていない状況だ。熊本にとって、この状態で3連敗だけは逃れたいのがこの愛媛戦だろう。

そこで今節の両者に問われるのは修正力。どちらのチームもプレーオフ進出を目指しているが、今季のリーグ戦の混戦状況を考えれば、悪い状態に陥っても早く切り替えて勝点を積み重ねることが上位進出に向けてひとつのポイントになる。その点では両チームともに、この1週間でいかにフィジカルとメンタルを立て直しているかが重要だ。そこには、フレッシュな選手がチームに入ってくることも必要だろう。今の愛媛はアライールや渡邊一仁ら故障者が続いているが、その一方で前節は東が復帰したことがひとつの好材料でもある。「主力に怪我が多いということはチャンスが回ってくる。だからこそ、全員でカバーしないと」と、これから東は開幕から出遅れた分も取り戻すつもりだが、さらには途中出場でチャンスをつかみかけている加藤大や久場光ら、新加入で期待されながらまだ結果が出ていない選手たちもホームでアピールをして、チームに流れを呼び込みたい。

シーズンはまだ2割ほどの日程を消化したばかりだが、ここからはゴールデンウィークの連戦や夏場の試合も乗り越えなければならない。それを見越しても、この時期にスタメンをつかめていない選手の台頭、そしてチーム力の底上げが必要。熊本戦は確立しつつある守備力に加えて、総合力でゴールへの道筋をつけ、勝点3を目指したい。

以上


2012.04.21 Reported by 近藤義博
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