試合開始1時間ほど前までは、強風が吹き荒れ、ときおりパラパラと大粒の雨が地面を叩く。他会場では中止となった試合もあったことから、カシマスタジアムの天候も心配されたが、試合時間が迫ると同時に風はピタリと止み、いつの間にか雲一つない空には大きな月が宿っていた。
しかし、そんな月夜の演出で増幅されたのは華やかさよりも寂しさだった。GWの3連戦で疲労が蓄積したこともあってか、お互いに決め手を欠く展開。試合がヒートアップする場面は少なく、勝点を分け合うのが妥当な内容だった。
前半は鹿島がペースを掴んだのかもしれない。シュート数を見ると、鹿島が7本に対して鳥栖が1本。数字の上では鹿島が圧倒している。しかし、内容的には決定的なチャンスは少なかった。鳥栖はJ2時代から磨いてきたプレスを武器に、J1を席巻してきたが、この日はその鋭さがない。出足は鈍く、中2日でのアウェイ戦という厳しい条件が重くのしかかっていることが否めなかった。相手に寄せるタイミングは遅れ、アフターチャージを連発してしまう。
しかし、ここまで5失点の守備陣は大きく崩れない。ファウルで流れを断ち切られたことも影響してか、鹿島のパスが繋がる場面は少なく、ドリブルから持ち上がった遠藤康やドゥトラがシュートを放つも、いずれも打たされたような印象をもたらしていた。
後半に入って、最初のビッグチャンスを迎えたのも鹿島。5分、小笠原満男の浮き球のスルーパスがDFラインの裏に通ると、興梠慎三がキーパーと1対1の絶好機を迎える。しかし、ファーストトラップを失敗するとシュートは力なくゴール前を横切り、このチャンスをフイにしてしまった。
すると、鳥栖も反撃。17分には右クロスがこぼれたところを豊田陽平が反応するもシュートは枠外へ。続けて23分にも鋭い反転から豊田がペナルティエリア内でシュートを放つも曽ヶ端準の正面を突き、ゴールを割ることができない。
試合終盤には、左CKから途中出場の鹿島・岡本英也がヘディングシュートを放つも、ゴールライン上にいた丹羽竜平が弾き返すビッグプレーでチームを救う。
結局、どちらも単発でしかチャンスをつくれなかったこともあり、痛み分けに終わった。
鳥栖としては疲労が戦うなかで、一定の戦いができたことは手応えを感じたことだろう。選手からは「10試合終わりましたけど自信を持って良いと思う。チーム力という意味ではJ1トップクラスにあると思う」(水沼宏太)という声も聞かれていた。この先、夏の暑さが到来しても、それなりの戦いができる実感を得たのかもしれない。
鹿島としては、好調の鳥栖が決して良くない状態だったにも関わらず得点を奪えなかったことは痛い。勝点を伸ばす機会を逸し、順位はいまだ14位のまま。試合終了後、ジョルジーニョ監督はロッカーに戻らず、スタジアムを一周する選手たちが戻って来るのを待っていたが、その背中は寂しげだった。
以上
2012.05.07 Reported by 田中滋
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